「今季、最低に近い内容の試合。負けてもおかしくなかった」
試合後の記者会見でチームを率いる長谷川健太監督が話した通り、この日は立ち上がりから全くといっていいほど勢いが感じられなかったG大阪。鳥取の守備意識が高く、ゴール前でしっかりとブロックを作られていたこともあるが、明らかにG大阪選手の個々の運動量も少なく、攻守の切り替えも遅い。なんとなくボールポゼッションはしているものの、常に目の前には鳥取守備陣が立ちはだかり、結果、バイタルエリア付近でボールをまわしているだけといった時間帯が長く続く。
「意識としては、もちろん縦に入れられる時は入れるという意識でやっていたのですが、鳥取が思ったより守備を締めてきたし、スライドも速くスペースを見つけきれなかった」とは、この日今季初めてセンターバックとして先発し、最終ラインから流れを見ていたDF丹羽大輝。その言葉通り、鳥取の堅守を切り崩した上でのゴールチャンスはほとんど作れず、圧巻の攻撃力を示した最近の試合とは一転、前半のシュート数はわずか2本に終わる。
対する鳥取は立ち上がりこそG大阪のパスまわしに翻弄された感もあったが、徐々に落ち着きを取り戻すと、堅守を展開。マークの受け渡しも徹底していて、相手に一切のスペースを与えない。攻撃に関しても、立ち上がりからしばらくはほぼチャンスを作れなかったが、30分を過ぎると、徐々にサイドを効果的に使った攻撃でリズムを見出すようになる。試合後、「ガンバは攻撃時、サイドバックが高い位置を取るので、ボールを奪った瞬間、サイドバックとセンターバックの間にスペースができる。攻撃ではシンプルにそこをついていこうという狙いだった」と話したのは鳥取の小村徳男監督だが、数こそ少なかったものの前半のうちにそうしたサイド攻撃に手応えを見出し始めていたことは、ある意味、後半に繋がる布石だったという見方もできる。
事実、後半も鳥取は立ち上がりから勢いをみせる。5分にはゴール前の混戦から最後はDF武田英二郎が遠目からのミドルシュートを狙うが、わずかにバーの上へ。その後も、動き出しの鈍いG大阪を尻目に、ペースを落とすことなくゴールへの意欲を示す。その勢いのままにゴールをこじ開けたのは57分。右サイドからのクロスボールをFW久保裕一が頭であわせ、おそらくはこの日3本目のシュートチャンスで効率よく先制点を奪い取る。
まさかのビハインドを負う展開に、G大阪・長谷川監督が動き、65分にはMF二川孝広に代えてMF阿部浩之を、MF家長昭博に代えてFW川西翔太を、と2選手を同時に投入。その直後の65分には左からのMF阿倍のクロスにFW川西がダイレクトボレーであわせるが、ピッチに立った直後ということもあってかタイミングがあわず、シュートは威力なくGK杉本拓也の手中におさまる。
だが、この二人がピッチに立ったことで、鳥取DFの背後、裏のスペースへの動き出しが増え始めると、ようやくG大阪の攻撃が加速。その勢いを繋げる形で75分、DF加地亮の右サイドからのクロスが相手DFのミスも誘ってFWレアンドロのゴールに繋がり、同点に追いつく。となれば「もう1点」との思いを体現するべく、チーム全体がゴールへの意識を強め、パワープレーを仕掛けたG大阪だったが、右サイドのDF加地のクロスにあわせたMF阿部浩之のヘディングシュートは相手GKに阻まれ、FWレアンドロの縦へのクロスにあわせたFW川西のシュートは相手DFに対応されるなど、ゴールをこじあけることは出来ず。1−1のドローで試合を終えた。
以上
2013.04.29 Reported by 高村美砂
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