子供たちが歓声をあげながら走っていく。ビブスを持った女の子が逃げる子をタッチし、笑顔でビブスを渡す、鬼の交代だ。女の子たちが笛の音でまた走り回る。
3月10日（月）、京都府立体育館で、京都サンガF.C.アカデミーセンターの「ENJOYレディースサッカースクール」が行われました。これは、京都サンガアカデミー育成センターでただ一人の女性コーチという加藤祐貴子さんの指導による女性向けのサッカースクールです。「女の子ばかりでサッカーをする場が少ない」と、2006年から開始し今年2008年にスクールとして活動するまでになりました。
スクールは、17:30～18:30のU-12（小学生）の部と、18:30～19:30のO-13（中学生以上）の部の2つのクラスに分けて行われました。
U-12（小学生）の部は9名が参加して、鬼ごっこの要素を取り入れたウォームアップから、ボールリフティング、コーンを使っての幾通りかのシュート練習をした後、加藤コーチも加わってのパスゲームをし、最後にゲームという内容でした。
「一年生が入っているので、パスをつなぐというよりも、一対一からシュートまでを楽しめるような練習を入れました。子供たちはパスがつながらないと瞬間、集中が切れてしまうこともあるので」と、子供たちの特性も考えながら加藤コーチは練習メニューを組んでいるそうです。
参加している小学三年生の女の子のお母さんは「一年生の時から参加しています。今では仲間の子を名前で呼んだりして和気あいあいとやっています」と話してくれました。
18:30からはO-13（中学生以上）のクラスです。参加している12名は全て主婦だそうで、三十代のお母さんは「2006年のスタート時から参加しています。その時に初めてサッカーをしました。娘もU-12のクラスにいるんです。家族で京都のサポーターで、自分がサッカーをすることで、プロの試合の見方が変わって、サッカーの視野が広がった気がします」と話してくれました。
練習は、ウォームアップからボールリフティング、それからパスと、パスからシュートまでの練習、最後はゲームといった内容。パスでは右足でトラップ、左足でパスという条件や、ダイレクトパスも交えての練習でした。ゲームでは浮き球のパスがあったり、サイドからのクロスにゴール前で合わせたりとなかなかの熱戦を見せていました。
「サッカーは初めてという方がほとんどだったんですけど、ようやくここまできた、という感じです。今では自分ですすんでサッカーをしてくれます」と加藤コーチはここまでの成長を実感していました。
過去、2003年にも西京極のサブグラウンドで『お母さんのサッカー教室』を開催したこともあり、それがレディースサッカースクールへとつながったということに、加藤コーチも「この輪を広げていきたいですね」と話してくれました。
