８月２２日～１１月２日にかけて、カターレ富山Ｕ－１５所属選手（17名）を対象にＪリーグ版よのなか科を実施致しました。
プログラムの進行役は、Ｕ-１８コーチの高橋 勇菊さん。カターレ富山では、よのなか科の取り組みは5年目になります。毎年参加しているのですが、今年の選手たちも積極的に参加してくれました。
5回のプログラムでは、クラブの経営、Ｊリーグの理念、サッカーをとりまく職業、それぞれの職業に必要な「意志」「役割」「能力」、選手自身の５年後のキャリアイメージプランについて考えました。
第1回では、ゲストに酒井英治社長にお越しいただき、収入と支出をベースにクラブはどのように成り立っているかを説明していただきました。また、自分たちのクラブで行っている工夫や、クラブのストロングポイントとウィークポイントを説明していただき、選手たちも多くの工夫があることに感心していました。また、ウィークポイントを何とか改善する方法も選手たちで考えてみたりする良い機会にもなりました。
第2回では、そもそもＪリーグは何を目指しているのか？という本質を学びました。あくまでもサッカーは手段であるという事に、選手たちは若干の戸惑いはあったように感じましたが、時間とともに地域への取り組みの必要性をより強く感じていった回になったと思います。それも、普段ではあまり考えることのない「逆の立場になって考える」という事がとても良い刺激になっていると感じました。
第3回では、Ｊリーグをとりまく職業を考えるということで、多くの職業を学ぶことができました。それらを知ることで、何に責任を持つのか、誰に感謝しなければいけないのかということをより具体的に考える良いきっかけになったと感じますし、選手たちも少し整理できた感じがします。
第4回の、「意志・役割・能力」の関係を考えるでは、ゲストにカターレ富山のグッズやファンクラブなどを担当している原結香さんと、クラブのスポーツ用品を担当していただいている株式会社太陽スポーツ・外商販促部課長の熊谷哲彦さんにお話をしていただきました。お二人とも県外出身者にも関わらず、カターレ富山のことはもちろんのこと、富山県全体を考えてお仕事をしていることに選手たちは驚いていました。そして意志の大切さを改めて感じた回になりました。
第5回の最終回「自分のキャリアイメージプランを考える」では、今までの回をすべて考えて、実際に自分の5年後をイメージしてどのような選手になりたいかを考えました。多くの選手たちが自分の夢を具体的に文字にし、他の選手にしっかりと発表することができていました。最後には、5年前に１期生としてよのなか科を経験し、見事にアカデミー出身プロ選手第1号になった馬渡隼暉選手にも貴重なお話を聞くことができました。選手たちからもよのなか科に沿ったかのような質問で、プロになってからの今後の夢は何ですか？（大きな意志）と聞く場面もあり、選手の成長と、それに胸を張って答える馬渡選手の成長も同時に感じられることができました。
全5回を終え、選手たちはたくさんのことを学べたと感じました。また、たくさんの先輩方からも貴重なお話をしていただいた中で、やはり強い意志、ぶれない意志を感じました。これは選手たちも感じていたようで、多くの選手が口にしていました。
これから選手たちがどのように成長していくのか、また選手たちに成長を促していけるのかがとても大切だと感じているので、選手とともに頑張っていきたいと思います。
写真提供／カターレ富山
なお今回は、２０１５年度Ｊリーグ版よのなか科ファシリテーター養成講座（※）の一環として開催されました。※http://www.jleague.jp/release/post-35137/
