７月６日～７月２２日にかけて、横浜Ｆ・マリノスジュニアユース追浜Ｕ－１４所属選手１９名を対象にＪリーグ版よのなか科を実施致しました。横浜Ｆ・マリノスではジュニアユース年代に２チーム（新横浜・追浜）あり、２０１０年度から両チームともにこの活動を行っています。
今年度のプログラムの進行役は横浜Ｆ・マリノスプライマリー追浜Ｕ－１０担当の戸塚 朗仁さん。
全５回のプログラムでクラブの経営・Ｊリーグの理念・サッカーをとりまく職業・それぞれの職業に必要な「意志」「役割」「能力」・選手自身の５年後のキャリアイメージプランについて授業を行いました。
第１回目の「Ｊクラブをとりまく”お金”から仕組みを考える」では、日産スタジアム内を撮影した映像を流し、その中でどんな”お金”の収入と支出があるかを考えてもらいました。最初は緊張していた選手達も授業を進めていく中で積極的に意見を出すようになりました。そして授業の最後には横浜マリノス（株）事業統括本部長である永島誠さんに来て頂き、横浜Ｆ・マリノスのマーケティング活動・ホームゲームでの集客についての話をしていただきました。特にホームゲームの際に行うイベントの話になった時には、「今までイベントをやっていたのは知っていたがどんな内容のものかを意識したことがなかったので次回から気にしてみようと思う」と選手から感想があり、横浜Ｆ・マリノスが行っている活動を感じ取ってもらえたように思いました。
第２回目の「Ｊリーグがめざすものを考える」では選手達に一つの答え・考え方だけでなく色々な方面から納得できる答え・考え方を導き出せるように挑戦しました。お互いにディスカッションをする中で選手達はＪリーグの理念・そして横浜Ｆ・マリノスの事を知るいい機会となりました。
第３回・第４回は”サッカーに関わる職業”についての内容でした。サッカーに関わる色々な職業を知る機会となり、選手達はプロサッカー選手以外に興味のある職業について真剣に考えていました。そして第４回目授業では、「意志」「役割」「能力」を考えるというテーマの中で２名の方がゲストティーチャーに来てくれました。社内ゲストはマリノスフットボールアカデミーで追浜校リーダーを務める近藤俊輔さん。普段のサッカー指導以外にもプリント作成やコーチ達で行う指導実践、各校のリーダーが集まり今後のスクール方針を決めるリーダーミーティングなど多岐にわたって仕事をしている話を聞いて選手達は興味津々でした。そして社外ゲストは数年前までF・マリノスでコーチをしていて、現在は生命保険会社に勤める坂元勝彦さんからお話頂きました。坂元さんは現在の仕事を通じてコミュニケーションの大切さ、そして苦手かもしれないけれども普段の勉強をしっかり取り組むことにより必ずサッカーにもはねかえってくるよというお話しをして頂きました。それぞれからのお話で選手達は職業に対する取り組む姿勢・意識・考え方を深めることができたと思います。
そして第５回目授業の「自分のキャリアイメージプランを考える」ではＴＯＰチームＧＫの田口潤人選手がゲストとして来てくれました。実は田口選手自身もよのなか科授業経験者であり、自身のジュニアユース時代や、トップチームでの普段の取り組み方・うまくいかない時のメンタルコントロールなどの話を選手達は食い入るように聞いていました。その中で田口選手の話を参考に選手達自身が５年後にどうなっていたいのか？そのために今しなくてはいけない事は何なのか？といった事を具体的に考えプリントに落とし込んでいました。
今回授業を重ねる中で、選手達は様々な視点で物事を考えられるようになり、思考がストップしてしまう時には周りの選手達が積極的に意見を伝えてあげる事により、選手自身の思考が広がりをみせて、自分のキャリアイメージプランをより明確にすることが出来ました。
今回の授業を機に、サッカーはもちろん「世界で活躍する人材育成」の手助けに少しでもなれたのであればうれしいです。今後の選手達の更なる活躍に期待しています。
写真提供/横浜Ｆ・マリノス
