9月12日(土) 2009 J2リーグ戦 第39節
富山 0 - 2 岐阜 (13:04/富山/2,982人)
得点者:17' 嶋田正吾(岐阜)、56' 西川優大(岐阜)
スカパー!再放送 Ch180 9/13(日)23:00〜(解説:安井孝志、実況:牧内直哉、リポーター:豊田麻衣)
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試合前までずっと降り続いていた雨も、キックオフの頃には上がり、東海北陸ダービーは幕を開けた。布陣は当初の予定通りで、共に自らのスタイルを貫く形をとった。真っ向勝負となった試合は、立ち上がりからこう着状態となる。
岐阜はプレビューでも書いたように、富山のブロックディフェンスを攻略すべく、MFラインとDFラインの間にMF高木和正とMF嶋田正吾の両サイドが何度も中央に切れ込んで、トップ下の菅和範と連動して、バイタルエリアで起点を作った。
この岐阜の攻撃に、選手間の距離が保たれ、統率の取れていた富山のディフェンスは、徐々にほころびを見せ始める。高木が果敢に中に絞って、ボールを受けると、嶋田も高木との距離を縮め、菅和範とバイタルエリアで小さな三角形を作る。それに対し、FW西川優大が両CBにプレッシャーをかけながら裏を狙い、FW佐藤洸一がこの3角形が切れ込めるギャップを作る。そしてDFラインはCBでブロックを作りながらも、ボールサイドのサイドバックが高い位置に張り出す。こうした非常に組織的で、連動性の高い岐阜の攻撃が、徐々に富山を追い込んでいく。
そして17分、試合は動いた。右にサイドを移した高木がドリブルで切れ込むと、一気に嶋田が高木との距離をつめる。二アサイドに走りこんだ嶋田に対し、高木がマイナスのセンタリングを供給し、嶋田の狙い済ましたシュートが、GKのニアサイドを破ってゴールに吸い込まれた。今季、富山戦初ゴールとなる待望の先制点を、当初の狙い通りの両サイドハーフの連携で取れたことは、岐阜にとって大きな意義を持つことであった。
その後も岐阜はDFラインを高く押し上げ、前線からのハイプレスで富山を押し込んでいく。富山はDFラインがずるずると下がり、前線へのロングボールが多くなり、攻撃が単調になる悪循環に陥った。
岐阜ペースのまま、迎えた後半。またしても岐阜が狙い通りの形で追加点を奪う。2点目のゴールは、その前に伏線があった。DF秋田英義がファールで倒されたシーン。そこでいったんプレーが止まると、FKスポットに集まった高木、佐藤、西川が何やら話し合いをしていた。「相手のラインが上がってきているので、裏をもっと狙おうと話をしました」(高木)。その直後の56分、センターライン付近中央で西川がボールをキープすると、高木が距離を縮めに来る。高木は西川からボールを受けると、そのまま裏に飛び出していった西川へ、ピンポイントのスルーパスを送る。これに抜け出した西川が、GKとの1対1を冷静に沈めて2−0。中央のスペースを巧みに突いて、前半から再三裏を狙っていた西川へのスルーパスからゴール。まさに試合開始からの狙いを、直前の話し合いで確認し、実行に移したという見事なゴールであった。
その後も岐阜は集中力を切らすことなく、前線からの連動性の高いハイプレスで相手の自由を奪っては、すばやい攻守の切り替えで、幾度となく富山ゴールに襲い掛かった。スコアはこれ以上動かなかったが、最後まで試合の主導権を相手に渡すことなく、そのままタイムアップ。
「第一クールで負けて、第二クールで引き分けて、第三クールで勝ち。結果がチーム状況を表している」(嶋田)。
岐阜の上昇気流が、安定感の富山を打ち破った。見事に『4.29』のリベンジを、内実共に最高の形で果たすことが出来た。これで富山との勝点差は僅か1に迫り、シーズン開幕前のクラブ目標『10位』も射程圏内に入ってきた。ここで掴んだ大きな自信を、さらに勢いに繋げ、目標達成するために。次のホーム・水戸戦に向けて、気を引き締めなければならない。
こうして、今季から始まった東海北陸ダービーは幕を閉じた。3戦を戦い1勝1敗1分けのまったくの五分。順位は現在、富山が10位で、岐阜が11位と、まさに拮抗した関係にある。今回岐阜が「今季、三本の指に入るほどのベストゲーム」(松永英機監督)をしたことで、今度は富山がこのリベンジを胸に、強烈な意識で臨んでくるはず。こうした歴史の積み重ねが、ダービーを熱くし、地域のサッカーを、Jリーグを盛り上げていく。これで終わりではない。この戦いにより、『東海北陸ダービー』はより重要な戦いとして、来季に受け継がれたのは間違いない。
以上
2009.09.13 Reported by 安藤隆人
J’s GOALニュース
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