12月11日(土)、2010年シーズン最後の全体練習が行われました。
グラウンドを見て、真っ先に目に飛び込んできたのが、
『トミ 向 智星 飯田 ありがとう』
『晃誠 愛してる』
の横断幕でした。
すでにクラブを離れることが発表されている4選手への感謝、そして、川崎フロンターレへの移籍が決定的だった柴崎晃誠選手へのエール。
サポーターの粋な計らいに、「ビックリです!」とクラブスタッフも驚いていました。
それだけではありません。この日、今季東京Vが全員揃う最後の練習を見ようと練習場へ訪れたサポーターの数は100人以上!サポーター観覧席は大賑わいです。日頃からファン・サポーターを非常に大切にしている川勝良一監督は、ウォーミングアップ含めた練習メニューをすべてサポーター席の目の前で行いました。
中でも特に盛り上がったのがミニゲームです。川勝監督はじめ、コーチ・スタッフも一緒に混ざって大ハッスル。選手たちも、大勢の観客を前にテンション高く、いつも以上に楽しそうでした。そのプレーを見て、サポーターも笑ったり拍手したりと、とても和やかな雰囲気が練習場を包んでいました。
そして、最後にはチームからサポーターへのビッグ・サプライズです。今シーズンの声援への感謝を込め、監督・選手・スタッフ全員が自発的にサポーター一人一人と握手をし、最終日を締めくくりました。
「良いチームでした。ありがとう」、「来年こそはJ1昇格しましょうね!」など、サポーターから送られる一言一言に、監督や選手たちも「ありがとう」「がんばります」と笑顔で答えていて、「こんなの初めてです」「来て良かったです」と、多くのサポーターも非常に喜んでいました。サポーターも話していたように、練習最終日のこうしたサポーターと選手たちとのコミュニケーションはチーム初だとか。改めて、東京Vというクラブが新しく変わっていっていることを感じました。
その後、クラブから柴崎晃選手の川崎Fへの移籍が公式発表されました。最終節、ミックスゾーンで取材陣に囲まれた彼は「ほぼ気持ちは決まっています」と話していましたが、やはり相当悩んだ末の決断だったそうです。いくつかあった選択肢の中で、「フロンターレの攻撃的なサッカーが、一番自分のプレーを活かせると思いました」というのが最大の決め手だったとのこと。移籍については、チームメイトの飯尾一慶選手はじめ、いろいろな選手に相談したそうですが、中でも印象に残っているアドバイスが、「どこに行ったとしても、『あっちにすれば良かった』とか、後悔だけは絶対にするな」という言葉だったそうです。柴崎晃選手は、恐らく後ろを振り返るタイプの選手ではないので、J1での活躍、そしてその先の可能性に向かってのみ努力を続けることでしょう。
東京Vの選手たちも、当然ながら来季も柴崎晃選手と一緒にプレーしたがっていました。しかし、「J1でやりたいと思うのは当然のこと。自分が年齢・状況も含めて晃誠の立場だったらと思えば止められない」と、多くの選手が彼の決断に理解を示していました。そして、それと同時に「絶対に頑張って活躍して、日本代表にも選ばれてほしい」と、みな心からのエールも口にしていました。
今年、東京Vは“柴崎晃誠選手のチーム”と言っても過言ではないほど、彼はヴェルディサッカーの中心的役割を果たしていました。それだけに、これからの彼のJ1での活躍は、東京Vの選手たちのJ1への思いも託されているでしょうし、東京Vの実力を測る上での大きなバロメーターになるのではないでしょうか。
一方で、もちろん数名の入れ替わりはあるでしょうが、チームは「同じメンバーが何年も一緒にやっている」のが理想であり、強く魅力的なチームだと、多くの東京Vの選手たちが口にしています。15日には、高木俊幸選手の清水加入も公式発表されました。“たら”“れば”は存在しませんし、それがすべてではないでしょうが、もし今季J1昇格が果たせていたら、少なくとも「J1でやりたい」という移籍決断の理由の1つは排除できていたことになります。今後、さらに強く、魅力的なチームになるためには、やはりJ1昇格がいかに大切なことかを改めて感じました。
また逆に、「引く手数多だけどヴェルディに残りたい」、さらには他クラブやルーキー選手から「ヴェルディでやりたい」と思われるクラブ・チームになっていくことが、来季からの大目標なのではないだろうかと思います。
柴崎晃選手、高木俊選手の実力は、ずっと一緒にプレーしてきた東京Vの仲間たちが太鼓判を押すでしょう。
新天地での大活躍を、心の底からお祈りしています。
以上
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2010.12.16 Reported by 上岡真里江













