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【J2:第16節 富山 vs 鳥栖】プレビュー:新加入ながら健闘する富山の力は本物か。緊急事態の中、上昇ムードの鳥栖を迎えてチーム一丸で立ち向かう(09.05.20)

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5月20日(水)J2 第16節 富山 vs 鳥栖(19:00KICK OFF/富山
スカパー!生中継 Ch184 18:50〜(解説:安井孝志、実況:牧内直哉、リポーター:豊田麻衣)
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 新加入ながら堂々の戦いを続ける富山が、J1昇格を目標に掲げる実力派の鳥栖を迎える。富山は前節、アウェイで4位甲府を撃破して8位に浮上した。主力選手を負傷で欠きながらの逆転勝ちで、「勢い」だけでは片付けられないパフォーマンスを発揮しつつある。鳥栖は10位ながら開幕以来の試行錯誤を経て追撃態勢が整った。今後のJ2戦線で台風の目になりそうな両チームの対決だ。

 快進撃から一転、緊急事態に陥って臨んだ富山の前節だった。3連勝で仙台に挑んだ前々節で0−3の完敗。翌週には攻撃の中核を担うFW長谷川満、MF朝日大輔がけがで離脱した。2戦欠場のキャプテンMF上園和明を含め、この3人がそろって出場しないことは昨季のJFL34試合でも1度もなかった。
 だが、試合前の杞憂が恥ずかしくなるほどの結果をチームは残した。6試合ぶり出場のMF石田英之が後半3分にミドルシュートを決めて追い付き、同29分のPKも決めて逆転勝ちした。本来FWの石田は開幕戦でPKを止められてからゴールに見放され、第11〜14節の直近4戦はベンチからも外れていた。「2列目でスピードを生かす」という楚輪博監督の起用に応え、呪縛を破ったゴールが勝利に直結した。FW永冨裕也は4試合ぶり、ルーキーFW桜井正人は9試合ぶりの出場だったが、ボールを収めて攻めの起点となる働きで貢献。6試合ぶり出場のDF中田洋平も左サイドを駆け上がって鋭いクロスを送った。ボランチ渡辺誠、長山一也が軸となったパスワークにも見どころがあった。石田の同点ゴールまでには5本のパスが1タッチ、2タッチでテンポ良くつながった。

 ピンチに直面してなお控え選手の活躍が続き、連動した攻撃で上位チームから得点した。富山の健闘の要因を「チームの継続性」と「勢い」で説明するのはもはや難しい。楚輪監督と副島博志ヘッドコーチのベテランコンビのもとで重ねてきたトレーニングによって、今季のテーマである「個人のレベルアップ」ができていると捉えてよいだろう。
 ポイントは試合前半の乗り切り方。開始直後の失点が2試合続き、総失点12のうち10点を前半に許している(時間帯別得失点)。相手のスピードと圧力に慣れるまで注意が必要だ。上園らを欠く苦しい状況に変化はないが、前半を失点0で抑えることで勝点奪取が見えてくる。

 鳥栖は前節、キャプテンDF飯尾和也の鮮やかなミドルシュートが決勝点となり、1−0で横浜FCを下した。開幕3連敗から始まって一進一退を続けてきたが、草津を4−2で下した第13節から再び上昇ムードにある。第14、15節の最近の2戦は無失点で岸野靖之監督も「守備でやるべき要素の1つであるラインをできるだけ高くすることはできた。分厚く守ることもできている。全員で意思統一して守ることができている」と前節後に手ごたえを語っている。
第14節の九州ダービー・福岡戦の先発メンバーをみると、横浜FMから移籍したばかりのMF山瀬幸宏をはじめ7人が新加入。新人のFW池田圭ら活きのいい選手が多い。第5、6節で甲府、湘南を連破しているように潜在能力は他チームも一目置くところで、今季2度目の連勝を果たして第2クールに弾みをつけたい。

以上

2009.05.19 Reported by 赤壁逸朗
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