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【J2:第14節 富山 vs 柏】レポート:殊勲目前で富山散る。柏が今季初の逆転勝ちで開幕13戦無敗(10.05.23)

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5月22日(土) 2010 J2リーグ戦 第14節
富山 1 - 2 柏 (13:04/富山/4,555人)
得点者:66' オウンゴ−ル(富山)、86' 澤昌克(柏)、90'+3 大谷秀和(柏)
スカパー!再放送 Ch183 5/24(月)深02:00〜
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富山のチャレンジは結実しなかった。柏が底力をみせて残り4分から逆転勝ちを収め、開幕からの無敗を13戦に伸ばした。富山が逃した魚は大きく、試合後の選手たちの表情からは悔しさと脱力感がうかがえた。勝点は「0」だが、それだけで評価するのはふさわしくない。情熱的にかつ冷静にゲームプランを遂行し、限りなく勝利に近づいた戦いぶりを観客は拍手で称えた。

首位の柏は実力に加え、勢いもある。富山は無失点を少しでも長く続け、少ない好機をものにする必要があった。立ち上がり、出場停止のFW黒部光昭に代わって先発した石田英之を筆頭に前線から全員がハイペースで相手へのプレスを実行した。今季初先発の江添建次郎らDFラインとボランチの渡辺誠と舩津徹也らが、相手のMFレアンドロ・ドミンゲスら前線のキーマンをマーク。ボールは保持されたが、シュートまで持ち込ませなかった。
ボールを奪うと裏への抜け出すFW苔口卓也につないでゴールに向かった。20分には、右サイドから石田がクロスを上げ、GKがはじいたボールに渡辺が詰めて惜しい場面を作った。耐えながら虎視眈々と得点をうかがう、堅守速攻のリズムが生まれた。柏はボランチからの大きな展開を交え、パスワークで崩しどころを探るが攻め切れず、前半はシュート2本。42分にCKのこぼれ球をFW工藤壮人が狙い、44分にはゴール前に相手を押し込んだが体を張った守りに防がれた。

狙い通りに無失点で折り返した富山はカウンター攻撃に勢いが加わる。後半21分、センターサークル中央付近でこぼれ球に反応したMF朝日大輔が苔口とのワンツーで抜け出す。ペナルティーエリア内での苔口へのラストパスが、後ろからスライディングでカットしようとした相手選手に当たってオウンゴール。ついに先手を取った。

柏は後半16分にFW澤昌克、同25分にMFアルセウ、同29分にMF山崎正登を投入する。「特長の違う選手を入れることで相手の判断を惑わすこともできる」とネルシーニョ監督。MF栗澤僚一が2列目に上がるなどポジション変更を織り込みながら、工藤と澤の2トップへ移行して攻勢に入った。
富山はなおも速攻で切り返し、35分には朝日がGKと1対1になったが追加点を奪えない。すると同39分に柏に同点ゴールが生まれる。DF橋本和からもらった工藤がゴール左へ抜けてセンタリング、澤が詰めて自身Jリーグ初得点を挙げた。追う者の強みで一気に逆転を目指し、ロスタイムにゴール右からの山崎のFKにニアでMF大谷秀和が頭で合わせて決勝点を奪った。逆転勝ちは今季初めて。ネルシーニョ監督は「最後は気迫と気持ちで我々に軍配が上がった」と語った。

富山は千葉戦に続き今季4試合目の逆転負け。楚輪博監督も「『残念』が第一声です」と珍しく悔しさを露わにした。W杯によるリーグ戦中断まで残り3試合。強者に対峙して研ぎ澄ました能力をもってすれば浮上は可能だろう。

以上


2010.05.23 Reported by 赤壁逸朗
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