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【J2 第44節新潟 vs 大宮戦レポート】反町康治監督(新潟)記者会見コメント(03.11.23)

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新潟 1 - 0 大宮 (13:05:新潟ス) 入場者数 42,223人

-今日の激闘を写真で振り返ろう!This Week Photo-


反町康治監督(新潟):

「試合の感想は後から触れるとして、21世紀の新潟におけるお伽噺の第1話が今、ここで完結した。最後の方は本当に難産で、産みの苦しみを感じた分だけ、喜びもひとしおだった。新潟にとっては、これから第2話が始まる。天皇杯、来年のシーズンに向け、さらなる発展を期待して止まない。

 ゲームを振り返ると、大宮は非常に技術的にもしっかりしているし、ボールを循環させて走ってチャンスを作るサッカーをやってきた。特にウチの左サイドにいる盛田からのセカンドボールに苦しめられた。向こうも監督が代わったので、2試合スカウティングしてのぞんだが、予想通りの試合になった。ゲームが始まって特に驚くことはなかった。途中でボールを回され、停滞しがちなムードがあったが、我々にとっては逆にその方がラッキーだった。ただ、あまりボールを回されると芝の状態が悪かったので、普段10km走ればいいところを15km走らなければいけなくなってしまう。それに気をつけたが、今日は最後まで足が止まることなく完走できた。

 上野の1点は、みんなの気持ちがあそこにボールをくぐらせ、シュートに至った。シュートにしても、ボテボテの当たりで、うまくGKの逆を突くことができた。上野らしいゴールだったと思う。その後、相手のカウンターを未然に防ぎ、いい形で試合が終わった。

 ロスタイムは『3分』と出たが、そのまま終わった感がある。『えっ、もう終わったの』と思ったくらい(苦笑)。レフリーも新潟に華を持たせてくれたのかなと思う。

 私自身、新潟で指揮を採って3年目で、これが132試目だった。今回はホームで結果を出せたことが嬉しい。我々がスタジアムに到着した時、すでにスタンドの8割がお客さんで埋まっている状態だった。みんなアップの時から声を出してくれて、本当にサポーターには感謝している。メディアに対しても今年はシャットアウトするケースが多かったが、この結果を見て許してもらいたい。

我々は(決まった)グラウンドがないんで、明日はまた犬の散歩をしている公園で練習しなければいけない。鳥野野潟や太夫浜、新潟市営にビッグスワンサブグランドなどいろんなところを使わせていただいた。特に新発田はスタジアムの中で練習でき、最高の状態を保ってくれた。そういう方々には感謝をしてもし切れない。この場を借りて、御礼を申しあげたい」


……去年、セレッソに負けた時に『私の冒険は終わった』と話してから、新たなチャレンジをスタートさせたが、この3年間を振り返ってみると?

「これは僕だけの力じゃない。新潟は年々ビッグクラブになり、今ではビッグクラブの仲間入りをしている。それを誇りに思う。私が就任した当初はそんなにサポーターもいなかったし、これほどメディアの方もいなかった。就任最初のゲームは鳥栖戦だったが、質問の半分がtoto関係だったくらいだ。そういう状況から始まって、グランドをどうするかといったことで県や市に行くなど、足を動かす経験もした。そういうことを経て、1日1ミリ成長し、1年目は365ミリ伸びた。

2年目はワールドカップの新潟開催やビッグスワン効果もあって、みんながこのチームに注目するようになった。『注目して見に行ったらつまらなかった』ということにならないように、我々としてはスペクタクルなサッカーを追求した。

そして3年目はいろんな態勢も整い、チーム全体が1m以上の力を出せるようになった。

ただしこれは、新潟の最初の1〜3ページ目にすぎない。中身の濃かった3年間だとは思うが、大変なのは4ページ目からだ。ここからが本題になる。会社、フロント、スタッフ、選手、サポーターが同じ力を持っていないとうまくはいかない。

新潟の中で、最初に注目されたのはサポーターだった。それに見合う選手も揃い、スタッフも人が多くなった。一番遅れているのは、残念ながら会社だ。もう少ししっかりしないといけない部分はある。

話が長くなったが、言いたいのは3年間でいろんな成長を遂げたが、これはあくまで通過点だということ。これから最も大事なシーズンを迎える。今のJ1を見ると、J2から上がったチームがJ2降格争いをしている。我々はそうならないように、新潟として総合力をつけていかないといけない。私自身としては充実して中身の濃い3年間だった。最後に優勝という結果も手に入れられて、満足している」


……この3年間で辛かったこと、そして転機になったことは?

「辛かったことはそんなにない。ただ、グランドを使わせてもらっても、職員に嫌がらせを受けたり、陸上のピストルで撃たれたりしたことがあった。そういう時は寂しい思いをした。面を向かった時は『頑張ってくれ』と言われるのに、残念な気持ちになった。そういう厳しい時期に応援してくれたことに感謝したい。

成績面は順風満帆だった。ただ今年の第4クールは厳しかった。J2の特性を十分分かっているつもりだったのに、はまりかけてしまった。骨折した選手が3人も出たり、今日先発した鈴木健太郎も2週間ボールを蹴れない状態が続いた。そういう辛い経験があった分、喜びもあった。

転機に関しては、特にない。どんどん試合をやるごとにサポーターが来てくれた。スタジアム中のみんなが『ワーッ』という雰囲気になるのは、世界中のセカンドリーグを探してみてもない。そういうことがモチベーション的な転機になったのかもしれない。

最後の年は上野、山口といった経験のある選手を沢山獲れた。J1で追いやられたけど、まだまだ再生できることを、彼らは見せ付けてくれた。そういう選手をゲームでうまく使えたことがよかったと思う」


……今日の試合では後半40分まで一度もテクニカルエリアに出なかったが、「もう準備は完璧にできた」という自信の表れか?

「前に出ても、これだけ多くの観衆がいると、うまく声が聞こえないという理由はあった。それプラス、ゲームプラン通りに試合が進んでいたというのもある。最後の時間帯でテクニカルエリアに出たのは、大宮が大きい選手を投入してきたんで、セットプレーで流れを変えられるのがイヤだったから。状況状況によってコーチングをするべきだと思うが、今日はゲームプラン通りだった。それと、途中交代の選手に指示を伝達するように言ってあった。それが一番いい方法だと思う」


……3シーズン目に入って、何を大きく変えたのか?

「昨シーズンが終わった時、課題を100挙げてから合宿にのぞんだ。新潟の冬は雪で覆われるんで、長い期間は練習できない。それだったら、いっそ遠いところに行って、チーム全体が一心同体の形になった方がいいと判断して取り組んだ。

メディアへの対応についても、2年目は何でも教えていたが、それだと情報が漏れすぎだと思ったので、今年はもう少し厳しくした」


……3年間で最も印象的なゲームは?

「昨年、昇格の道を断たれたセレッソ戦。ウチが敗れて、向こうがJ1昇格を決めたゲームだ。その悔しさがあったからこそ、ここまでたどり着いた。それと、今日の大宮戦だろう」


……来年の去就については?

「他のチームではもう動き出しているところもあるが、ウチは最後までもつれたので、まだこれからだ。まだ自分の中では整理がついていない。客観的に見て、第4クールの成績からすると、クビを切られてもおかしくはない。まあ、今はとにかく、口を開けて寝たいです(苦笑)」


……そういう状況の時に申し訳ないが、今日の試合は、後半になって大宮のポゼッションが多くなったことについて教えてほしい。

「数字的に見ると、63対37くらいだと思う。それでも中盤がさぼらず、逆サイドに展開されてもしっかりついていっていた。私としては、中盤が生命線だと思っていた。できればナナメに圧縮するような形に押し上げることができればいいと考えたが、実際の試合になるとやはり上げられなかった。でも、そういう状況は想定していたので、『ボールを奪ってからのパスに注意しろ。次にどこに出すかを考えてくれ』と指示は出した」


……前半は早く点を取ったこともあって、ポゼッション的に50対50とノーマルだったが、なぜ後半は落ちたのか?

「運動量が減った部分もあるだろうし、過緊張から一歩一歩が遅れてしまった部分もあるだろう。ボールを蹴る技術は明らかに向こうが上だった。J2全体を見ても、広島、川崎、福岡、札幌は我々より上。大宮くらいになってようやく同じくらいかなと思うが、そういうことで相手に回させておいて、ペナルティエリアでボールを取ってから前に出るような形になった」


……反町さんのサッカーへの原動力は?

「単純にサッカーが好きということ。その気持ちが強かっただけ。ただ、昨日なんかマンチェスターのゲームがあったけど、それも見たくなかった。先週の福岡戦のビデオも、監督になって初めて見なかった。サッカーにうんざりしていた」


……J1へのチャレンジはしたいのか?

「何とも言えない。今は考えられない状態自分がチャレンジしたいと言っても、会社が何と言うか分からないし」


……J1に魅力は感じるか?

「それは当然。またJ2をやってくれれば、正直、厳しいかなと思うけど(苦笑)」


……反町さんの考える「いい選手」とは?

「シーズン最初にミーティングで、5つの点を挙げた。

1つにはタクティクス(個人戦術)。ボールのない時の動き、ハイパフォーマンスを出せるかということ。2つ目はテクニック。ボールを止めて蹴る技術はサッカーのベースだ。3つ目がサイコロジカル。いくらうまくても強い気持ちのない選手はダメ。それを持続することが大事だ。4つ目はフィジカル。走れないのはダメ。オシム監督も言っているが、長い距離を走ることで、チャンスが生まれる。今年、特に言っていたのは、コンタクトスキルだ。ファビーニョに代表される能力だ。我々は週1回のコーディネーション、フィジカルトレーニングをやってきた。5つ目がアンロジカル。選手起用にはロジックのない部分がある。残り5分で流れが変わる場合もあるから、そういう選手は大事にしたい。

それをあらかじめ言っておかないといけないと思った。何かあれば、直接言ってくるように選手には話した。今日の16人は総合力で高い選手を選んだ」


……昇格が決まった瞬間の心境は?

「正直、うれしかった。やっと実を結んだかなと思った」


以上
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