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【J1:第11節 鹿島 vs 東京V レポート】東京Vの攻勢も実らず、満身創痍の鹿島が土壇場で勝利を手繰り寄せる(05.05.08)

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5月8日(日) 2005 J1リーグ戦 第11節
鹿島 2 - 1 東京V (15:02/カシマ/16,060人)
得点者:'8 増田誓志(鹿島)、'83 ワシントン(東京V)、'89 田代有三(鹿島)
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1対1の同点で迎えたロスタイム。鈴木のパスを受け、ハーフウェイライン手前にいた小笠原がボールを収める。怒涛の攻めを展開する東京Vの選手は鹿島陣地に殺到し、自陣には広大なスペースができていた。小笠原はおよそ40mを独走、GK高木との1対1を迎え、左サイドにボールを運んだ。手を伸ばす高木。倒れる背番号8。主審はPKスポットを指し、高木にはレッドカードが提示された。交代枠を使いきっていた東京VはGKを投入することができず、高木からグローブを譲り受けたのはチーム最長身(189cm)のワシントンだった。「公式戦では初めて」ゴールマウスに立ったワシントンは体を揺さぶり、キッカー小笠原にプレッシャーをかける。小笠原のキックは左ポストにはじかれたが、こぼれ球を途中出場の田代が詰め、勝ち越しゴール。鹿島が東京Vを2対1で退けた。

鹿島にとっては今季もっとも苦しい試合だった。最初のシュートまでに要した時間は8分。ワシントン、相馬を中心とした東京Vの攻勢に受身に回ってしまい、効果的な攻撃を繰り出すことができなかった。それでも、本山のクロスに反応した増田がニアサイドでヘッド、ファーストシュートを得点に結び付け先制する。
しかし、東京Vの攻撃は衰えない。「選手同士の意識にちょっとしたズレがあって、プレスがかからなかった」と鹿島・青木が振り返ったように、中盤がルーズになってしまい、プレーの多くが後手を踏むことに。前半はなんとか1対0で持ちこたえたものの、ハーフタイムに東京Vのアルディレス監督が「良いプレーができている」と選手に声をかけたとおり、試合の主導権はアウェイチームが握っていた。

後半開始から東京Vは「攻撃的にするため」(アルディレス監督)小林大を下げ、平本を投入。55分には戸田に変えて米山を、72分には平野を森本にチェンジ。「最終的にピッチには3人のFWがいた」(同監督)という攻撃的な布陣へ変更した。攻撃精神が実ったのは83分。小林慶のクロスをファーサイドの山田が折り返したところにワシントンが飛び込み、右足で今季9点目のゴールを奪った。
東京Vはなおも攻撃の手をゆるめない。86分、平本のヘッドがポストを叩く。89分にはワシントンのシュートをGK曽ヶ端がストップ。弾いたボールに山田、森本が殺到する。味方同士が競り合う形で放たれたシュートは枠を反れたが、鹿島サポーターで埋まったスタジアムが凍りついた瞬間だった。

鹿島のトニーニョ セレーゾ監督が「引き分けでも妥当な結果だった」と苦い表情を見せたように、試合のペースは東京Vのものだった。それでもロスタイム、最後のチャンスをものにし勝ちを収めた。決定機を何度も防いだ殊勲の曽ヶ端は勝因をこう語る。「最後まであきらめずにゴールを決めてやろうと思ったからこそ、PKの場面でもウチの選手の前にボールがこぼれてくるんです」。敗れた東京V・アルディレス監督が「鹿島には首位を走っているチームの運がついている」と話したが、鹿島の選手が運を手繰り寄せようとしたからこそ、つかみとれた勝ち点3だったともいえる。

鹿島はケガ人が続出し、ピッチに立っている選手の多くが万全のコンディションではない。90分を通して相手にイニシアチブを渡した。それでも守備陣が踏ん張り、数少ないチャンスで確実にゴールを奪った。満身創痍の中で得た3ポイントは極めて重要で、その価値は重い。2位名古屋との勝ち点差は10に開いた。鹿島、首位独走。2位以下ははるか後方にある。


以上

2005.05.08 Reported by 鈴木智之
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