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《ワールドユース2005》★大熊 清 監督インタビュー〜2〜★(05.05.26)

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大熊 清(おおくま きよし)
1964年6月21日生 埼玉県出身
浦和南高‐中央大‐東京ガス(現・FC東京)
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中央大コーチ、東京ガス監督、FC東京監督などを経て、2002年より日本サッカー協会技術委員。
2002年8月よりU-20(当時U-19)日本代表【ワールドユース UAE2003世代】監督に就任。【ワールドユース オランダ2005世代】の監督としても、2003年7月のチーム立ち上げ当初から携わってきた。
●2000年3月 アジアサッカー連盟 月間最優秀監督賞受賞。

昨年9月に行われたAFCユース選手権から8か月。「FIFAワールドユース選手権」へ向かう道のりの中で、チームは2度の海外遠征を行っている。今年1月のカタール、そして3月のブラジル。

中でもブラジルは、前回のワールドユース選手権UAE大会の準々決勝で大熊監督率いる当時のU-20日本代表が1-5で完敗した相手でもある。今回、強化の過程でブラジルへ向かった理由、そしてその成果はいかに…。
(インタビュー:了戒美子)

★「大熊 清 監督インタビュー〜1〜」はこちら
ブラジル遠征で、世界との距離を知った選手たち。
ワールドユースを経験して、その成長を加速させていってほしい。
‐今年に入り、2度の海外遠征を行いました。3月、ワールドユース前の最後の海外遠征にブラジルを選んだのはなぜですか?

大熊清監督(以下、大熊) 3月上旬にワールドユースの組み合わせが発表されたわけだけど、その前から南米かアフリカはグループリーグで同じ組になることがわかっていた。(南米とアフリカの)両方に遠征するのはJリーグの日程とかもあって無理だったし、アフリカは前回(03年)も行ったブルキナファソが予選で敗退したこともあり、遠征先を南米にした。ブラジルかアルゼンチンで、大会前に速い個人技に触れたいというのもあって…。

‐前回大会の準々決勝で対戦したブラジル。あの敗戦経験が、監督の今回のモチベーションにもなっていますか?

大熊 前回大会の経験者が、あの経験を周りのいろんな選手に伝えているだろうし、ワールドユースで世界を経験する前に南米のああいうサッカーに触れさせておきたいっていう気持ちはあった。

‐行ってみて、選手たちに大きな変化があったように思います。チームにとっても収穫が大きかったのではないですか?

大熊 得るものはすごいよ。現地7日間で6試合をこなしたわけだけど、あと1週間いたかった感じ。選手たちも環境に慣れてきてたし、それを自分のものにするためにももう1クールくらいいたかったかな。

‐収穫だったなと思うことはなんですか?

大熊 選手たちは頭でっかちで、すぐに戦術うんぬんとか言うんだけれど、戦術以前の部分とそれを超える部分というのがわかったんじゃないかと思う。
個人技とかメンタルとか、ただ口で言っていても、つい戦術とかどうやるとかいう理論に走っちゃうけど、大切なのはそうじゃない。(ブラジル遠征で)実際にあれだけやられたり、見ればわかると思う。それがいちばんの収穫だった。
戦術も大切。だけど、その前後にある大切なものを学んでくれた。ブラジルに行って、何も感じない選手や考えが変わらない選手っていうのは、この先も伸びていかないと思うよ。

‐1月のカタール国際大会よりも良い経験になりましたか?

大熊 カタールはカタールで大きかった。アルジェリア(U-21代表)と試合して、アフリカのマンマークを学んだりね。でも、ブラジルで対戦したチームには上の世代の選手もいたし、若くしてブラジルのトップチームに入る選手もいたし、日本の選手の中にはブラジル遠征で未体験ゾーンに入った選手もいたんじゃないかな。

‐4月下旬にはオランダチームの視察に訪れていますよね。

大熊 その時にはA代表の選手が不在で、チームのコンセプトとかは分かるけど…という状態だった。オランダの前線の選手たちは、そういうチームのコンセンプトがうんぬんじゃなくて、個人の能力ですごい。日本の選手たちにはビデオで見せようと思って、特徴を編集させているところ。
ディフェンスラインも堅いし、大きいし、フィジカルも強いですよ。

‐ここにきて、伸びてきたなと感じる選手はいますか?


大熊 Jリーグで試合に出ている選手たち、中村北斗(福岡)、本田圭佑(名古屋)、家長昭博(G大阪)とかだね。彼らの成長で、これまでの代表チームでの立場が逆転する現象が起きている。カレン ロバート(磐田)もその中の1人だけど、磐田での日程を優先してきたために代表チームでまだ一緒にやっていないから、本当に伸びているのかわかんないんだけど…ビデオを見ていると良くなっているようには感じるねJ1リーグ戦で4点も入れてるし。あとは、磐田のように先輩や外国人選手のいないU-20日本代表というチームで同じことができるか、チリ戦で見てみたい。

‐AFCユース選手権では大学生たちのパフォーマンスが伸びず、大会期間中ずっと彼等のコンディションが懸念されました。今は、いかがでしょうか?


大熊 大学に入って環境が変わって自由な時間ができる分、サッカーができるかといったらそうでもない。今まで(高校時代に)時間がなかった分、サッカーに対する意識が薄くなったりしていた部分はあったと思う。でも、目標が近くなったり、そのサッカー以外のことに飽きてきたりして、またサッカーに集中できるようになってきた。大学所属の選手は、リーグ戦のほかにユニバーシアードに向けて海外チームとの試合をやってきたこともあり、ここにきて力が伸びていると思う。まだまだ底上げの必要はあるけどね。
伊野波雅彦(阪南大)なんて、このチームに招集するようになってまだ間がないけど、彼を含めて大学組の選手がこのチームでは非常に大きなウエイトを占めている。

‐伊野波選手が、これまでのレギュラー選手たちに与える影響は大きそうですね。

大熊 ストッパーに中尾真那(広島)が入った時に、他のストッパー陣の目の色が変わったり…、そういうところは如実に反応が現れるよね。そういう競争意識がチーム力にもなるんだと思う。U-20日本代表になるくらいの選手は、それなりにサッカーを見る目がある。伊野波が入った時にも、『こいつはやるな』って認めると、周りの選手たちが練習や試合にすごく集中するようになるし、目の色が変わるんだよね。それが本当の競争で、今まではずっとエリートとして育ってきた選手がそのままレギュラーに入っていて競争が少なかったと思う。新しい選手が入ることで、チーム内の雰囲気が変わってきてるよね。

‐このメンバーの中で、監督がA代表に近いと思う選手は誰でしょうか?

大熊 経験でいけば平山じゃないかな。この先も、このまま順調にいくのかはわからないけれど、五輪代表も含めて日本代表に近いところにいるのは間違いない。
でも、アジアユースからワールドユースまでの間でも、本田を含めてレギュラーの座に逆転現象が起きているし、今回のワールドユースで平山を抜く選手が出るかもしれない。DFだけど、水本裕貴(千葉)なんかもJリーグでレギュラーを取ろうとしてる。ポジションに関わらず、ここからも逆転現象はあるだろうからね。まあでも、今のところは経験上と実績上で平山かな…。

‐この世代が、将来の日本代表を支えなくてはなりませんよね。

大熊 2008年の北京五輪ではU-23の最年長になる世代だし、2010年のワールドカップは脂の乗った25歳で迎えるという年齢的にいいラインに乗っている世代。だから、ワールドユースはあくまで通過点として考えたい。今回は中尾がケガで本大会には間に合わないけれど、この先の代表には戻ってくると期待している。まだ足りない部分もあるんだけど、この選手たちにはこの先も切磋琢磨していってもらわないといけないよね。

‐監督の目も6月、そしてその先に向いていますね。

大熊 ワールドユースでの経験は、確かに大きな1試合1試合ではあるんだけど、この大会だけが良ければいいとかいう問題ではない。彼等のサッカー人生はまだまだ続くわけだから、この大会を通してその成長を加速させていくっていうか、成長の角度を上げていかないと…。ワールドユースは、そのためのいい通過点でないといけないと思う。

‐成長の過程で迎える大会とのことですが、今大会での数字的な目標はありますか?

大熊 グループリーグを勝ち抜いて、みんなで力を出し合ってベスト8には進みたい。まあ、もちろん優勝もしたいけど、大きな目標を掲げるよりも、まずはひとつひとつだね。


‐そのために必要なことはありますか?

大熊 選手にいつも言っているのは、『あきらめないこととひたむきさ』。代表のプライドっていろいろあるけれど、やっぱり最後まであきらめないこととひたむきなサッカーをすることが大切だという言い方をしている。上手・下手だけではなく、見ている人たちにもそれが伝わるようなサッカーをしてくれって…。
応援してくださる皆さんも、その部分を厳しい目で見てくださるとうれしい。選手たちにメンタリティがあって力があれば、きっと伝わるものはあると思う。将来にわたって考えても、そこを表現できるようになるのかどうかは大切な要素だと思うからね。この年代でワールドユースという大会に出場できる20数名に選ばれているんだから、今さら上手とか下手とかいう技術の問題よりも、あとは気持ちの問題。そういうメンタリティがきちんと発揮できるチームを目指してます、って言ったら変かもしれないけど…(笑)。


そのあきらめない気持ちとひた向きな気持ちがあってこそ、前回以上(ベスト8)の成績を目指せるということですね。


大熊 決勝トーナメントでひとつでも多く勝って、韓国に勝ったあの試合(前回の決勝トーナメント1回戦、韓国に延長ゴールデンゴールで勝利)が出来るか、負けたブラジル戦のような経験が出来るか。
前回は、ブラジルと当たって力の差を知った。今回は、3月にブラジル遠征に行って『世界って、まだまだ上があるんだな』って思ったという選手たちも多いけど、世界との力を実感できる機会としてワールドユースは大切な大会でもある。そういう意味では、前回ブラジルに負けた1試合の意味合いは大きかった。ベスト8の壁を破ってベスト4までいけたら、そういう試合がもっとできるわけだしね。


最後に、U-20日本代表を応援している多くのサポーターへ、メッセージをお願いします。


大熊 6月のワールドユースに向けて、若い力を結集してみなさんに良い報告ができるように頑張りたいと思っています。応援よろしくお願いいたします。

◆この独占インタビューを動画でもお楽しみいただけます。詳細は【こちら】
インタビュー終了後に色紙を差し出し、ワールドユースの目標を書いてもらった。インタビュー中には「ベスト8には進みたい」と言っていた大熊監督に「選手たちは優勝とかベスト4と言ってますよ」と告げると、ペンで記した文字は「ワールドユース ベスト4」。強化の段階から、前回大会の経験が活かされる大きなアドバンテージを大熊監督は発揮することができた。あとは2年間手塩にかけてきた選手たちを、本番のワールドユースの舞台でいかに率いるのか。日本代表の未来を背負っていく出あろう選手たちの活躍とともに、大熊監督の采配にも注目である。


★「大熊 清 監督インタビュー〜1〜」はこちらから

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