8月27日（土） 2005 J1リーグ戦 第21節
川崎Ｆ 1 - 1 広島　（19:00／等々力／8,632人）
得点者：'56 佐藤寿人（広島）、'68 マルクス（川崎Ｆ）
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●小野剛監督（広島）：

「ここ数試合の川崎Fの試合を見て、あるいは自分たちも対戦してみて、まず守備をしてカウンターという形で勝つべくして試合に勝っている。そうとう手強い試合になるな、と思っていました。実際に何度か危ないところを凌ぎながら、チャンスに1点を取ってという所まではよかった。そこから2点目を奪いに行くところから甘さが出て、立て続けに何度かピンチを招いてしまった。
　自分たちのボールを安易に渡してしまう。あるいはチャンスで2点目を決めなければならないところで相手にボールを渡してしまった。そういうところが結局は勝ち点3を取れなかった原因になってしまったと思います。
　その後もう1回立て直して、最後にまた点を取りにいけたところは良くやってくれたと思いますが、いくつか修正しなければならない点があると思います。
　アウェイにもかかわらず多くのサポーターが応援してくれて、最後まで戦えたことを感謝したいと思います。3連戦で勝ち点7と、なんとかギリギリのところは選手たちが戦ってくれたので、もう1回、今の修正点をしっかりトレーニングしたい。ここから先は週1回のペースになるんで、そこからの試合に備えて、もう一歩前進したいと思っています」

Q:4バックから3バックに変えられたんですが、その意図と手応えを教えてください。
「いくつかの理由があります。何回か川崎Fと対戦して、4バックでトップ下を置いたら向こうはやりづらさはあったと思います。こちらもいちばん得意なダイヤモンド型でやると、どうしてもそこに降りてくるジュニーニョに起点を作られてしまって、かなり苦労して厳しい試合を強いられていました。
　通常だったらお互いにやりづらい同士で自分はやっていく方なんですが、試合をいくつか見ていくと、川崎Fはどちらかというとゲームのポゼッションの多い試合ほど落としている。相手がゲームをコントロールしている試合の方が点を取っているので、もっとうちがいい状態だったら、また違ったケースも考えられたと思います。
　もう一つの要素が移動です。うちが関東、広島、関東と移動するなか、（川崎Fは）川崎、横浜、川崎。いい形だったら、うちが主導権を握れるかもしれない。でも主導権を握った試合の方が相手は得点を奪って勝っている。そう考えると、前半はある程度ポゼッションされた方が（川崎Fが支配する展開）、相手がしっかり引いてディフェンスのブロックを作るよりは、相手が前に出てきてくれた方が点も入るかなと思って少し頑張らせました。
　もう一つの要素はセットプレーで、前節の大宮戦も高さには手こずったんですが、今回も非常に高さがあって、前半のうちにセットプレーでやられてしまうと全てのゲームのシナリオはこちらから出て行かなければならなくなる。そうすると向こうのカウンターがますます冴えてくると思ったので、いろんな4つ5つくらいの要素を総合的に判断して3バックにしました」

Q:ディフェンス面では3バックは機能していたと思いますが、攻撃面ではどうだったでしょうか?
「うちは4バックで中盤をダイヤモンド型にするとボールが良く動いて…ということなんですが、ではボールを実際に支配している時間を長くするのがこの試合にとって得策かというところがいちばんの判断の材料でした。
できるだけ攻撃を短くシュートで完結したい。そして、もう一度ディフェンスから入ってという形に持って行ったほうがおそらく点も入るだろうと思っていました。そういう意味では後半、チャンスをシュートで完結できなかったのは悔やまれるところです。攻撃面で絶えずボールを支配しながら入り口を探すという形とはちょっと違っていたかもしれませんが、特に後半の最初のほうで、2トップが前に行くのとガウボンが引いてきて、そこで一個起点を作って、もう一度開き出す。そういうことができる時間というのは、攻撃面でもいい形だったんじゃないかと思います」

以上