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【国際親善試合 日本代表vsボスニア・ヘルツェゴビナ代表レポート】中田英の劇的同点弾で2−2のドロー。だが守備面など課題は山積。厳しい現実をつきつけられた日本(06.03.01)

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●国際親善試合
2月28日(火)SIGNAL IDUNA PARK/Westfalen Stadion
13:20キックオフ(現地時間)
日本代表 2-2 ボスニア・ヘルツェゴビナ代表

【得点】45分 高原直泰(日本代表)、56分 ミシモビッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表)、67分 スパヒッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ代表)、95+分 中田英寿(日本代表)
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地元・ドイツでプレーする高原直泰(ハンブルガーSV)が見事な先制点で面目を保ち、中田英寿(ボルトン)が後半ロスタイムに劇的なヘッドを決め何とか同点に追いついた。中村俊輔(セルティック)が2つのアシストを記録するなど、ジーコ監督にとっては収穫もあった。しかし前半と後半の内容差があまりに大きすぎた。敵将であるボスニア・ヘルツェゴビナのスリシュコビッチ監督に「今日のようなサッカーをしていてはクロアチアに勝てない」とズバリ指摘されてしまった日本。仮想・クロアチア戦で厳しい現実を突きつけられた。

2006年に入ってから初めて欧州組が合流し最強布陣が揃ったジーコジャパン。彼らにとってのワールドカップ前哨戦ともいえるボスニア・ヘルツェゴビナ戦が28日13時25分(日本時間21時25分)からドイツ・ドルトムントのシグナル・イドゥーナ・パーク・シュタディオンで行われた。かつて「ヴェスト・ファーレン・シュタディオン」という名称だった同スタジアムはドイツの名門、ボルシア・ドルトムントの本拠地で、かつ今年6月22日のワールドカップ本大会1次リーグ最終戦・ブラジル戦の舞台。この日は朝から雪が舞い、日中の気温も0〜1度という寒さだったが、多くの両国サポーターの熱気が感じられた。

「コンフェデレーションズカップのいい形をもう1回みたい」というジーコ監督は再び4−4−2を採用。中盤は中田と福西崇史(磐田)がボランチ、小笠原満男(鹿島)と中村が2列目に入る形となった。一方のボスニアは4−2−3−1。高原と同じHSVのバルバレスが1トップに入った。他はドイツや東欧のリーグでプレーする選手ばかりだ。

前半は拮抗した展開だった。日本は中盤でボールを持てる中村や中田がゲームを落ち着かせ、攻撃のリズムを作る。前半11分には高原がファーストシュートを放ち、その直後にも小笠原がゴール前で決定機を迎えた。中田と中村の長いパスが久保竜彦(横浜)や高原に通りそうになるなど、チーム全体でゴールに近づいている印象だった。ボスニアにも主導権を握られた時間帯はあったが、前半終了間際には中村の左CKから高原が絶妙のタイミングであわせてついに1点を先制。本大会出場国の日本が先手を取る形になった。

ボスニアは欧州予選でセルビア・モンテネグロやスペインを追い詰めた国。彼ら相手でも、前半の日本の守備はまずまず機能した。前線からのプレスもうまくかかり、チームとして連動していた。このまま行けば勝利もそう遠くないようにさえ思われた。

ところが後半が始まると、ボスニアは一気にギアをチェンジ。前線に人を増やして猛攻をしかけてきた。後方からロングボールをバイタルエリアに入れたり、両サイドからのクロスを入れたりと、手数をかけずにゴールを狙う。その形に日本守備陣は戸惑い、10日のアメリカ戦(サンフランシスコ)のようにずるずると下がってしまう。
 迎えた10分、ワンツーで中に入ってきたバルバレスを中澤が後ろから押してしまい、PKを与えたのだ。これをミシモビッチが確実に決め、ボスニアが同点に追いついた。この10分後には右サイドからのFKに飛び込んだバルバレスがヘディングシュート。川口はキャッチできず、こぼれ球を詰めていたスパビッチが押し込んだ。

振り返ると、日本代表は昨秋以降、中南米や欧州の相手を無失点で抑えたことがない。必ずといっていいほどミスから失点しているのだ。今回もそう。守備の意思統一不足という課題は依然として解決されないままだった。両サイドは防戦一方で、中澤と宮本のセンターバックも下がるしかない。それなのに中盤の中田英らは前からプレスをしかけようと試みる。バランスを取りきれない福西と中村は戸惑った。「相手のエンジンがかかってきた時はそれを認めて引いて守ることもあっていい」と中村も反省の弁を口にする。いかにして守りの約束事を作るのか。これは本大会に向けて大きなテーマになるだろう。

後半ロスタイムに中村のクロスに飛び込んだ中田英が劇的なヘディングシュートを決め、結果的には2−2のドローで試合は終わった。本大会出場国としては何とか帳尻を合わせた格好だが、ボスニアのスリシュコビッチ監督も「今日の日本の選手がよかったとは言いがたい」とコメントした。この試合に満足などしてはいけないのだ。

「本大会で戦う相手はもっと強い」と小笠原も言う。ならばチーム力をもっと高めないとダメだ。といっても、欧州組を含むチームが次に揃うのは5月の大会直前合宿。それまでのテストマッチで国内組だけでどこまで守備のベースを作れるのか。今のままだと1次リーグ突破は難しいといわざるを得ない。このボスニア戦の内容を決して忘れず、課題をきちんと整理して修正していくことが、日本代表に明るい未来をもたらすはずだ。

以上

2006.2.28 Reported by 元川悦子
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