3月25日(土) 2006 J1リーグ戦 第5節
磐田 1 - 2 川崎F (15:04/ヤマハ/11,835人)
得点者:'41 ファブリシオ(磐田)、'69 黒津勝(川崎F)、'74 谷口博之(川崎F)
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「非常にうれしいです」。試合後の記者会見で、川崎Fの関塚監督は開口一番、素直に喜びを表現した。どちらかと言えば先行逃げ切り型で、昨年は一度も逆転勝ちがなかった川崎F。J1復帰後初めて、しかも磐田を相手に逆転で勝利を収めたことは、チーム全体にも、サポーターにも、大きな喜びと自信になった。
先発メンバーはどちらも大きな変更はなく、川崎Fでは好調の我那覇が右ふくらはぎを痛めて欠場となり、マルコンが出場停止から復帰。磐田は、田中の復帰はなかったが、名波が先発に戻ってトップ下に入った。システムは磐田が4-5-1で、川崎Fが3-5-2。
前半は、どちらも抑えめに入るという意識はなかったが、結果的に静かな戦いになった。川崎Fは、それほど前からプレッシャーをかけるわけではないが、両サイドのマルコンと森も少し引き気味で磐田の前線に自由を与えず、ゴール前を固めて磐田にシュート・チャンスを作らせない。逆に磐田のほうも、もっとも警戒すべきマルクス−ジュニーニョのホットラインを分断し、カウンター攻撃にもしっかりと対応。それに対して、両チームの攻撃は鋭さや迫力を欠き、前半のシュート数は磐田が5本、川崎Fが2本。
後半勝負となりそうなムードが色濃かったが、こういう流れで効いてくるのがセットプレー。福西の攻撃参加でペナルティエリア手前のFKを得た41分、これを新加入のファブリシオが見事にGKの逆をついてゴール右に決め、彼自身のJリーグ初ゴールで磐田に先制点をもたらした。
後半は、名波に起点を作られてしまった前半の反省を踏まえ、川崎Fはリベロの寺田を前に上げて、後半から入った井川と森が下がって変形の4バックにシフトチェンジ。寺田がDFラインの前で名波を見張る役目を負い、立ち上がりこそ多少バタバタして磐田に押しこまれたが、徐々に落ち着いてくると効き目が表われ始める。名波の運動量が落ちたこともあって、磐田は1トップのカレンがますます孤立し、攻め手がなくなってきた。
さらに川崎Fの関塚監督は、調子の上がらないマルクスに代えて後半10分に原田を入れ、中村をトップ下に上げる。看板のブラジル人トリオに頼るのではなく、日本人だけの中盤で反撃にかけた。そして時間が経つごとに川崎Fが出足で上回るようになり、24分に箕輪のロングパスで黒津がきれいに裏に飛び出して同点ゴール。ジュニーニョの下がる動きに気をとられた磐田DF陣のスキをついた鮮やかな飛び出しとパスだった。
その後は、さらに運動量に差が表われて、セカンドボールも川崎Fのほうがよく拾い、主導権を握る。そして同点ゴールから5分後の29分、森が左サイドをドリブルでえぐり、ゴールライン際からクロスを入れると、ファーサイドから入った谷口が完璧なヘッドをゴール左に叩きつけて、ついに川崎Fが逆転。
あっさりという印象で2点続けて奪われてしまった磐田は、服部に代えて西野、西に代えて太田を入れ、3-5-2にして反撃に出る。だが、攻撃が単調で、福西や金の高さを生かした攻めも実らず、結局2-1のままタイムアップ。日本人選手の力で念願の逆転勝利を実現させた川崎Fは、選手もサポーターも思いきりピッチ上に喜びを表現した。
磐田が失った威信と、川崎Fがつかみとった自信。磐田サポーターのブーイングと、川崎Fサポーターの歓喜。試合後のヤマハスタジアムには、右側と左側でまったく違う空気が流れていた。
以上
2006.03.25 Reported by 前島芳雄
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