5月27日(土) 2006 J2リーグ戦 第18節
徳島 2 - 1 草津 (14:04/鳴門/2,776人)
得点者:'34 島田裕介(草津)、'47 ジョルジーニョ(徳島)、'82 石田祐樹(徳島)
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徳島は確実に自信と勇気を取り戻していた。そして、それによって、今後を占う重要な試合と思われた今節の草津との一戦にも勝利を収め、その結果第12節から続いた最下位をついに脱出。試合後に田中監督も「今日の試合は今後の戦い方を左右する一戦だと認識していたので、このように結果が出て良い方向にいけると思う」と、このホーム連勝でチームに明るい光が差し込んだことを力強く語った。
試合は、勝てない呪縛を振り解き気持ちの吹っ切れた徳島が立ち上がりから攻勢を仕掛ける。東京V戦同様、羽地とジョルジーニョの2トップへ早いタイミングでロングフィードを供給し、虎視眈々とチャンスを伺った。さらには、本来の持ち味である要所でのつなぎも復活。精神的な落ち着きも随所に感じさせて、チームが上向きであることを示した。
が、その徳島が明らかに試合の主導権を握ったかに見えた矢先の34分、それまで劣勢を強いられていた草津に得点が生まれる。ゴールほぼ正面からのFKをMF島田が直接叩き込み、草津としては『してやったり』の先制点を挙げた。
しかし、これが取り戻した自信と勇気の力なのだろうか。先制を許し、その後前半は少しリズムも崩した徳島ではあったが、後半に臨む選手たちには再び勝利への強い気持ちが漲っていた。
すると、それを表わすかのように、すぐさまの47分には同点に追いつく。東京V戦での2ゴールに続き、またしてもジョルジーニョが文句のつけようのない見事なシュートを突き刺した。ゴールまで20メートル以上あろうかという位置から抜群のコントロールがされたフィニッシュ。乗りに乗っている今を象徴する一発であった。
そして追いついた徳島は、勝負を賭けて投入されたFW石田がこの一戦に決着をつける。タイムアップも近づいた82分、この日攻守に奮闘したMF玉乃が蹴った右CKからのボールをしっかりと頭で捉え、草津ゴールのネットを揺らした。まさにチーム全員の勝利を諦めない気持ちが石田に乗り移った決勝点。またそれは、田中監督の起用がズバリと当たった瞬間でもあった。
こうして、苦手と言われ続けた後半に2得点を奪って逆転勝利を掴み取った徳島。トンネルを抜け出したのが一瞬でないことを、詰めかけたホームサポーターに自らの力で証明してみせた。
ただ、勝ったとは言え、課題の決定力にはまだ十分な解決がされていなかったのも事実だ。あえて厳しい見方をするなら、何度か迎えたビッグチャンスを決めてさえいればもっと楽に勝利を手に入れられたはず。今後を戦っていく上では早急にそれへの対処が求められる。
逆に草津はこの敗戦でまたしても最下位に転落。決して内容が悪かったわけではないだけに非常に悔やまれる結果となった。「これだけのゲームをしていて点が取れない、また失点するとはチームとして自信をなくしている。」という植木監督のコメントからも、歯車が噛み合わないチームへのもどかしさが伝わってきた。
確かに両チームの順位は入れ替った。とは言え、ともに今の順位争いに満足しているはずはない。どちらも見上げる先にはまだまだ多くのチームがあり、それらを追走すべくまた次節以降の戦いに強い気持ちで挑まなくてはならない。
同じ昨年の昇格組、徳島と草津。良きライバルでもある両チームが今後揃って浮上を果たすことを心から願う。
以上
2006.05.27 Reported by 松下 英樹
J’s GOALニュース
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