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【J2:第18節 鳥栖 vs 仙台 レポート】得意の形で鳥栖を粉砕した仙台。両チームの質の違いを見せ付けた一戦。(06.05.28)

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5月28日(日) 2006 J2リーグ戦 第18節
鳥栖 1 - 5 仙台 (14:04/鳥栖/6,363人)
得点者:'10 梁勇基(仙台)、'46 チアゴネーヴィス(仙台)、'61 新居辰基(鳥栖)、'66 ロペス(仙台)、'80 熊林親吾(仙台)、'87 ロペス(仙台)
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相手に勝利するために、日々練習し技を磨く。
自分たちの得意とする形にさらに磨きをかけることもあれば、不得意とするものを少しでも補うこともある。
その練習で得たもので、自分たちの得意とする形で得点することもあれば、相手の不得意とするところを突いて得点することもある。それが戦術となり、チームプレーに反映する。

今節の対戦では、仙台が得意の形で攻め、鳥栖の弱点をついた。鳥栖は、得意の形を作ることが出来ずに仙台を苦しめることが出来なかった。

鳥栖のシステムは4-4-2。中盤でボールをつないで、両サイドDFが積極的に攻撃参加する。中盤を尹を中心に濱田と山城が自由に動いて構成する。この中盤でのボール支配が生命線であり、中盤でのポゼッションを高めるために前線からのプレッシャーをかけ続ける。今節も試合開始はその意図が見えた。
7分と8分には、尹と濱田がペナルティエリアの外からシュートを放つ。しかし、ゴールまでの距離が彼らのシュートの精度を落とす。いずれもボールはバーの上を越えた。これ以降のシュートもバイタルエリアから離れたエリアからのシュートが続く。「GK高桑が守らないといけないところはなかった」とジョエルサンタナ監督(仙台)は、鳥栖の攻撃を評価した。

仙台は4-3-3と攻撃的な布陣を敷く。3トップ気味に配したブラジル人トリオの後ろから、梁をはじめ熊林やサイドDFが果敢に攻めあがる。3トップを高い位置に配し、奪ったボールを素早く送る。前節まで3人で上げた得点は、チーム総得点の6割弱に及ぶ。この3人にボールが渡ると相手にとっては脅威。その脅威を見せたのが、前半10分である。
左サイドに開いたボルジェスがドリブルで仕掛けると、鳥栖DFはシュートを阻止するべく集まってしまった。2列目から空いたスペースに飛び込んできたのは梁。鳥栖は誰も彼を捕まえることが出来なかった。ボルジェスからのボールを冷静に左足でゴールに流し込むと試合の流れは仙台に傾いてしまった。
ボールは中盤で鳥栖が支配するも、仙台のバイタルエリアから遠い位置で支配するだけで、仙台にとっては「戦術を忠実にこなす(ジョエル サンタナ監督)」ことができていた。
前半はシュート数が少ない仙台のリードで終了した。

後半に入ると鳥栖は得意とする攻撃を仕掛けようと新居を前線に送り込んだ。前半を無失点で乗り切り、疲れが見え始めたところで豊富な運動量を誇る新居でかき乱す作戦だったのだが、1点のビハインドでの投入となっていた。意図した形ではなかったが、まだ巻き返すことが出来る状況だった。しかし、この出鼻をまたもや仙台の強力3トップが砕いた。
後半開始早々に鳥栖のCKからこぼれたボールをロペスが拾うと、ドリブルで鳥栖陣内に突き進み、フリーで待ち受けるチアゴ ネーヴィスに渡し、チアゴ ネーヴィスは豪快にゴールに突き刺した。
こうなると鳥栖は点を取りに行かざるを得ない。左DF高地を中盤の位置に上げ、3バックにした。柏戦(5/14・15節)で残り4分で2点を奪った形である。松本監督の意図は明確であったが、反面カウンター攻撃を受けるとDFの枚数が足りない脆さを併せ持つ。攻め込まれた時にCKになる危険性も含んでいた。
鳥栖が、61分に山口からのセンタリングを新居が技ありのシュートで取り返すが、その5分後に仙台はCKからロペスがヘディングで突き放した。このCKも仙台がカウンター攻撃から得たものだった。ロペスが鳥栖DFのマークの甘さを突いた見事なシュートだった。80分には熊林が、87分にはロペスがこの日2本目となるヘディングシュートを鳥栖ゴールに突き刺した。

この日のシュート数は、鳥栖が13本で仙台が10本とデータ的には上回っている。CKも7対4と鳥栖が上回っている。「点差ほどやられた気はしない」(山口・鳥栖)と誰もが感じるほど、ポゼッションは鳥栖が高かった。
しかし、ゴールキック数は鳥栖の2本に対して仙台は20本である。この数字が物語るのは、鳥栖のシュートとセンタリングの多くがゴールの枠をはずしていることであり、仙台のシュートはGK浅井に向かって飛んでいることである。結果的に1-5と大差がついてしまった。

鳥栖の失点はセットプレー絡みでボールを奪われたものであり、仙台の得点は前線の3人が絡んだものだった。鳥栖の弱点を仙台が得意の形で突いたものと言える。「与えた戦術を忘れてしまった」と松本監督(鳥栖)は嘆き、「我々の求めていることうまく出した」とジョエル サンタナ監督(仙台)は評価した。
長いシーズンで意図する通りの試合運びが出来ない試合は多々ある。そこを次の試合までに練習で補うことが肝要である。シーズンはまだ折り返してはいない。サッカーでは、1点をあげるために様々な戦術が取られる。その戦術は、より確実なものを選択しておかないと勝点は伸ばせない。確実な選択をするために日々の練習がある。


以上

2006.05.28 Reported by サカクラ ゲン
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