7月8日(日) 2007 ヤマザキナビスコカップ
横浜FM 0 - 1 F東京 (19:00/三ツ沢/13,420人)
得点者:'45 鈴木規郎(F東京)
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試合前、ホームのゴール裏コンコースに『想いは一つ 国立へ』と大書された横断幕を掲げ、横浜FMのサポーターたちは願いを込めて思い思いの夢を書き込んだ。2004年以来遠ざかるタイトル。是が非でも欲しい、ナビスコカップの優勝。そんな横浜FMサポーターの熱気はもちろん、アウェイチームとして駆けつけたF東京のサポーターの応援も試合前からヒートアップしていた。
気負いがなかったといえば、ウソになるかもしれない。だが、この日の横浜FMにはあまりにもミスが多すぎた。「ムダなファウルが多くて、後手に回ってしまった」と力なく試合を振り返ったのは、吉田孝行だけではない。「(後半早々の失点に)自分も気を引き締められなかったのかもしれない」とGK榎本哲也。「ボールの取られ方も悪かった」とFWの大島秀夫。
だが…、「次にやることは見えている」。平静を取り戻した守護神・榎本は、6日後に迫る第2ラウンド(7/14@味スタ)に向けて、気持ちを引き締めなおした。
決勝点は、鮮烈だった。後半開始わずか30秒足らず。左サイドから切れ込んだF東京・鈴木規郎が左足を強烈に振り抜いた。GK榎本が飛びつく左手の先をあざ笑うように抜けていく。瞬く間に逆サイドのゴールネットに突き刺さった。「言い訳になるけど、あれはオレの(止められる)ボール」これまで数々のスーパーセーブを演じてきた榎本。「止めていれば流れを変えられた。でも、逆に決められたことで相手に流れを渡してしまった」事実、その後も試合の主導権を握ったのは、勝ったF東京だった。
横浜FMも試合の入り方は悪くなかった。前半6分、河合竜二の右アウトのパスが坂田大輔に出る。坂田は外へと追い出されるが、右サイドから駆け上がる田中隼磨が鋭いクロスを蹴り込んだ。19分、コーナーキックを跳ね返されるが、セカンドボールを拾った山瀬功治はF東京・藤山竜仁と激しいボディコンタクトでキープしながら、フリーキックを得る。
だが、F東京の速い展開に、不用意なファウルが目立ち始めたのが、前半23分。右サイド、徳永と福西の縦の連動からサイドチェンジを受けた鈴木規。左から切れ込んでいく鈴木規に後ろから吉田がチャージしてイエローカードを受ける。さらに、26分には栗原勇蔵がバックパスをスルーしてしまい、ゴール前に残っていた鈴木規に渡りヒヤリとさせられる。3分後にも裏に飛び出した鈴木規が、前に出た榎本の鼻先をかすめて抜け出したが、吉田がかろうじてクロスに対してブロックに行った。
これだけ、相手にスキを与えてしまうと、失点も時間の問題と思われた。
ここ2ヶ月ほど、FWによる得点が欠乏している横浜FM。この日も、例外ではない。38分、コーナーキックからの大島のヘッドは右へ逸れる。41分、松田直樹の蹴ったフリーキックの浮き球は呼吸の合った大島がファーのゴール前でヘッドで折り返すが、ここには誰も飛び込まなかった。44分、この試合最大の絶好機。カウンターから抜け出した山瀬功がドリブルで引きつけて、ゴール前で左からシザースした坂田に出した。だが、坂田のシュートもGK土肥のファインセーブに弾き出されてしまった。
そんな前半の攻防を振り返って、横浜FMにもまったくチャンスがなかったとはいえなかった。だが、そんな期待も後半開始早々、鈴木規のゴールによって叩き潰されてしまった。「先制点を取られると、ガクッときてしまう。そこがウチの弱いところ」(吉田)
それでも、後半はマルケスの投入で、左サイドで何度も起点をつくることに成功。左サイドバックの小宮山尊信も「マルケスに当てると、必ず戻ってくるので、パスの出し手としてはやりやすかった」と、初めて組んだコンビネーションに手ごたえを感じた。後半はそのマルケスと小宮山、さらには山瀬功の厚いフォローからチャンスもつかんだ。だが、ラストのシュートで、ワクを捕らえきれない。片や、リードするF東京は梶山、浅利など、GKの正面でも可能性のあるシュートで終わっていた。誰かが触れば、あるいはGKが弾けば、というシュートだ。
終わってみれば、完敗のイメージをぬぐえない横浜FM。だが、次にやるべきことは見えた。「勝つしかないでしょう。それも2点取って」(大島)。1勝1敗に持ち込めば、F東京のアウェイゴールは「1」なので、それを上回る「2」点を上げれば、1点を取られても勝ちさえすればいい。「あとは気持ちだけ上げていけば。絶対に勝つと信じてやっていきたい」(榎本)「次まで時間もあまりないが、逆に考えれば、今日の敗戦を取り返すチャンスも早く巡ってくるということ」(小宮山)
一方のF東京も、優位に立ったことは確かだが、気を緩めることもない。「今日の勝利は忘れて、次に勝ったほうが次のラウンドに行けるという気持ちで戦いたい」と鈴木規も、ホームで迎える決戦に向け引き締めていた。
以上
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