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【アジアカップ:日本 vs UAE プレビュー】勝点3確保が絶対条件の日本。矢野と高原の2トップ、駒野復帰で流れを変える!(07.07.13)

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●AFC アジアカップ2007 グループB
7月13日(金)22:35キックオフ(日本時間)/ベトナム・ハノイ
日本 vs UAE
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・テレビ中継:テレビ朝日系列にて22:30〜24:40
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UAE戦前日のオシム監督・中澤佑二選手 共同会見コメント
UAE戦前日の日本代表各選手コメント
対戦国分析 / UAE編

 12日に行われた同じB組のゲーム・カタール対ベトナム戦は1−1のドローに終わった。これでベトナムは勝点4、カタールが2。現時点で勝点1の日本だが、16日の最終戦でベトナムと直接対決を控えていることを考えると、明日13日のUAE戦は絶対に勝って3ポイントを加えておかなければならない。

 この重要性を選手たちに訴えたかったのか、オシム監督も12日の前日練習で20分以上の円陣を組み、「予選で終わるという恥をかかないように。アジアチャンピオンとしてのプライドを持ってやることが大事」と選手たちに改めて強調した。ここまで指揮官が気合を入れることは珍しい。それだけ次の一戦に勝負をかけているということ。選手たちは今度こそ2大会連続アジア王者に相応しいサッカーを見せなければならないのだ。

 危機感を露にするオシム監督だが、UAE戦はカタール戦から数人を入れ替えて戦うつもりのようだ。11日のトレーニングでは、高原直泰(フランクフルト)と矢野貴章(新潟)の2トップをテスト。初戦は負傷欠場した駒野友一(広島)も、中澤佑二(横浜FM)と阿部勇樹(浦和)ら不動のセンターバックとともにプレーさせていた。彼らの先発出場が濃厚だろう。GK川口能活(磐田)、DF中澤、阿部、加地亮(G大阪)、そして鈴木啓太(浦和)、中村憲剛(川崎F)、遠藤保仁(G大阪)、中村俊輔(セルティック)の「新・黄金の中盤」はもちろんピッチに立つ。高原ら実績のある選手に加え、新たな戦力がチームの流れを変えてくれることを大いに期待したい。

 タイがオマーンに勝ち、ベトナムもカタールを相手にドロー、インドネシアも初戦でバーレーンを下すなど、開催国の躍進が著しい今回のアジアカップ。2000年レバノン、2004年中国の王者である日本は予想外の厳しい出だしを強いられたが、残る2試合に連勝すれば1位通過も十分可能だ。

 オシム監督はカタール戦からの3日間を精神的なリカバリーと攻撃戦術の再確認に当てた。練習場に現れるや否や円陣を組んだ日が2日にも上るなど、チーム全体の気持ちを引き締めようと指揮官も懸命だ。
「キレイな形でボールを回したが、相手に怖さを与えるサッカーになっていなかった」と指揮官は繰り返し苦言を呈したという。確かにカタール戦前半の日本は巧みなボール回しを見せたが、相手がベタ引きだったこともあって、ほとんどペナルティエリア内に侵入できなかった。後半になってようやくリスクを冒す姿勢が見えてきたが、フィニッシュの部分で見落とりした。だからこそ、明日のUAE戦では試合開始直後からゴールに迫るようなアグレッシブさが求められる。

 その先陣を切るのが、矢野と高原の2トップだろう。矢野はポストプレーに長けていて、なおかつ泥臭く得点を狙えるタイプ。高原はカタール戦の左足ボレーに象徴されるようにどんな苦境でも確実にゴールできる。今やアジアレベルをはるかに超えたストライカーに成長したといっても過言ではない。彼らが連動することで、得点チャンスは前回よりも増える。この2人が起点になれば、前目の中盤の中村俊や遠藤がゴール前へ飛び出していく形も作りやすくなる。中村憲がミドルシュートを打つチャンスも生まれるはずだ。

 12日の前日練習でも、オシム監督はしつこいほど中盤とFW陣の連携を確認していた。サイドからの崩し、サイドチェンジを使った大きな展開、そしてミドルシュート…と、考えられる流れの中からの得点パターンは全て確認したといっていい。

 一方で、セットプレーの徹底も入念に行っていた。カタール戦で壁をこじ開けられて失点するという、あってはならないミスが出た。やはり現代サッカーではリスタートは試合の明暗を大きく分ける。そのことを選手たちは嫌と言うほど痛感したはずだ。が、幸いにしてUAEは攻守ともにそれほど高さがない。日本には中澤、矢野といった180cm台後半の選手がおり、制空権は握れるはず。その長所を最大限生かしたいところだ。
「UAEは真ん中の10番(マタル)、11番(ハリル)が必ず攻めに絡んでくる。彼らに加えて外も上がってくる。まずはタテのラインをしっかり消して仕事をさせないこと。それが重要になる。どっぷり引かれると難しいけど、そうなった場合も外からの崩しが重要。なかなか打開できなくてもじっくりスキをうかがって素早いパス回しを繰り返すこと。それを大事にしたい」と加地は試合のポイントを簡単に説明していた。

 彼が言うように、まずは相手の攻撃の核となるFW陣を確実に抑えること。不用意なミスパスからのカウンターなどは厳禁だ。そして決定機を確実にモノにすること。そのシンプルな仕事さえ90分間通じてきっちりとやり通せば、日本は必ず勝てる。それだけの底力をオシムジャパンは備えているのだ。

 UAE戦は20時35分(日本時間 22時35分)キックオフ。まだ陽が出ていた時間帯に始まった9日のカタール戦より気象条件はいいはずだ。UAEより中1日休養日が少ないハンディキャップを跳ね除け、賢く走ること。そして、日本らしい「人とボールの動くサッカー」を実践すること。そうすることで、自ずから勝点3は手に入るに違いない。今回のUAE戦は、現時点でのチームの真価が問われる重要な試金石になるだろう。

以上

2007.07.12 Reported by 元川悦子
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