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【J2:第31節 福岡 vs 東京V レポート】生き残りをかけた大一番を制したのは福岡。再浮上のきっかけを掴んだか?(07.07.29)

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7月28日(土) 2007 J2リーグ戦 第31節
福岡 2 - 1 東京V (19:03/博多球/17,361人)
得点者:'21 アレックス(福岡)、'59 宮崎光平(福岡)、'68 永井秀樹(東京V)

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 ボールをポゼッションしてサイドから仕掛ける福岡と、リトリートした体制からカウンターを狙う東京V。試合は予想通りの展開で幕を開けた。そして、自分たちのリズムを刻んだのは福岡だった。3−1−4−2のシステムで臨む福岡は、中盤の底でプレーする久藤清一が攻守にわたって豊富な運動量でゲームメイク。田中佑昌、宮崎光平、そして久永辰徳がサイドから突破を仕掛けて東京Vを押し込んでいく。そして21分。アレックスがPKを決めて1点をリードすると、東京Vをシュート1本に抑えて前半を折り返した。

 やや福岡の運動量が落ちた後半は一進一退の攻防。59分にCKから宮崎光平が押し込んで福岡がリードを広げれば、68分には途中交代の永井秀樹のクロス気味のボールがゴールに吸い込まれて東京Vが追いすがる。そして残り5分となったところで東京Vが福岡をゴール前に押し込んで猛攻を仕掛けたが、今シーズン最多となる17361人の大観衆に後押しされた福岡は体を投げ出してゴールを死守。4分間のロスタイムを守りきって、貴重な勝点3を手に入れた。

「全員が限界まで戦うことが、私たちが大きな試合で勝つことができる唯一の手段」。リトバルスキー監督のコメントの通り、全員が死力を尽くした結果の勝利だった。特に、運動量が落ちる傾向にある後半で見せた気迫が印象に残る。球際の争いで倒れ込むのはいつも東京V。ゴール前で何度も体を張ったプレーは大観衆を引きつけた。そして、15試合ぶりの先発となった宮崎をはじめ、途中交代でディエゴを潰した柳楽智和、苦しい時間帯に投入されて前線でボールを引き出した宇野沢祐次ら、久しぶりに出場機会を得た選手たちの活躍も大きな力になった。

 そんな試合での課題を探せば、カウンター攻撃を仕掛けた際のフィニィッシュの部分。「シュートなり、ファールをもらったりとか、キープするとか、時間を稼ぐことも覚えていかないといけない」(久藤)。プレーをやり切ってしまわなければ、却ってピンチを招く。それは終盤に押し込まれた要因にもなっていた。そして、この日は何度もサイドを駆け上がって福岡を牽引した田中佑昌にも最後の部分の正確性を求めたい。覚醒し始めた才能を本物にするのはあと一歩。大きく羽ばたくための最後の壁を破ってほしい。

 一方の東京V。その戦い方には7戦負けなしの面影は少しも感じられなかった。特に常に後手を踏む前半の戦い方はJ1昇格を狙うチームの気迫ではなかった。その原因がフッキ不在にあることをラモス監督は否定したが、フッキ不在は想像以上に大きかったといえる。いい形でボールを奪っても、縦への力のないチームはディエゴ、廣山望、飯尾一慶の3人でボールを回すだけ。後方からのサポートはほとんどなかった。前半にシュートを1本しか打てなかったのも道理だった。

 金澤慎、船越優蔵、永井を投入し、4−4−2のフォーメーションに変えてから1点を返したものの、むしろ守備バランスを崩して福岡に息を吹き返させた面は否めない。終盤の猛攻もディエゴの個の力と、船越の頭を狙うパワープレーに徹したもので、冷静に見れば、チームとしての攻め手の少なさが浮き彫りになったと言える。逆に言えば、フッキの力がチームの問題点を上回って余りあることを示すものではあるのだが、厳しさの増す後半戦で、今の戦い方が吉と出るのか恐とでるのか、興味深いところだ。

 さて、生き残りをかけた大一番は福岡が制したが、福岡にとって勝ち続けなければいけない状況に変わりがあるわけではなく、また、東京Vも同様の状況に追い込まれている。この日の戦いから何を学び、そして何を変えられるのか。本当の勝負はそこにある。残すリーグ戦は福岡が20試合、東京Vは19試合。J1昇格をかけた戦いはまだまだ続く。

以上

2007.07.29 Reported by 中倉一志
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