11月21日（水）アジア男子サッカー2008最終予選（北京オリンピック2008最終予選）
日本 vs サウジアラビア（19:20KICK OFF/国立）
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★TV中継は19：00〜21：24 テレビ朝日系列、19：00〜21：20 NHK-BS1にて生放送！
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　五輪切符が目の前までやってきた。このサウジアラビアとの直接対決を制したものが北京への扉を開く。すべてはこの１試合で決まるのだ。ここまで１年半弱の強化過程のすべてはこの日のためだったといっても過言ではない。すべては結果、北京への道を切り開くため。決戦の笛がいよいよ鳴る。

　まずは、状況を整理したい。日本は勝ち点１０で首位、対するサウジは勝ち点８で２位。日本は勝つ、もしくは引き分けで道が開ける。一方のサウジは勝利しかない。ここまで積み重ねてきた勝ち点も得点も関係ない。ただひたすらこの日の勝敗ですべてが決まるという状況なのだ。

　そんな状況下だが「引き分けは考えない」と選手たちのほぼ全員が口にしている。中でも青山直晃（清水）は冷静だ。「引き分け狙いを最初からしてしまうと（守勢にまわり）精神的に苦しくなる。普通に勝ちにいき、点をとるつもりでいきたい」。
「チームの雰囲気はいつもよりも和やかっていう感じかな」とロッカーでの雰囲気を本田圭佑（名古屋）は話す。反町監督も会見でコメントしている通り、大事なのはこの状況に踊らされない平常心だということが浸透しているようだ。

　ただ、”平常心で勝ちに行く”とは言っても、試合の布陣はマンマークの３−５−２。大量点を目指した先日のベトナム戦で採用した４−４−２とは違う。この３−５−２はこのチームが最も多く採用してきた形だから、一番得意な形ともいえるが、４−４−２に比べ中盤の両サイドも守備陣に含めることができる、守備的なシステムでもある。
　本田はこのシステムをこの試合に敷く意図をこう汲み取っている。「守備的な意図はあると思う。でも守り抜くというよりは、いいボールを取っていい攻撃につなげるということ」。そのための守備的な布陣だということだ。

　前日練習はいつも通り冒頭１５分のみの公開となった。そのため詳細を知ることはできないが、前々日の練習から先発メンバーを予想すると、GK西川（大分）、DF青山直、伊野波（F東京）、水本（千葉）MF水野（千葉）、細貝（浦和）、青山敏（広島）、本田圭、柏木(広島)、FW李（柏）、岡崎（清水）。フォワードに関しては調子で見極める要素が強いがほぼこのメンバーだろう。また、前線からの守備も重要視していることから、森島（C大阪）の起用も可能性がないとは言い切れない。

　ポイントになるのは「攻守の切り替えだと思う。早く攻撃につなげられればチャンスはあると思うし、変なところで奪われないようにし、あいまいなスペースは消していきたい」と西川周作は話す。その正確なキックを誇る西川が起点となったカウンター攻撃はチャンスに直結しそうだ。ただ、全体的には布陣から見ても守備的になるだろう。攻撃の時間帯が続くというよりも、きっちり守って少ないチャンスを見逃さない、そんな試合になるのかもしれない。

　一方のサウジアラビアは、ジョハル監督がカタール戦で出場停止処分を受けたためオマルコーチが代行指揮を執ることになった。前日会見も監督ではなくコーチが出席して行われた。メンバーとしては９月に行われたスコアレスドローのサウジ戦と大きな変動はなさそうで、やはりスピードある両サイドからの攻撃が武器。意外に雑でディフェンスのウラにスキがあるはず、ということも前回とそう変わらない。
　ただ、日本にとって優位なのは、この気候。１０度前後の気温はやはりダンマンから来日したばかりの身には応えるとオマル監督も話している。

　そして、なによりもアドバンテージになるのはブルーに染まるであろうスタジアムだ。「ホームの力を借りて」と言わなかった選手はいないほど。そんな意味で総力戦となることは間違いない。
　
　環境も、条件も、自分たちのコンディションも雰囲気も。すべての風は日本に吹いている。あとはおごることなく、平常心で戦い抜くだけ。そうすれば北京への扉は必ず開く。

以上