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【J2:第5節 湘南 vs 徳島】レポート:3ゴールを挙げた美濃部徳島がうれしい初勝利。湘南はホーム連敗を喫す。(08.03.30)

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3月29日(土) 2008 J2リーグ戦 第5節
湘南 2 - 3 徳島 (16:03/平塚/4,474人)
得点者:13' 鈴木伸貴(湘南)、35' ドゥンビア(徳島)、43' 玉乃淳(徳島)、61' ジャーン(湘南)、76' 阿部祐大朗(徳島)

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「涙が出るぐらいうれしい」徳島を率いて初めて手にした勝利に、美濃部直彦監督は喜びをかみ締めた。「何度もヒヤヒヤした」と苦笑いしたように湘南に攻め込まれはしたものの、徳島が両軍ともに終始ゴールを目指し続けたガチンコ勝負を制した。

 先制したのはホームの湘南だった。13分、鈴木伸貴がアジエルのサイドチェンジを受け、FW梅田直哉に当てる。鈴木伸は、梅田とアジエルのパス交換のあいだに相手の裏を狙い、アジエルのスルーパスから落ち着いて左足を振り抜いた。「アグレッシブなプレーを意識している」とキャンプ当時に語ったとおりの積極的な動き出しで、今季初めてとなる前半のゴールをチームにもたらした。

 他方、未勝利のチームにとって先制パンチは痛い。実際、「ヘコみそうだった」と美濃部監督は振り返っている。だが、そこで指揮官に発破をかけられた徳島の選手たちは、アジエルを中心に攻撃陣が活性する湘南に対し、真っ向から攻撃をし返した。手痛い失点を食らってもラインが下がらなかったのは、「我々にはチャレンジしかない」と美濃部監督が語ったチームの姿勢の体現だった。

 もうひとつ、徳島の威勢を支えたGK島津虎史の存在も見逃せない。モビリティを上げている大山俊輔のミドルを序盤に阻んでからというもの、90分間を通して湘南のまえに立ちはだかった。この日の湘南はシュートが思うようにヒットしなかったが、一方で島津が序盤のファインセーブによって枠を捉えさせない存在感を放ったように映る。

 そうした背景のもと、つぎの得点機は徳島に訪れる。35分、玉乃淳のコーナーキックをドゥンビアが押し込んだ。このとき、ゴール前は混戦模様だった。湘南にとってシュートはブラインドだったかもしれない。同点に追いついた徳島は、さらに両者カウンターの応酬の先でふたたびチャンスを得る。ドゥンビアが左サイドをえぐり、逆サイドからゴール前に斜走してきた玉野が逆転弾をねじ込んだ。

 後半に入ってからも互いの激しい攻防は続いた。そんななか、やはりシュートは勢いを駆る。59分、鈴木伸のスルーパスから石原直樹が裏を盗り、相手DFをかわしてミドルを撃つ。これはまたしても島津の好セーブに遭うが、湘南がここで一気に押し込む。2分後だ。アジエルが右サイドからファーへ鋭いクロスを入れ、攻め残っていたジャーンがダイビングヘッドを合わせた。

 同点とされ、湘南が攻勢を強めても、しかし徳島のチャレンジは折れない。勝負を決する両者最後の得点は、奪った後の鋭いカウンターからだった。76分、ドゥンビアがスピードに乗ったドリブルで右サイドを駆ける。さらにクロスも絶妙だった。リスクマネジメントを図る湘南の守備の文字通り間隙を突くように、ゴールに向くDFとGKのちょうど間を通した。その先に走りこんだのがFW阿部祐大朗だ。ドンピシャで頭を合わせ、逆転劇を仕上げた。対して湘南も、途中出場の鈴木将太を筆頭に怒涛の反撃を見せるが、ジャーンのヘッドはポストに嫌われ、アジエルのシュートもゴールには届かない。決めきれぬまま、笛が響いた。

激しい攻防の末、軍配は徳島に上がった。美濃部監督は、「闘うスピリットが出てきた」とチームを評した。一方で、「これを何試合できるかが大事」と引き締める。菅野将晃監督も、「通して闘い抜く」必要性を語った。リーグの戦いは90分間、またシーズンを通してどれだけムラなく継続し、積み上げられるかが肝要だ。勝利の喜びも敗れた悔しさも、何物にも代えられない。白黒ついた一試合をいかに咀嚼し、パワーを生み出す肉と変えられるか。熱い戦いを見せた両者にとって、つぎのゲームが大切になることは言うまでもない。

以上


2008.03.30 Reported by 隈元大吾
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