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【JOMO CUP 2008】プレビュー:勝ちにきたオリヴェイラ監督と、内容と結果の両立を狙うチャ ボングン監督。お互いにシュート機会の多い熱戦に期待。(08.08.02)

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●JOMO CUP 2008
2008年8月2日(土)18:00キックオフ/国立
J-ALLSTARS vs K-ALLSTARS
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 公式練習の開始予定時間を過ぎてもピッチに現れないJ-ALL STARSの選手たち。何が起きているのかと首をかしげていたが、オリヴェイラ監督のミーティングが長引いたというのが真相だった。初選出の鄭大世(川崎F)はそのミーティングについて「練習前のミーティングが長く、オズワルド・オリヴェイラ監督の懸ける思いが伝わってきた」と話しており、選手にもオリヴェイラ監督の熱意は伝わった。そもそもオリヴェイラ監督は、J-ALL STARSの監督への就任が決まった直後からこの試合に向けてかなり気合いを入れていた。ブラジル人全般が、ことサッカーに関して特徴的に見せる負けず嫌いという性格も相まって、この大事な「日韓戦」に向けて本気で勝ちを狙っているようである。

 そんなオリヴェイラ監督に率いられたJ-ALL STARSの選手たちは、1時間あまりという短い練習時間を有効に使うべく、ピッチ上ですぐにポジションごとに別れて練習を始めた。軽くウォーミングアップを行って約20分。10名の選手たちが、おおよそのポジションに別れ、ボール回しを始めた。どうやらこのメンバーが先発のピッチを踏むことになるのだろう。

 FWが、ヨンセン(名古屋)と鄭大世。中盤は前目が中村憲剛(川崎F)、山瀬功治(横浜FM)。ボランチが、小笠原満男(鹿島)と金南一(神戸)。左右の両サイドバック、新井場徹(鹿島)と駒野友一(磐田)は、かなり高めのポジションを取っており、3バックのウイングバックにも見えるほど。最終ラインは闘莉王(浦和)と中澤佑二(横浜FM)だった。

 マイボールから攻撃を仕掛ける際のフォーメーションだと思われるが、ダイレクトパスを多用した軽快なパス回しでボールを前に進める。時折闘莉王が持ち味であるオーバーラップで攻め上がり、シュートに絡んでいった。

 ボール回しのイメージを植え付けたところで、まずは阿部勇樹(浦和)、岩政大樹(鹿島)の2選手を守備に当たる選手として投入。徐々に守備的な選手を増やすことで、最終的にフィールドプレーヤーの6選手にスタッフを2名加えた8選手が守備的な役割としてピッチに立つこととなった。10対8の変則的な紅白戦になったことで攻撃的な意味合いを強くにじませる練習になっており、オリヴェイラ監督の得点に対する執着心が透けてみてきた。勝つためには得点を取らなければならない。そのためには、相手を攻め崩して、流れの中から得点を奪い取りたい。そういう意気込みの伝わるJ-ALL STARSの練習だった。

 対するK-ALL STARSは、Jとは全くコンセプトの違う練習を行った。チャ ボングン監督は、ボール回しを重視した練習メニューを組んでいた。たとえばウォーミングアップ後に行ったのは、6対2のボール回し。ボールフィーリングを確かめつつ、コンビネーションを高める意図があったのだろう。

 続いて全選手をちょうど二つに分けた8対8(GKを含めると9対9)が行われる。フルメンバーからは4名少ない構成になるため、縦方向を60mほどのサイズに制限して行われたミニゲームは、1本目と2本目で少しずつメンバーが入れ替わっていた。その中でも注目してみていたのがブラジル人FWトリオである。ファーストトラップで決定的な場面を演出できるエドゥーに、馬力を感じさせるドゥドゥ、そして昨季甲府でプレーしていたラドンチッチは、懐の深さを生かした切り返しと、ヘディングの強さが光っていた。

 そうしたブラジル人トリオを中盤で支えていたチェ ソングッ(7番)やチョ ウォンヒ(6番)、キム チウ(4番)といった選手たちの働きぶりが、明日のK-ALL STARSのできを左右しそうだ。ちなみにこの8対8を見ていて気になったのが最終ラインのキム チゴン(5番)の果敢なオーバーラップである。闘莉王ばりの攻め上がりからシュートにまで持ち込む場面を見せており、明日の試合でも気をつけておきたい選手の一人であろう。

 試合後の監督会見でチャ ボングン監督は「結果にこだわらず、いい試合ができれば」と話していた。しかしK-ALL STARSは3日ほどの事前合宿を韓国内で行ってからの来日である。ホームである日本側は当然だが、韓国側にとってもこの一戦は絶対に負けたくない対戦である。そうした試合を前に「いい試合」をしたいと口にするということは、いい試合をすれば勝てるだけの手応えがあると判断した方がいいのだろう。明日の試合は、日本の攻撃性。そして韓国側の内容のある試合運びによって、ボールが動きシュート機会の多い試合になるのではないかと予想する。

 お祭りではあるが、真剣勝負でもある。前売りも好調に伸びており、チケットの残券は前日時点で約7000枚となっている。もし時間に余裕があるなら足を運ぶ価値はあるだろう。もちろんTVでの観戦を含めて、注目の一戦となりそうである。

以上

2008.08.01 Reported by 江藤高志
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