3月10日(火) AFCチャンピオンズリーグ
蔚山 1 - 3 名古屋 (19:30/蔚山/3,156人)
得点者:25' CHO JIN SOO(蔚山)、54' 吉田麻也(名古屋)、77' ダヴィ(名古屋)、87' マギヌン(名古屋)
3/17vs北京国安戦のホームチケット情報 | 決勝戦は11月7日(土)に国立競技場で開催!
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クラブの一員としては初めての国際舞台となる選手も多かったが、名古屋には前日練習、そして試合当日にも過度な緊張感は存在しなかった。それを示すかのように、試合開始から落ち着いたボール回しも見せ、普段着のスタイルがこのまま続けられるかに見えた。
対戦相手の蔚山現代は、韓国クラブ特有のスピードとフィジカル面を強調した戦い方に依存するだけのスタイルではなかった。ボランチのスラフコがタメを作れば、トップ下のアウミールはパス回しで起点になったり、両サイドに振れ幅の大きな動きを見せるなど運動量も豊富。そして韓国代表でも活躍するヨム・ギフンと1人のFWチョ・ジンスの2トップがスペースで受ける動きを多用する。非常に丁寧にボールをつなごうとするパスサッカーで名古屋に対抗してきたのだ。アウミールを中心につなぐ蔚山現代に、いつものようにサイドチェンジを意識するパス回しを見せる名古屋。攻撃が売りと謳う両チームのスタイルがくっきり表現された前半の展開となった。
最初にビッグチャンスを迎えたのは名古屋。11分、吉田麻也の前線へのクリアボールにいち早く反応した玉田圭司がDFを振り切り、GKと1対1の状況でシュート。しかしこれは韓国代表のキム・ヨングァンにセーブされ、絶好のチャンスを逸してしまう。そして、ここまで名古屋にとっては悪くない流れとなっていた展開が、徐々にホームチームの側に傾いていくことに。
この後、前半終了まで続いた劣勢に対して、試合後ストイコビッチ監督も「最初の時間帯はよかったが、玉田のシュートが決まらず、その後も自分たちでミスを招いてしまった」と振り返った。
自分たちで招いたミスとは、単純な連係不足やプレー判断の拙さを指す。つまり徐々に繰り返されるイージーミスによって、パスワークのリズムが低下。奪われ方も悪く、相手に鋭いカウンターを連続して許す羽目になってしまった。相手のセットプレーの機会も増えていき、24分にはヨム・ギフンのCKから最後はゴール前でチョ・ジンスに決められ先制点を奪われた。相手にカウンターを食らい続ける姿は、リーグ開幕戦(大分戦)と非常に似たものである。そして前半に低調な内容を演じる、昨年からの悪い癖を結局この2試合でも見せてしまった。
しかし、後半になるとエンジンがかかり、相手を凌駕しにかかるのも名古屋の昨季からのおなじみの姿。そしてこの試合でも、予想通り彼らは蘇った。53分、FKからの一連の流れから最後はゴール前に上がっていた吉田麻也がクロスにヘッドで合わせ同点。絶好の時間帯での得点を機に、名古屋は一気に加勢、蔚山現代も前がかりになる名古屋の裏を狙う攻撃で、両者一進一退の場面が続いた。しかしここで名古屋は守備陣が奮闘。増川隆洋と吉田麻也の両CBは前半から相手の攻撃にうまく対応していたが、それに加え、前半以上にボールへの反応が素早くなった中盤陣も球際でしぶとさを見せるようになり、集中力の高い守備でチーム全体のリズムを取り戻していった。
その守備で痺れを切らさず、攻撃も手を緩めなかった姿勢が得点への呼び水となった。77分にマギヌンの右CKからダヴィが豪快ヘッドをゴールに突き刺し、遂に逆転に成功。この1点で意気消沈となった蔚山現代を尻目に、名古屋はさらに86分、玉田のFKからマギヌンがファーサイドで合わせて3点目。試合はこれで決したと言って良いだろう。
劣勢な展開を盛り返しては相手を凌駕する得意の形を、名古屋は初のACL、しかも初戦というデリケートな舞台でも存分に発揮した。記念すべき初勝利は冷静かつ劇的とも表現できるだろう。しかし一方で「いつも逆転できるわけではない。前半低調なのは昨年から。そこは直さないといけない」(玉田)というような声も、試合後何人もの選手から聞こえてきた。
アウェイで勝点を奪うことはACLにおいては重要な要素。もちろん初戦の勝利は何物にも代えがたい。ただ同時にこのスロースターターぶりを改めて戒める必要性も名古屋に痛感させた試合となった。
以上
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一覧へ【AFCチャンピオンズリーグ 蔚山 vs 名古屋】レポート:アウェイの国際大会で、劣勢な展開を盛り返して相手を凌駕する得意の形を、初のACL初戦の舞台で存分に発揮し、記念すべき初勝利をものにした名古屋。(09.03.11)
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