4月5日(日)J2 第6節 熊本 vs 札幌(13:00KICK OFF/熊本)
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:池ノ上俊一、実況:山崎雄樹、リポーター:山田法子)
☆顔写真クイズ|勝敗予想ゲーム
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18歳のルーキーの出場停止処分を受けて3試合ぶりに最終ラインに復帰が濃厚なDFの河端和哉は言った。
「そりゃあ、特別な思いはやっぱりあります。選手はもちろんスタッフにも知り合いがいるし、自分が最初に契約したチームだしね。熊本で4年間やってきて、成長した姿を見せられたらなと思います。休ませてもらったからコンディションも上がって来た。でも、まあ気負わずにやりますよ」。表情はいつも通り穏やかだが、地域リーグからJFLでの厳しい戦いを経てようやく迎えた古巣との同じカテゴリーでの対戦を前に、胸の内では確かに、闘志が燃えたぎっている。
Jリーグの公式戦で初めて顔を合わせる熊本と札幌は、ここまでともに1勝1分3敗の勝点4。得点4は同じで、失点は熊本の方が2多く得失点差で劣るが、順位も14位と15位。いずれも今季から新監督が就任し、新たなスタイルを確立している途上段階だ。ただし、ここまでの対戦相手を見ると、仙台や甲府、湘南といったチームに対して内容的には見劣りしない展開を見せている札幌の方が、やや地力に勝るかもしれない。
熊本は前節、失点は1に留めたものの、好調を維持する水戸の早い切り替えからラインの裏を狙われ続けた。ラインを高くして中盤と前線までの距離をコンパクトに保つというプランは、DFラインの後方に大きなスペースを生み出してしまう諸刃の剣。飛び出してくるFWをオフサイドにひっかける、あるいはボールが入るところでしっかりつかまえるという部分が争点にはなるが、その前段階としてボールの出どころへしっかりとプレスをかけるというタスクが遂行されなければ、その効果も半減するどころか、一気に危険な状態に陥れられる。
正直に言えば、現時点で熊本の最終ラインにそこまで統率されたラインコントロールが出来るかと言えば否だ。だがチームとしてのスタイルを確立するには、辛抱強く継続する事も不可欠。北野誠監督も、「もうそろそろ学ばなくていいかな」と苦笑いしつつも「やりながらウチのスタイルを作って行く。やり続けますよ」と断言する。ならば「2試合外から見ていて気づいた事も多い」と話す河端をはじめとするDF陣が、中盤へのコーチングで前の選手をどれだけ動かせるか、つまり組織的な守備ができるかが鍵となる。
では札幌においてその出どころがどこかと言えば、トップ下に位置するクライトン。ここでタメを作って両サイドの藤田征也と西大伍が飛び出してくるだけでなく、自らリターンを受けてのシュート、あるいはドリブルでの突破を狙う姿勢も見せている。また前節、先制点となる豪快なドライブでのミドルを見せた主将の上里一将のように、ボランチの選手も積極的に前線に顔を出してくる。熊本としてはまずはクライトンに起点を作らせないよう、ボールを持っている時はもちろん、ボールがないところでもしっかりと視野に入れておく必要があるが、そこは河端と矢野大輔のCBコンビとボランチの石井俊也で潰しにかかりたい。
奪ったあとの展開を早くすることは開幕前から北野監督らも頻繁に口にしている事だが、練習でできているテンポの良いつなぎからの崩しを試合で表現するためにも、ボールサイドとは離れた所にいる選手も含めて、全体で連動する事が必要になる。札幌の最終ラインを後ろ向きにさせる裏へのボールを供給して、スピードのある木島良輔、仕掛けのできる宇留野純がスペースを狙いつつ、藤田俊哉や山本翔平がいかに追い越して飛び出せるかどうかもポイントだ。
その上で注目したいのが、昨日加入が発表され、早速スタメン出場しそうな原田拓だ。我々取材陣も「いつまで“練習生”と書かなきゃいけないのか」とモヤモヤしていたものだが、2月から練習に参加して精度の高いキックを披露していたこともあって、現場としては待望の正式加入。本職はボランチだが、合流して以来左SBとしてプレーしており、一発で大きく展開できるフィードはもちろん、セットプレーからのスピードのある左足からのキックは今までの熊本にはなかった武器となる。
51試合と確かにリーグは長いし、特に1年でのJ1復帰を目指す札幌にとっては、目先の結果よりも最終的な順位の方が重要なのも間違いない。だが全日程の1/3にあたる第1クールを4月、5月で終えてしまう以上、そろそろお互いに結果が欲しいところ。最南端と最北端の決戦を制し、上昇気流を掴むのは果たしてどちらか。
以上
2009.04.04 Reported by 井芹貴志
J’s GOALニュース
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