5月23日(土) 2009 J2リーグ戦 第17節
湘南 5 - 0 富山 (13:03/平塚/5,272人)
得点者:9' アジエル(湘南)、53' 中村祐也(湘南)、63' 中村祐也(湘南)、71' 坂本紘司(湘南)、80' トゥット(湘南)
スカパー!再放送 Ch182 5/25(月)05:00〜(解説:前田秀樹、実況:野村明弘、リポーター:安田美香)
☆勝敗予想ゲーム
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●反町康治監督(湘南):
「後半の最初に富山さんのビッグチャンスがあって、入っていれば――たらればの話はあまりしたくないが――甲府とおなじように逆転されてもおかしくないゲームだったと思います。前半に点を取ってからはすっかり休んでしまい、リズムを完全に失ってしまいました。ハーフタイムにかなり厳しいことを言って送り出しましたが、最初の10分ぐらいはまだ目が覚めてなかったですね。2点目が大きかったと思います。それを取れたので、またこの暑さもひとつの要因だが、富山さんの集中力がかなり落ちたかなと。それにかこつけて我々が効率よく点を取っただけであって、こんなに点が離れるような試合ではなかったと個人的には思っています」
Q:これでホーム7勝2分。平塚市民を喜ばせていると思いますが、いかがですか。
「平塚市民にかかわらず湘南地域に住んでいらっしゃる方々、そして遠方から湘南を応援しに来ていただいている方々のサポートがあるからこそ我々は力をもらっている。引き続き、第2、第3クールと、サッカーの世界では思い通りにいくことなんてほとんどないわけで、そのときに根気よく応援していただけることをこれからも期待しています。ホームでいい数字を出すことができたのはよかったと思いますが、これに驕らずこれからもやっていきたいと思っています」
Q:10人が得点を挙げていますが、チームの総合力で勝ってきている点は狙い通りですか。
「そうですね、サッカーの専門誌を見ると個人名で挙がっているのはいないし得点王争いもいない。もともと誰かに頼ってチームをつくるのは51試合を考えた場合に非常に厳しいと感じていたので、だれが出てもチームのクオリティとクォンティティを落とさないように意識してやってきているし、これからもやっていかなければいけない。あすも今日ゲームに関与しなかったメンバーが90分試合をしますが、とにかくトップチーム――トップチームという言い方は変ですね、きょうゲームに出たメンバーと同様の試合を出られなかった選手にも課して、課題を同じように与えてやっています。これが総合力にこれから繋がっていくでしょうね」
Q:第1クールがこれで終わりました。この成績と勝点をどのようにご覧になっていますか。
「まだあと34試合ですからね。本来なら今日が開幕といってもおかしくないような試合数だと思いますが、サッカーでいえばまだ前半の30分終わっただけで、あと60分ある。3分の1が終わっただけであって、これからがほんとうの勝負だと思います。補強をしてきたり外国人を代えてきたり、J2のどのチームにもそれぞれいろんな思惑があると思います。そうしたフィールドの外でもしっかりしなければいけないのと同時に、チーム内の競争をもう一度煽る。もう一度しっかり精度をもっと上げてやる。そうしなければ非常に苦しいセカンドステージになるのではないかと僕は思っています。今日もこのまえの徳島もそうでしたが、非常に我々を研究してきて、ストロングな部分を出さないゲームプランをどこもつくってきます。そうなるとお手上げだということではなく、次の手、次の手を探していくしかない。それでJ2自体がレベルアップして、サッカーの競技向上に繋がればいいと思うので、我々もないアタマを使って、スタッフ一丸となり、選手ともしっかり話をしながらよりレベルアップしてつぎのステージをやっていければいいと思う。とくに、きょうもそうでしたが、これから夏場になって選手の疲労といったところでの勝負はあると思います。今日もハーフタイムにうちの選手は首に巻いて戻ってきましたが、そういうところから少しずつ努力をしてやっていければいいかなと思っています」
Q:第1クールは中盤の3枚をほぼ固定して戦ってきましたが、運動量が求められて負担も大きいと思います。新しい選手を含めて使い回しをどのように考えていますか。
「おっしゃるとおりですね。本来中盤4人でやるのが日本のサッカーの主流になりつつありますが、そこを3人でやっているということは、前後だけでなく左右の動きも当然ディフェンスに回ったときはする。いまのところ、30を超えている選手がいるにもかかわらず、ほんとうによく汗をかいてやっていることに感謝していると同時に、でも逆に言うとそういう選手が休んでしまうと機能しなくなってしまうので、ほかの選手、いろんな選手をまた競争させながら、いつも同じことを要求しながら、第2、第3のMFの選手が出てこれるように、こちらとしても期待しているし要求していかなければいけない。ほかの選手が入った場合にクオリティとクォンティティが落ちるようでは私の力量がないということになりますので、そこは十分考えながらこれからマネジメントしていければいいかなと思っています」
Q:最後に村松選手をアンカーに使ったが、彼のアンカー起用はどれぐらい考えていますか。
「可能性はないわけではないと思います。阪田も何回か試合で試したが、村松はインターセプトする力や予測、スピードがあるのは見てのとおりで、ただ慣れてない。これがJ1なら1週間ぐらい合宿で煮詰めることもできるが、我々は2日休みも与えられないぐらい厳しい状況なので、なかなか試すというかいろんなことができない。ですから、こうしたゲームのなかで少しずつ見て、いろんなときにフレッシュに対応できるような素材を頭のなかにつくっておく。そういうことしかないでしょうね。ただ、どの選手も、どこをやってもしっかりできるように、紅白戦などでもやっているつもりではいます」
Q:1週間空きます。阿部選手も戻ってくると思いますが。
「そうですね、1週間空くので、選手もすこしリラックスできるかなと。ここ2試合は2日ずつしか間がなかったのでハードだったと思います。来週はU-18との試合も馬入でやるので、戦力をもう一度、一回解体して最初からのつもりで第2クールを迎えるつもりでいます。阿部や鈴木伸、前田とか――前田はジャパンズエイトに行きますが――そうしたところでまた競争心を煽って、いまのままで満足は絶対にないので、競争しあいながら刺激させてやっていきたいですね」
Q:坂本選手がきょうも90分走りきるなど好調ですが、好調の要因をどのようにご覧になっていますか。
「どうなんでしょうねえ。毎日おいしい焼き肉でも食べてるのかもしれないですけど(会場笑)。昨年は、何試合か見ましたが、後半の15分まったく動けなくなっていたんですよ。これはいわゆる30を超えての倦怠期かなと思っていたが、今年はそういう姿がまったく見られなくなりました。これはほんとうにうれしいことであって、彼もすごくやりがいを感じているし、もともと前のほうで活躍できる選手だと僕は思っていたので、そうした前へ前へという気持ちが自分の身体を動かしているのではないかと思います」
以上













