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【J2:第39節 熊本 vs 鳥栖】鳥栖側レポート:中盤での守備を工夫した熊本に、“らしさ”を奪われて敗れた鳥栖。『九州ダービー』最終戦は無念さが残る内容。(09.09.13)

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9月12日(土) 2009 J2リーグ戦 第39節
熊本 2 - 1 鳥栖 (16:04/熊本/8,671人)
得点者:29' 西弘則(熊本)、62' 高橋義希(鳥栖)、84' 山内祐一(熊本)
スカパー!再放送 Ch183 9/14(月)08:00〜(解説:池ノ上俊一、実況:山崎雄樹、リポーター:吉田明央)
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「鳥栖の中盤が怖かった」
会見後に筆者を見つけて開口一番、そう語ってくれたのは勝者の北野誠監督(熊本)だった。続けて、「そこの対応ができたことが大きい」とも続けた。
第2クールから続く鳥栖の快進撃を止めた敵将の表情は、一瞬だけ緩んだように見えた。

確かに前節と違う顔を熊本は見せた。それほど、鳥栖のサイド攻撃は脅威だったに違いない。
サイドMF島田裕介、高地系治の展開力に、サイドDF日高拓磨、柳沢将之が絡む攻撃は、快進撃を支えた原動力である。
このパワーを消すために、熊本は前節の勝因となった早いプレスを封印し、MF石井俊也と吉井孝輔がしっかりとボランチの位置で構える作戦に出た。CBは、この日の2トップ、ハーフナーマイクとトジンのチェックを怠らなかった。
こうすることで、鳥栖の生命線であるサイドからの展開と相手DFの裏に入る動きを封じ込めてしまった。島田裕介や高地系治に入るボールは足元のが多く、縦への突破はなかなか許してもらえなかった。日高拓磨と柳沢将之が、中盤を追い越してクロスを上げる回数は極端に少なかった。
こうなると、熊本が狙っていた攻撃のひとつであるカウンターの攻撃が29分に決まってしまう。中央からのロングフィードで抜け出した西森正明がドリブルで運び、CB内間安路をかわして西弘則が決めて先制された。

35分には、CBに山田卓也を入れてDFからの展開を試みる作戦に出たが、前半に追いつくことはできなかった。

後半に入ると、鳥栖がボールを逆サイドに展開する時間帯も増えた。高橋義希が積極的にゴール前に顔を出す時間も増えた。
55分には、右サイドMFに位置に武岡優斗を入れて、高地系治を左サイドDFにまわすことで、左右からの仕掛けとDFからの押し上げを図ることもでき始めた。
62分には、左サイドから持ち込んだトジンのシュートに詰めていた高橋義希が右足で押し込んで同点となった。
こうなると、前節の福岡戦を髣髴させる展開になるものとアウェイまで駆けつけた多くのサポーターは思ったに違いない。
しかし、その勢いを出させないように北野監督(熊本)が、FWに木島良輔を入れて断ち切ってしまった。
84分にその木島良輔が抜け出して山田卓也をかわし、CB飯尾和也の股間を通してFW山内祐一の決勝ゴールをアシストして試合を決めてしまった。

「失点をしてはいけない。プラン通りにゼロに抑えていれば、鳥栖は1点や2点を取る力を持っている」と岸野靖之監督は会見で語ったが、そのプラン通りのサッカーをさせなかった熊本の守り勝ちといえる内容だった。
シュート本数もCKも鳥栖が熊本を上回っていた。
決定機も手元の集計ではあるが、鳥栖のほうが多かった。
しかし、得点は熊本のほうが多く、鳥栖は勝点を上積みできなかった。

『九州ダービー』ということで、硬くなっていたわけではないと思う。
ただ、構えた相手に対して、相手を引き出す工夫が足りなかっただけである。
構えた相手を緩ませるプレーが少なかっただけである。
サイドは積極的に中に仕掛けることができたのか・・・。
前の選手を追い越す動きはできていたのか・・・。
FWは相手DFの裏を狙って何度も走りこんだのだろうか・・・。
振り返ると、今節の鳥栖はいつもの鳥栖らしさを出せずに終わってしまった。
鳥栖が出せなかったのか、熊本が出させなかったのかは、次節のホーム戦で証明されるだろう。
まだ、昇格争いを演じる資格を持っている。
「相手が熊本ということではなく、どこが相手でも勝たないといけない」と高橋義希は試合後に語ってくれた。
その思いが途切れていないうちは、まだ鳥栖は終わっていない。
今季の『九州ダービー』は終わってしまったが、リーグ戦はまだ終わっていない。
選手たちも異口同音に口にしてくれた言葉である。
厳しくなったことは事実だが、最後までしっかりとともに戦っていこう。

最後になるが、鳥栖らしさを出したシーンを列挙する。あきらめる必要がないことを証明するシーンと記憶して欲しい。
22分に柳沢将之がパスを出してそのまま前線に駆け上がった。そのあとをMF高地系治が埋めて、ホベルトが最終ラインに入って相手のFWについた。熊本のカウンターからの攻撃を逆サイドの日高拓磨がクリアをした。
43分にはCB山田卓也が相手ボールをインターセプトして前線にボールを運んだ。熊本ゴールキックになった瞬間に全速力でCBの位置まで戻り、DFラインを整えた。
全員で攻撃し、全員で守る鳥栖らしさを見せた瞬間である。
これらのプレーは、鳥栖が第2クールから見せているシーンである。そして、次節につながるプレーでもある。

それぞれの思いを乗せた試合は終わった。しかし、戦いはまだまだ続く。
負けていい試合はない。それがアスリートであり、サッカーでもある。
ワンプレーに一喜一憂し、それぞれの思いを選手に託すことを続けよう。
サッカーは、試合ごとにドラマがある。

以上

2009.09.13 Reported by サカクラゲン
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