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【J2:第1節 横浜FC vs 北九州】レポート:勝利にのみ集中した横浜FCが難しいコンディションを制し、J2デビューの北九州に洗礼を浴びせる。(10.03.08)

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3月7日(日) 2010 J2リーグ戦 第1節
横浜FC 2 - 0 北九州 (16:03/ニッパ球/4,506人)
得点者:27' 高地系治(横浜FC)、39' 高地系治(横浜FC)
スカパー!再放送 Ch185 3/8(月)22:00〜(解説:戸塚哲也、実況:中村義昭、リポーター:三須亜希子)
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開幕戦という精神的にコントロールが難しい試合、さらに雪の天気予報すら出る程の寒さの中で雨が降りしきる難しいピッチコンディション。この2つの難しい状況で迎えた試合で、横浜FCは新加入の北九州に対して実力差を見せつける勝利を収めた。スタメンの11人中9人が新加入と大きくチームが変った横浜FCが、手探りの部分が残る中で勝利を引き寄せた大きな要因は「PKだろうが、FKだろうが、オウンゴールだろうが、今日はしっかり勝つ」(岸野靖之監督)という点に集中したことだった。

試合そのものは、横浜FCから見れば90分間、同じ考え方で統一されていた。攻撃から守備への切り替えを早く行い、サーレスの起点となるプレーと、大黒将志の裏への飛び出しから得点機を作り出すという考え方。良いサッカーではないかもしれないが、この日のコンディションを考えた時に、リスクを抑え、勝利という現実を追求したと言える。この横浜FCのスタンスに対して、北九州は自らのパスワークを全力でぶつけてきた。その北九州の前半・後半の出来の違いが、試合に大きく反映される。

前半最初の10分はお互い固いプレーが続きシュートはなかったが、大黒の飛び出しなどから、徐々に横浜FCが主導権を握る。前半19分に、フィニッシュには持ち込めなかったが、シルビーニョからのスルーパスに高地系治が反応。逆に北九州に細かなミスが目立つようになり、そのミス徐々に広がり前半の2ゴールを生み出すことになる。前半27分、サーレスがヘディングで裏に流したところ、対応した河端和哉が足を滑らせると、走り込んでいた高地系治に渡り、高地が落ち着いて先制点を決める。さらに、前半39分には、やはり河端の中途半端なクリアをサーレスが拾い、ファーサイドの大黒にパス。大黒のシュートはポストに当たるが、跳ね返りを再び高地が押し込み2-0となる。高地の的確なポジショニングが光る2ゴール。勝利に向けて堅実なプレーに徹し、相手のミスを見逃さなかった横浜FCに対して、北九州としては、ミスでズレ始めたペースを修正する間もなく2失点をしてしまった感のある前半だった。

ハーフタイムに「後半立ち上がり15分、前から行こう」(与那城ジョージ監督)と声を掛けられた北九州は、後半になって前へ積極的なプレーを展開するようになる。「後半は両サイドを少し開き気味にして、そうしたら良いクサビが入るようになった」と与那城監督が語るように、斜めに入るクサビのパスから展開される持ち前のパスワークへのトライの成功率が上がっていく。本来であれば、横浜FCは2点のリードで開幕戦の呪縛から開放され、本領を発揮しないといけない状況であったが、やや北九州に押し込まれることで、連携した攻撃を作り出せなくなる。それでも、守備への素早い切り替えは90分間衰えることはなく、北九州に決定機を与えることはなかった。そして、前半の2点を守りきる形で、大事な開幕戦を勝利で締めくくることに成功した。

「内容は不細工」と岸野監督は語ったが、キャンプからの最大の目標であった開幕戦での勝点3を手中に収めたことが、横浜FCにとっての最大の収穫。急造中のチームにとって、勝利はチーム作りの大きな触媒となる。そして、全ての選手が個のレベルで実力の片鱗を見せたと言ってよい。ただし、試合後の選手コメントで多くの選手が指摘するように、チームとしての連携を作るのはまだまだこれから。実戦を通じて積み重ねなければいけないこと多く残されている。「勝って初めてチームは動くものだし、そこから見えてくるものはある」と岸野監督が述べるように、その過程では勝利が必須。シーズン序盤戦は、この試合のように結果に徹するプレーをしながら、プレーの精度を上げていく戦いが続くだろう。

一方の北九州は「このリーグに慣れるために2、3試合必要かなという気がした」という与那城監督のコメントの通り、J2の洗礼を受けた形となった。しかし、後半に見せたクサビのパスから始まるパスワークは北九州の大きな武器であり、ある程度通用するという感触も得たはず。この試合で良かったプレーをより多くの時間で見せることができるようになることが重要だ。JFLでは許されていたミスがJ2では命取りとなるという経験を生かすことができれば、勝点、そして勝利を得る日は近遠くはないはずだ。

不細工な内容でも勝つことに徹した横浜FCと、まずは自分達のスタイルを出すことに追われた北九州の状況の差が表れたゲームとなったが、ともに得るものもあったと言える。開幕に100%の準備ができて完璧なチームはない。だからこそ、この試合をいかに次の試合に生かすかが、両チームに問われることになる。

以上

2010.03.08 Reported by 松尾真一郎
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