スカパー!生中継 Ch184 後00:50〜
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間違いなく注目の一戦。J2における今節の一番の目玉カードは千葉ダービーかもしれないが、この横浜FCと福岡のゲームも誰が見ても面白い一戦になるのは間違いない。休みを除く直近の10試合の勝点は横浜FCが21(2位)、福岡が23(1位)。ここしばらく、安定して勝点を荒稼ぎしているチーム同士の対決となる。ともにチームとしての完成度が高まっているだけに、90分間を通したチームのトータルの実力が問われる試合となるだろう。
そのチームの力としてまずベースとなるのは、「走る力」。横浜FCが勝点を重ねられるようになったのは、重要な場面で走れるホベルトが加入してから。そして、休みの関係で他のチームよりも1週間長い中断期間を経て、チーム全体で走れる力を身に付けた。前節の東京V戦で、ボールを支配し続ける難敵東京Vを退けることができたのも、運動量が最後まで落ちなかったことが大きい。一方、高地系治が「今年の福岡は走れるようになった」と評するように、福岡の躍進もその運動量に負うところが大きい。試合の最後まで運動量が落ちない展開が予想される。
すると、次に大きなポイントとなるのは「集中力」。高地は「1点勝負になる。試合中に集中を失わなければ勝てると思う」と語る。横浜FCには高地系治の精度の高いセットプレーがあれば、福岡にも背の高い大久保哲哉という飛び道具がある。さらに、細かな穴を探り合うように、中盤での選手のポジショニングの駆け引きも激しくなることが予想される。球際の集中、ポジショニングの判断など、一瞬たりとも気が抜けない。走る力が互角であれば、集中力を切らしたほうに悪い知らせが来るのは間違いがない。
ただ、好調同士の対戦だけに、精神面も充実しているはず。そこで高地が挙げた試合を左右するポイントは「チーム力」。ピンチの場面、きつい場面でもチームメイトを助け合う力だ。「全員でサッカーをすること、ミスが出てもそれを全員でカバーすることが大事」(高地)と、ボールを持ってプレーしている選手だけでなく、それ以外の選手の意識、プレーのディテールが勝負を分ける。そういう試合になるだろう。
もちろん、両クラブとサポーターにとって負けられない試合、いや勝点3をもぎ取らないといけない試合である。昇格をスローガンとして掲げた横浜FCにとって、3位にいる福岡から勝点3を奪うことは非常に大きな意味を持つ。まだ上位へのスタートラインに立ったばかりであるが、この試合に勝つことで昇格争いの資格を持っていることを証明する必要がある。一方の福岡は、前節の劇的な逆転劇で、第4節以来の昇格圏内への返り咲き。岸野靖之監督は「福岡が、順位を意識しないわけがない」と語るが、福岡が今後の厳しい昇格争いに耐えられるチームであることを示すために、この順位でも100%の力を出して勝つことが重要になる。
両チームの前回の対戦は、第13節(5月16日)。大黒将志が先制点を挙げながら、横浜FCが後半ペースを福岡に明け渡し終盤に逆転負けを喫した。しかし、前回の対戦はあまり参考にならないかも知れない。今シーズン前半の悪い横浜FCを象徴する試合だったが、この試合の次の試合から横浜FCにはホベルトが加入し快進撃を開始。大黒は去ったが、カイオ、阿部巧も加わり進化を遂げている。一方の福岡も、前節劇的なゴールを挙げて現在の福岡の躍進を支える城後寿は、この試合は怪我から復帰しておらず不在であった。以前の対戦とは関係なく、地道に蓄えてきた実力をぶつけ合う攻撃的な試合となることが予想される。
ようやく秋の気配が混じるようになってきたが、この試合は13時開始。試合前日に発表されている天気予報では最高気温29度だが、ピッチ上はそれ以上に厳しいコンディションになることが予想される。だからこそ試されるチーム力。チーム力が充実している2チームの対戦は、間違いなく見ごたえ十分。その緊迫したぶつかり合いを、ニッパツ三ツ沢球技場で堪能したい。
以上
2010.09.18 Reported by 松尾真一郎













