11月23日（火） 2010 J1リーグ戦 第32節
清水 2 - 1 広島　（14:04／アウスタ／17,143人）
得点者：15' 兵働昭弘（清水）、39' 岩下敬輔（清水）、81' 李忠成（広島）
スカパー！再放送 Ch183 11/24（水）後04:00〜
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●ペトロヴィッチ監督（広島）：

「今日のようなゲームを負けるというのは、我々にとってけっして新しいことではないでしょう。アジアチャンピオンズリーグを目指すようなチームであれば、今日の1点目のような失点や、CKからの2点目といった失点は、あってはいけないでしょう。
ただ、全ての敗戦をネガティブに捉える必要はないと思います。敗戦の中にもポジティブなものが見えるということも、もちろんあると思います。今日のゲームに関しては、私がサンフレッチェというチームをどういうふうにしていこうか、あるいはサンフレッチェというチームはどういうチームなのか考えてきたことが、確認できたゲームでもあったと思います。外国人監督として、今から言うような話をするのは良いことではないかもしれませんが、サンフレッチェというチームは、日本の中でも少し特別なサッカーをするチームだと思います。サンフレッチェには、ヨンセンのような2m近くある高い選手を前に置く必要はない。そういうサッカーは、我々はしない。我々のチームは、GKも含めて、しっかりとボールをつなぎながら攻撃を仕掛けられる、そういうサッカーができるチームだと思います。
次シーズンに向けて、私が思うには、2つのポジションに選手が必要だろうと考えています。サッカーのチームにおいては、ある程度時間が経って、ある程度チームの中で成長が進んでいくと、何人かの選手は出ていき、新しい選手が何人か入ってくるというセレクションを行ないながら成長していくものだと思います。それほどお金をかける必要は、私はないと思います。我々のチームはここまでお金をあまりかけずにここまできました。サンフレッチェというチームは、引き続き節約型のチームでありながらも、我々は新しい補強を行ないながら、さらに成長できると思っています。
とくに今日の後半のようなゲームをしながら負けてしまうと、とても悔しい思いで一杯です。これだけ力を注いだ選手たちの頑張りが報われなかったことに、心が痛いです。しかし、我々はとにかく自分たちのサッカーを続けながら、今後も勝てるチームに成長していきたいと思います」

Ｑ：後半に比べて、前半のゲームの進め方がおとなしかったと思いますが、そうなってしまった原因は？
「我々が後半でやったようなサッカーというのを90分続けるのは、たとえバルセロナでも私は難しいと思います。前半に関しては、立ち上がりから清水のほうはプレッシャーをかけてくるだろうなというふうには予想していた。我々は、その時間帯を落ち着かせるつもりだったですが、残念ながらその展開の中で2失点をしてしまった。後半に入ってからは、0-2ということで我々がより攻撃的にならなければいけない時間帯の中で、我々はより攻撃的に戦った。
負けてしまうと、いくら我々が良い戦いをしていたとしても、相手のほうが我々を上回ったと言われてしまうので、なかなかコメントしづらいですが。それはこの前のガンバ戦も同じで、我々のほうが明らかに相手を上回り、ゴールチャンスも我々のほうが相手よりも多かった試合でしたが、負けてしまえば、彼らが良いディフェンスをして我々を上回ったと言われてしまう。今日のゲームも似たようなところがあると思います。
今日の後半最後のほうも、我々は何回か決定的なチャンスを作れていたと思いますが、負けてしまうと、清水は最後まで良いディフェンスをして、リードを守りきって勝利したという言われ方をしてしまうものですが。彼らは良いディフェンスをして、我々はあまり良い攻撃ができなかったと。しかしながら、我々は最後の時間帯で、いくつかの決定機をしっかり作れていました。
我々は本当に美しいサッカーをしていると思うし、今日の試合を観に来た清水のお客さんも、我々のサッカーをおもしろいと思ってくれたと思います。我々は、日本の中では特別なサッカーをしていると思います。我々はリードされながらも、最後はパワープレーをすることなく、最後までしっかりとつなぎながらコンビネーションをして相手を崩そうと攻撃を仕掛けました。我々がどういったサッカーをやっているのかというのは、サッカーに対する知識が必要だと思いますし、しっかりと観察していないと、我々がどういうふうにプレーをしながら攻撃を仕掛けているというのは、なかなかわからないものだと思います。
今日は時間帯によっては、清水は10人自陣に帰って、しっかり守備をしていたと思いますが、その中で攻撃を仕掛けてチャンスを作るというのは、すごく難しいことです。しかし、我々はそういった状況の中でもしっかりチャンスをクリエイトできていたと思いますし、そういったことはなかなかできることではないと思います。それは、世界のサッカーを見ても同様だと思います。
勝ちとか負けといった結果とは別として、そういうものをサッカーの中で見られるということは、私は素晴らしいことだと思います」

以上