みちのくダービーでライバルとして鎬を削ってきた仙台の窮地に、隣のクラブとして山形も立ち上がった。
モンテディオ山形サポーターズクラブ連合会「ULTRAS A.C.M.Y」側の「何かできることがあれば」との申し出を、仙台サポーター側も快く受け止め、仙台が行う支援物資調達と配給に協力する形で今回、山形での支援物資収集が実現した。防寒具、下着、衛生用品などあらかじめ決められた支援物資を収集し、品目や男女・子ども別に仕分けられた物資は翌日、仙台に届けられる。会場となったのは、天童市のべにばなスポーツパーク南側駐車場の特設テント。
震災後、山形ではライフラインの復旧は早かったが、ガソリンや食料品といった物資不足がしばらく続いた。特にガソリン不足は深刻で、チームが一時活動休止した一因にもなっていた。サポーター同士で集まることさえままならず、チャリティー活動では西日本や関東のスタートダッシュを見守ることになったが、ガソリンの供給も安定化に向かっていて、ようやく腰を落ち着けて活動できる環境が整ってきた。「こうしてみんなが集まったのは開幕戦以来」ということもあり、参加者のモチベーションは高かった。
メディアを使った大々的な事前告知がなく、直前にクラブのリリースや各サポーターのブログ、一部ラジオ番組による告知がなされたのみだったが、支援物資を持ち込む車はひっきりなしに到着した。小学生の男の子とともに訪れた母親は「被災地の様子をテレビで見て、胸が痛み、涙が止まらなかった」と家にある子ども用の下着などを届けた。昼の時間には、2部練習の合間を縫って、小林伸二監督や選手たちもそれぞれ準備してきた物資を届けにきた。
仙台に物資を運ぶために1.5トントラックを手配したが、当初は大きすぎるのではないかとの声もあった。しかし、蓋を開けてみれば逆に積みきれなくなる心配をするほど。参加メンバーの一人は、「ほかのクラブでやっているチャリティーを見ていて、あんなに集まるかなあと心配だった。でも、これだけ集まって感激している」と話した。
「仙台には同じ土俵に立ってもらいたいし、元気な仙台と対等に戦いたい。そして、ダービーはダービーとして戦いたい」というのが多くの山形サポーターの総意だろう。今回の支援は、そこに近づく価値ある一歩となるに違いない。
以上
2011.04.02 Reported by 佐藤円
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