12月3日（土） 2011 J2リーグ戦 第38節
富山 0 - 2 横浜FC　（12:34／富山／4,493人）
得点者：89' 難波宏明（横浜FC）、90'+3 難波宏明（横浜FC）
スカパー！再放送 Ch183 12/4（日）前05:00〜
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●岸野靖之監督（横浜FC）：
「非常にグラウンドコンディションが悪い中で、立ち上がりはお互いにプロとは言えないようなミスがいくつもあった。途中から少しずつ我々のリズムになり、FWにゴロのパスを入れられるようになって追い越す動きも出てきた。それを後半も続けようとした。相手のパワープレーには苦しんだが、今日は我慢比べになると思っていた。FWが外に開き、中盤の選手がスピードアップしてゴール前に入っていくという繰り返しを辛抱強くやり、最後に得点することができた。
ともに最終戦、富山は順位のこともあってパワーを持って向かってきたが、その勢いを受け過ぎることなく我慢比べで勝つことができた」

Q今季の不振からどんな教訓を得て来季に向かうのか？
「この結果とこれから言う状況を招いたのはすべて自分の責任であることを最初に断っておきたい。今季はチームを成長させるうえで最も大事な競争原理をつくることが難しかった。けが人が多く、ゲームの中で大きなミスをした選手でも試合に出さざるを得ない状況が多かった。トレーニング量を増やすこともできず、鍛える、育てるという面が弱かった。原因はまだたくさんあるが、一番はそこだった。
ただ、新人らが力不足でも試合に出ることで、ゲームでしか分らないことを経験した。言葉ではなく体験して大事なことを教わったと思う。
ポジションを争って奪い取るには、自分自身の価値を高めるために努力しなければならない。サッカーに捧げ、魂を込めなければいけない。サッカー選手は競技生命が短く、本当に大変な職業。その中で、しっかり自分の地位を築いてほしい。また、人間として仲間を大事に思う、仲間を助けることを学んでほしい。それが１本のパスになる。サッカーはチームスポーツなのだから。仲間を思って行動できることは大事。それを言葉でもプレーでも表せる選手になってほしい。そういう選手をたくさん作りたい。それがチームが強くなるために大事なことだと思う」

Q今季30試合に出場したカズ（三浦知良）選手の働きをどうみるか？
「チームとして結果が出ないことで、彼自身いろんなものを背負い、プレーだけでなくいろんなことを考えさせられた１年だったのではないかと思う。こんなに負けることを経験したこともないだろう。チームを引っ張っていく役割を求めていたが、言葉ではなくプレー、姿勢でみせてくれた。一所懸命にやってくれたと思う。出場試合数は多かったが得点がなかった。FWとして出た場合はやっぱり点は絶対必要。チームを勝たせるために何ができたのか。44歳だから、という理由で使うことはしたくない。みなさんは44歳の彼がでることに注目し、プレーやパフォーマンスを評価することがあまりない。あれだけ頑張っているのだから、きちっとプレーも評価してあげてほしい。44歳で頑張ることはすごいことだが、20歳の選手を相手にしなければならない。それに勝てるのか、ということ。
練習もほとんど休まなかった。今日も最後はいい仕事をした。プレイヤーとしてもっともっと成長し、うまくなりたいと思っているだろう。そのうえで、チームの競争原理の中で勝たなければならない。彼のためにもそういう状況を作りたい」

Qカズ選手は何を背負っていたのでしょうか。具体的には？
「チームの成績によって味方が敵になることがある。まわりからいろんなことを言われる。プレーにしてもチームの結果が伴わなければ突っ込まれる、そういう世界なのだから」

以上