日中首都決戦が始まる。現在、得失点差でグループ首位に立つFC東京が4日、北京国安のホームに乗り込んで北京工人スタジアムで対戦する。この試合で予選グループが一巡。このまま首位で折り返すことができれば、予選突破へと大きく前進するだろう。
ただし、東京は、万全な状態とは言えない。31日にホーム味スタで広島と対戦し、今季リーグ初黒星を喫した。開幕から続けてきた連勝も3でストップ。タイトな日程で溜まった疲労も徐々に顔を出しつつある。何とか勝ち星を拾ってきたが、選手たちはここ数試合の1試合トータルでの内容の悪さに反省の言葉が目立つ。広島戦の翌日は、選手の体調面を考慮して休日に変更した。MF高橋秀人は「ここで絶対に連敗してはいけない。だからこそ、しっかりと切り替えて次の北京国安戦に臨みたい」と、広島との試合直後に語っている。長谷川アーリアジャスールが出場停止から戻ってくるが、MF梶山陽平は帯同を見送られた。今が、踏ん張りどころといっても過言ではない。
この状況下では、賢い戦い方が必要だ。かといってやり方を変える必要はない。普段どおり最も体力を消耗する守備の時間を減らして攻撃の時間を長くさせることを続けるだけだ。ポポヴィッチ監督は、タイトな日程では「フィジカルの疲れよりも、頭の疲れのほうが怖い。頭が疲れていると、体は動いてくれない。逆に体が疲れていても、頭がしっかりと整理していれば体は動いてくれる」と話してきた。選手一人ひとりが適切な距離を保ち、ボールの動きに合わせてポジションを取り直していく。この2、3mの動き直しをサボらず続ける。それが開始直後からできていれば、今の状態であっても試合の主導権を握ることは決して不可能ではない。
対戦相手の北京国安は、中国代表キャップを有する選手も多く、国内屈指の人気クラブ。試合当日のスタジアムは、毎試合渋滞するほど観客を集める。昨季リーグ2位の戦力に大型補強を敢行して充実の戦力を確保した。FC東京が警戒しなければいけないのは、サウジアラビアのアル・ラエドから獲得した今季新加入の長身FWレイナウド。194センチの長身を生かしてポストワークに加えて得点力も高い。蔚山戦の映像を見ていれば、自ずとダイレクトプレーを選択してくる可能性も高い。激しい肉弾戦も予想される。ただし、そこで引くことはできない。蔚山戦の反省を生かして一瞬の油断も与えない激しい守備も求められる。
中国サッカーは、経済同様に目覚しい発展を予感させている。ここ数年、海外からも積極的に優秀な指導者を招いてきた。これまでは韓国と東欧出身の指導者に偏っていたが、そこに今季から岡田武史前日本代表監督が加わった。特に、ここ最近のトレンドとして日本人指導者、選手の獲得にも力を注いでいる。何かと話題のアジアの大国での一戦。この地で魅力的なサッカーを見せることができれば、アジアのマーケットにおける東京ブランドを高めるチャンス。それほど、この試合は頑張るだけの大きな価値を持っている。
以上
2012.04.03 Reported by 馬場康平
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