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【J2:第8節 山形 vs 富山】プレビュー:克雪クラブ同士の対戦。連勝を狙う山形は、富山とのサイドでの攻防が勝利へのカギ!(12.04.15)

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山形の桜の開花予想は20日。NDスタ周辺の桜はまだ蕾がほころぶ手前の段階だが、見渡す限り、雪が残るのは遠くの山並みのみ。この1週間で気温も上がり、ようやく春が本格的に動き出したところだ。大雪に見舞われ、日本海側のクラブとして練習場の確保にも苦労した山形と富山の、今節がJリーグでの初顔合わせとなる。

山形は4勝を挙げているが、ここまで「会心の勝利」と呼べるものは一つもない。逆転2つを含む勝利はすべて1点差で、内容を見ても僅差だったり、得点にならなかった決定機も幾つもつくられている。第3節・大分戦は3-0とリードしたあと、負傷退場で一人少なくなった相手に2失点した。安心して見ていられるゲームがないことは、チームがまだ成熟していないことを示しているが、それもむしろ、成長しつづけなければならない自覚となってプラスに作用している。

逆転勝利の前節・横浜C戦も、相手キックオフからそのまま先制ゴールを奪われる苦しい立ち上がりだった。開始16秒での失点はチームに刺激的な形で課題を突きつけたが、開幕からここまでスロースタートの試合が多いのはそれなりの背景がある。小林亮が言う。「久しぶりのJ2ということで、やってみてからじゃないとわからない情報があってどうしても『受け身』になってしまっている。相手がどういうプレーをするのか観察し過ぎている部分がもしかしたらあるのかもしれない」。事前のスカウティングはするものの、不測の事態にも対応できるようにと余計な先入観を持たずに試合に入ろうとするだけに、相手を見ることが先行してしまいがちになる。

この状況を見た奥野僚右監督は「自分たちが行動を起こして、仕掛けつつ見極めていこうという作業にやっと来たんじゃないか。自分たちが攻撃的に仕掛けつつ、出方も同時に把握する、そして対応していこうという話を選手たちにしました」と次なるテーマを提示している。今節からの3試合は、山形のJ1昇格後にJ2に昇格し、Jの舞台で初対戦となる相手。スロースターターからの脱皮をめざす4月になる。

富山は過去3シーズンで09年の13位が最高位。今シーズンは10位以内に目標を定めるなか、負傷離脱者の増加に悩まされている。プレシーズンの段階で朝日大輔、山瀬幸宏が離脱し、いまだに復帰していない。また、第5節・北九州戦で苔口卓也、第6節・松本戦で黒部光昭、足助翔、さらに練習中に西野誠と、3月下旬から4月上旬にかけて主力級選手が次々と負傷離脱している。しかし、苦しいやり繰りが続くなかでも、ピッチ上では高い戦闘意欲が見て取れる。1-2で敗れた前節・草津戦では、途中出場した明堂和也のラッキーな同点ゴールのわずか2分後に再び突き放されるなど、試合運びに余裕のない部分はあるが、チームコンセプトにはいささかのブレも見られない。安間貴義監督も「負傷者は多いが、しっかりとしたゲームができていて多くのチャンスをつくっている。出場機会を得た選手がチャンスをものにしようと励んでいる姿がプラスにもなっている」と、メンタル的な充実を表明している。

松本戦の3-0を含め複数得点は2試合にとどまるが、ここまで8得点のうち半数を占めるセットプレーはチームの得点源となっている。前節で先発したフィールドプレーヤー6人が180cmを超える高さを武器に、終盤まで競った試合に持ち込むことができれば、チャンスはいつでもそばにある。今シーズン初めてとなる降格組との対戦。正念場とも言えるこの状況で勝点を奪うことができれば、チームにとって大きな前進になる。

富山はワンサイドに人数をかけ、細かくパスをつなぎながら勝負の縦パスを送る機会をうかがう。前節は西川優大と木村勝太の2トップが中央でフィニッシュに備えたり、場合によってはサイドに絡んでクロスからのチャンスをつくっていた。山形としてはいい状態での縦パスを遮断することが守備での最重要課題。西河翔吾が「しっかりボールに行かせて、取ったあとを大事にしてサイドを広げられたらいいと思います」と言うように、山形としてはスライドでプレッシャーをかけ、奪ったあとは素早く逆サイドへ展開することで自分たちのリズムに持ち込むことができる。

また、3バック両脇のスペースは対戦する側にとって大きな狙い目だが、山形の3トップのスピードと運動量は、富山の裏のスペースに起点をつくれるだけの力量を備えている。サイドのスペースのケアを主に誰がどのように受け持つのか、その前のパスの出どころにどれだけのプレッシャーをかけるのか、富山の攻撃と守備のコーディネーションにも注目したい。

雪の厳しさを乗り越えた両クラブ。勝利をつかんだほうが、春へさらに一歩近づくことになる。

以上


2012.04.14 Reported by 佐藤円
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