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【J2:第29節 北九州 vs 福岡】三浦泰年監督(北九州)記者会見コメント(12.08.19)

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●三浦泰年監督(北九州):

「いつもの勝利は勝った瞬間の笛の直後、一瞬で、1分をもたないで過ぎ去ってしまうというか、そういうことが多いんですが、今日の勝利はいつもよりも少し長く勝利の瞬間を喜んで味わっていたいなという気分になる試合だったなと思います。ただ、もうすぐ連戦で、中2日で次の試合があるわけですから、こういうダービーらしいサッカーができたことを自分たちの自信につなげて次の試合に臨んでいきたいなと思います。

今日の試合のポイントは後半の入りだと思います。前半もちろんいいかたちで2点取れましたが、前半のアディショナルタイムで失点することは非常に試合を難しくした状況になりましたし、後半ポジティブな気持ちで切り替えて入っていけるかどうか、そこにはしっかりした戦術的なものと、しっかりした彼らのまとまるという、集団で団結、結束して後半を臨めるかということ。やはり点を取りに行く意識を持てるかということ。1点リードしているわけですから。このへんがポイントだったと思いますが、いい入りができたと思っています。彼らは勇敢に90分間プラスアディショナルタイムを戦い抜くことができましたし、我々の思うダービーらしい、ダービー観の強い、ダービーの雰囲気を出せた試合になりましたから、これはサポーターも我々のやってきたことを大きな目で評価、目先の評価、目先の勝利ではなく、先を見据えた勝利だとサポーターも認識してくれるんじゃないかなと思っています。

いま戦った選手たちは初年度に戦った福岡とのダービーを味わった選手は少ないと思います。ただそういう中でクラブの歴史というものが1ページ、同じ県で同じカテゴリーで戦うというダービーに1ページめくることができたと思いますし、我々はJリーグの大先輩であるアビスパに追いつこうとするのではなく、アビスパさんとは違う道を進んでいかなければ彼らの上にいくことはないんじゃないかなと。そういう意味では自分たちがアビスパと違う道を見つけて進む第一歩、スタートが切れたんじゃないかなと思っています。

4点を取ると攻撃に注目しがちですが、最終ラインが若いということ、もちろん最後に点を何が何でも点を取りに来る状況の中で、守備陣のミスを一番後ろにいる佐藤優也がしっかりカバーして決定的なシーンを防いだ。監督にとっては彼が今日のMVPではないかなと思っております。
ただFW陣もなかなか点を取れない試合が多かった中で今日のようなきれいな得点をFW陣が取れましたので、今まで取れなかった分、このあとしっかりしたかたちで継続していけるように、FW陣のいいパフォーマンスに期待したいなと思います。
今日は本当に数多くのメディアと数多くのサポーターが集まってくれて非常にありがたく思います。いい試合ができたなと思っております」

Q:若いDF陣の踏ん張りというのはどういうところか?
「ラインを高く保って、強いセンターFWに対してプレッシャーを掛けながら、裏に出るボールをケアする、そういうことを90分続けましたが、イージーなミスパス、イージーな取られ方によって後半何度かGKと1対1のシーンを作られる状況にあった。いいプレーを続けてはいるもののミスが起きた。そういうところを佐藤優也がカバーしてくれた。
DF陣に関しては合格点はあげてもいい出来だったんじゃないかなと思います。彼ららしいアグレッシブなしっかりしたマーキングから相手のボールを奪う、非常にスピーディーなディフェンスができていたと思います」

Q:端戸仁選手の2点目は彼の得意とする点だったと思うが、端戸選手への評価は?
「もちろんこのダービーという雰囲気、彼もコメント(ヒーローインタビュー)で言っていましたが、やはりレベスタでの彼自身のパフォーマンスに納得いっていなかった部分もあっただろうし、それをなんとか本城のサポーターの前で取り返したい、彼の強い信念、強い気持ちというのがこういうゴールを生み出したと思いますし、トレーニングああいう位置では簡単に決める彼ですから、本番で、我々にとって大事な試合でこういうゴールが見えたのは非常に心強いなと思います」

Q:前回のダービー後に『怖がっている』という話があったが、今はどうか?
「もちろん試合の展開もあるし、ホームとアウェイの違いもあるし、準備の中で彼らに過剰に敏感にダービーの大きさを反応させてしまった可能性もあります。今回は2回目だということ、それと負けてたということ。そして(福岡が)勝ち続けている、そういう意味ではアビスパのほうが強い過剰なプレッシャーがかかっていたのではないかなと。我々は前回のダービーよりもそういう意味では落ち着いて、アグレッシブに戦える状況、そういうところが勇敢に戦えた一つの要因だと思っています」

Q:池元友樹選手への評価は?
「大分で非常に難しい試合になり一人少ない中で、我々の流れが自分たちのほうに来る大事な得点をアウェイで挙げることができた。それをやはり連続して、それもホームで取りたかったと思う。そういう意味で彼に勝負強さが戻ってきたんだろうし、点は取れなかったものの、彼はトレーニングの中でしっかりとした努力と準備を続けていた。それが現れていると思いますので、これからも継続して努力していってほしいなと思います」

Q:鈴木慎吾選手に望む役割と、今日の試合での評価は?
「彼が来た日から彼に言ったのは、若手の見本になってくれということではないと。君自身が、このクラブで幸せになるためにプレーしなさいと。それは何かというと、自分のプレーをしなさいということ。ただ、自分のプレーをするためには、周りを理解しなければいけない、周りを生かせるようにならなければいけない、周りとの関係をしっかり持つことが自分が生きるということ。それと同時に仲間を生かすということ。彼がそういう、私の持っている考え方を理解してトレーニングしてきた、そういう意味では彼が34歳という年齢で、我々の選手にはないゲームをコントロールする落ち着きであったり、我々のサッカーとは違う視野を持った部分がある。彼にそういう資質がきっと出るだろうなと思っていましたし、それを過剰に期待したのではなく、彼がこの試合を楽しむことができればいいなと思っていましたので、そういう意味では、彼が出場して本城で勝利して、彼が初ベンチの大分でも勝利して、彼にとってはいい2試合だったと思います。
これを彼自身も続けていくことで、彼の選手としての幸せが付いてくると思いますので、これからも精進してほしいなと思います」

Q:勝点82は現実的にはなくなったが、新たに数字の目標は立てたのか?
「なくなった瞬間のミーティングで彼らには新しい目標、新しいイメージする数値は伝えてあります。ただそれはメディアには伝える必要はないと思っています。我々が我々の道をこのあと進むということです」

以上
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