●ペトロヴィッチ監督(浦和):
「今日の試合、相手を上回って勝利に値するゲームができた。そういったゲームだったと思います。後半、少し押し込まれる時間も長くありましたが、その点に関しても、相手が前がかりにリスクを負って攻めに来る中で、カウンターから3点目を取れていれば試合が終わっていた、そういったゲーム展開だったと思います。こういった試合展開の中で、よく後半に押し込まれると言われがちですが3点目が取れていればというゲームだったと思います。
試合ごとにチームが、選手たちが成長していると感じている。それは観ているサッカーファンの人も感じ取れていると思います。ただ、6か月という短い期間の中で全てを選手たちが学ぶことはできないと思います。もしそれができるのであれば、私自身、シーズンの終わりに首を切られてしまうと思います」
Q:今日はPKをマルシオ選手ではなく、阿部選手が蹴りましたが、その理由は?PKの時に監督は見ていなかったように思いますが?
「私はグラーツで監督をしている時代に、2回ほどカップ戦のファイナルをPKで負けたという過去の私の歴史と、マルシオがこの間の磐田戦でPKを蹴ったと思うのですが、そのとき私が見ていたら外したので、見ないほうが良いだろうと。そういう経緯があってPKのシーンは見ませんでした。でも、蹴ったあと自分たちのサポーターを見たら喜んでいたので入ったんだなと思いました」
Q:後半の押し込まれた時間帯をしっかり守り切れた原因は?
「前半2-0でリードしていた展開でしたので、後半は相手も攻撃的に出てくるだろう、そういう試合の展開になるだろうと思いました。後半、われわれが過去の試合のように失点しなかったのは、選手たちが集中して、『点をやらないぞ』と強い意志があった。その結果だと思います。
後半押し込まれる展開になるとよく皆さんが言われますが、ここ3、4年チームがあまり良い成績を残してこなかった中で、また特に昨シーズンは降格争いをしていたそのチームが、この6か月で全てをできるようになるかといえばそうではありません。そういったことを皆さんは忘れがちだと思います。ここまでチームが成長すると、皆さんはうまくいかないことに関して「こうなのか?こうなのか?」と質問をされます。ですが、チームは全てが1回でうまくいく訳ではありません。そういったものはメンタル的な部分もあると思います。そして、そういったものはトレーニングの中で改善していくというのはなかなか難しいことでもあります」
Q:梅崎選手は普段は左サイドでプレーすることが多いですが、今日はトップ下でプレーしています。彼の活躍については?
「非常に良いプレーをしていたと思います。運動量、攻撃の部分で彼の質の高いところを見せてくれたと思います。そして、われわれが次のゲームを迎えるにあたり、もう1つシャドウの部分でオプションが増えたと思います」
Q:先ほど試合ごとに成長をしていると言われましたが、今日の試合でその成長を感じるところはありましたか?
「もちろんチームは1試合ごとに成長していると思いますが、われわれはまだまだ学ばなければならないところがたくさんあります。勝てば何でも言えるものですが、でも勝った試合でも反省点があると思います。シーズン残り11試合ありますが、1試合1試合非常に厳しくなっていくと思います。その中で地に足をつけ、これからも日々トレーニングに集中していかなければならないでしょう。まだまだ選手を褒める、あるいはチームを褒めるのは早いと思います。われわれはまだまだ学ぶべきものは多いと思います。
そして、われわれのチームというのはプロセスの段階にあります。私はそうでないことを祈りますが、ただわれわれはそういうプロセスの中で戦っているので、もしかしたら次の3試合負けることもあるかもしれない。もしかしたら3試合勝つかもしれない。われわれのチーム、あるいはクラブに関しても目指すところへ行くプロセスにあります。だから、われわれは日々とにかく集中してやっていくだけです」
以上
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