1位、4位の上位決戦はローテンポなゲームになるだろう。そして、膠着した展開になればなるほど得点ランク1、2位につける双方のエースが鍵を握ることになる。
前回の対戦では2-0と広島が勝利しているが、スコアが動いたのはいずれも終盤。ゲームの大半は0-0という状況下で互いにボールを動かしながら相手を牽制するという流れだった。最後まで磐田にゴールを許さなかった広島の守備はあいかわらず手堅い。ここまでの総失点はリーグで5番目に少ない『24』。ただし、リーグ最少失点の鳥栖が『20』であることを踏まえれば、広島の守備もリーグトップクラスと言っても過言ではないだろう。時に自陣に11人全員が下がって形成する守備ブロックを切り崩すことは容易ではなく、この試合も大崩れすることは考えにくい。広島の印象を問われた磐田の選手は「人数をかけて守り、カウンターを仕掛けてくる」(駒野友一)と口を揃えるが、相手のスタイルを事前に把握していてもなお、それを打ち破るためには難易度の高いプレーを要求されることになる。
一方、磐田もここまで総失点35と決して少なくはないが、守備は堅実だ。総得点48(リーグトップ)を叩き出した攻撃力も運動量と球際の強さを基礎とした守備に磨かれてきた。優れた守備が優れた攻撃を生むという森下仁志監督の基本姿勢は開幕前から変わっておらず、ミニゲームなど攻守が頻繁に切り替わる実戦に近いメニューを通じて攻守両面をトータル的に高めてきた。結果として守備“だけ”のメニューを重点的に行っているわけではなくとも選手個々の守備意識は高まり、ピッチを広く使ったゲーム形式の練習ではロースコアとなることがほとんどである。第22節・C大阪戦ではセットプレーから2失点し、勝利したものの計3失点を献上することになったが、流れの中で全体のバランスを失うことは考えにくい。
前回の対戦同様、膠着した展開となった場合、勝敗を分けるキーパーソンとなるのはやはり両チームのエースストライカーである。広島には17得点で得点ランクトップを快走する佐藤寿人、磐田には12得点で同2位につける前田遼一がいる。8月30日に発表された日本代表メンバーという点では明暗を分けることになった両選手ではあるが、いずれもリーグ屈指の得点能力を持つことを改めて説明する必要はないだろう。相手の守備を打ち崩し、チームに勝利をもたらすのはどちらのエースか。
以上
2012.08.31 Reported by 南間健治
J’s GOALニュース
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