●アフシンゴトビ監督（清水）：

「前半、後半、2つの面があった試合でした。前半は、われわれがゲームをコントロールして、その中で何点か決めてもおかしくないチャンスを作れていました。後半に向けても、ハーフタイムにやらなければいけないことは、しっかりと伝えました。しかし（後半は）不運なことに、われわれの悪いバックパスなどが重なってしまったところがあり、その中でわれわれの集中力や組織を失ってしまったところがあったと思います。
失点したのはセットプレーからで、われわれの選手が何人かボールに対して背を向けていた、ボールを見ていない状況があり、少しボケてしまったところがあったと思います。1-1になってからは、両チームにとってエモーショナルな試合になり、両チームに勝てるチャンスがあったと思います。
試合の結果に関してはガッカリしていますし、後半のパフォーマンスについてもガッカリしています。やはり、今後われわれがタイトルを勝ち取っていくためには、本当に多く成長していかなければいけないと思います」

Q:大前選手が10ゴール目を決めましたが、今シーズンの彼の成長についてどう感じていますか？
「私が彼と一緒に仕事をし始めてからおよそ1年と9カ月ですが、彼は本当に大きな成長を遂げていると思います。ボールを持ったとき、持たないときの動き、それは攻撃の面でも守備の面でも大きく成長していると思います」

Q:後半にペースを失ってしまった原因としては、メンタル的な面が大きいのか、技術・戦術的なものが大きいのか、どう感じていますか？
「うちのチームに限らず、日本の選手全体にあることだと思いますが、ミスを犯した後、ある種のゾーンにはまってしまって、試合から消えていってしまうことがあります。そうした心理的なところは重要ですし、われわれの選手は成功しても失敗しても、強い精神力を持たなければいけません。われわれは若い選手が多いのもあって、ミスをしたときに落ちてしまうことがあります」

Q:石毛選手を交代させた場面は、石毛選手が疲れたので代えたのか、八反田選手に代えてアレックスをトップ下に入れたかったのか、いかがですか？
「石毛は良いプレーをしていたと思います。ただ、その時間帯にわれわれは中盤で試合のコントロールを失っていました。そこでの選択として、八反田を外すか、あるいは石毛を外すかして、アレックスをトップ下に入れて、中盤を杉山と村松とアレックスという形でトライアングルを作るということを考えていました。八反田は非常に賢い選手ですし、あのポジションに入ることによって、相手にとって問題になることができると思ったので、私はあそこに八反田を移動させました」

Q:後半は、FC東京が選手を交代して、エスパルスの右サイドを攻めてきましたが、それに対して具体的な指示などをしましたか？
「前半は、相手がわれわれの左サイドを何回か突破していました。そこで、中盤での守備の改善についてハーフタイムに話しました。金の後ろにいる3人の選手がもっと近い関係を持ってプレーしなければいけないという話をしました。後半は、相手が経験のあるクオリティの高い選手を入れてきて、それがわれわれにとって問題になってきたと思います。そこはチームとして解決すべきでしたが、そこはうまくできなかった点だと思っています。その中で問題になっていたのは、平岡や村松が簡単にボールを失ってしまって、相手にカウンターで攻めさせてしまった点だと思います。そういうミスは、相手にビタミン剤を与えて、相手をサポートするような形になってしまうことがあります。逆にわれわれは、そこから心理的に下がってしまったと思います」

以上