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【J2:第39節 湘南 vs 千葉】プレビュー:熱戦再び。終盤戦の大一番、取るのは湘南か、千葉か。(12.10.21)

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目の前で昇格の瞬間を見届けた前節の甲府戦は、しかし湘南らしさを攻守に発揮した90分でもあった。縦への意識を弛まず、ボールホルダーを積極的に追い越していく。多くがボールに関わり、前への推進力を絶やさない。高山薫と古林将太の両サイドがお膳立てした先制点もまた、らしい。思えば先制点は5試合ぶりのことだ。守備においてもコンパクトフィールドを保ち、カバーリングまで徹底されていた。「このチームで昇格したいという気持ちがより強くなった」たとえば遠藤航が語ったように、噛んだ唇には悔しさが滲む半面、得られた思いも各々のぼったものだった。

甲府戦を思うにつけ、その4日前に行なわれた天皇杯3回戦は外せまい。湘南は日立台でJ1柏に挑み、1−2で敗れていた。だがこのときもまた結果とは裏腹に選手たちが得たものは小さくなかったように映る。たとえば古林はこんなふうに振り返っている。「チャレンジャーの気持ちを強く持って戦えた。もちろんいまもその気持ちで戦っているつもりだけど、終盤戦の緊張があったり、相手の出方を窺ったり、先にやられてから息を吹き返すような展開が多かった。でも柏戦は最初から、自分たちから仕掛けていけた」。後半アディショナルタイムの決勝ゴールに天を仰ぎ、あるいは膝に手をついた。敗者の悔しさは無論あった。ただその悔しさもまた、積極果敢な湘南スタイルを攻守に発揮できたからこそ、より色濃くなったに違いない。そうして迎えた甲府戦では、肉体的な疲労は否めずとも、心のコンディションは充分に整えられていたように窺えた。その証左として、5試合ぶりの先制点、追いつかれてすかさず取り返した追加点、そしてアウェイでの勝点1に結ばれた。

ただし、どんな試合にも反省材料はあろう。内容に光射す柏戦と甲府戦も然りだ。「2試合連続でクロスからやられているので、そこはとくに注意しなければいけない。跳ね返す力が大事」DF鎌田翔雅はそう振り返っている。いずれも2失点したなかで、甲府戦では相手の1点目が、柏戦では2点ともにクロスから奪われていた。今節BMWスタジアム平塚に乗り込む千葉はクロスから、またセットプレーの得点力に秀でる。前節のホーム大分戦でも右サイドの田中佑昌のクロスに逆サイドの谷澤達也が合わせ、9分という早い時間帯に先制点を挙げた。だが後半に逆転を許した彼らは、昇格を争うライバルに手痛い敗戦を喫した。結果、今節対峙する湘南との勝点差は3に広がったが、痺れるような終盤戦にあって、この一戦に懸ける思いはその数字を引くまでもなかろう。

いまなお鮮明に思い出されるのは、フクアリで行なわれた6月の対戦だ。千葉が先制し、湘南が取り返した1-1のドローゲームには、互いの持ち味をぶつけ合う清しさが浮かんだ。奇しくも古巣とのあの試合が復帰戦となった下村東美は、再会に向けてこう語っている。「うちの走力はどのチームよりもあると思っています。甲府戦のように勇気をもって攻撃したいし、それを出していかなければいい試合はできないと思う。うちのサッカーを90分やることが何より大事です」。

「お互いの良さを出した、ほんとうにおもしろいゲームだったと思う」曹貴裁監督もまた前回対戦に目を細め、あらためて週末を見据える。
「千葉さんは言うまでもなく個のレベルが高い。組織的に抑え、且つ攻撃的にいきたい。サッカーに判定勝ちはない。相手をKOするためには、ゴール前の勝負で決め切ること、守りきることが必要」

両者が出し合わなければああいうおもしろいゲームはできない。曹監督はそう振り返り、続けている。「お互いに良さを発揮して、フィナーレは我々が勝点3を取りたい」。懸ける思いに別はない。再度の熱戦が待っている。

以上

2012.10.20 Reported by 隈元大吾
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