先週末の大分戦、古林将太は左の高山薫とともに高い位置を取り、クロスやドリブルはもちろん際どいシュートも放つなど持ち前の攻撃力を発揮した。敵陣でのプレーが増した背景は、曰く「FWがいいプレスをかけてくれて狙いやすかったし、DFもついてきてくれた。前後が連動してコンパクトにできました」。
「3人、4人となかに入れた、うちのよさが詰まったゴールだったと思う」と、決勝点を挙げた菊池大介もあらためて振り返ったように、ゴール前に人数をかけた決定機の創出は、古林のアシストを含めて、組織として重心が敵陣に傾いていたことを指し示す。あわせて言えば、3トップに続いて侵入した高山の動きは、日々のシュート練習の賜物に違いない。前向きな守備を端緒にチームとして縦への推進力を高め、高山と古林の両アウトサイドをはじめ多くがゴール前に係わり、決勝点は生まれたのだった。
リーグ戦今季初勝利にピッチは湧いた。ただ、試合後のミックスゾーンには冷静な表情が並んだものだった。「この試合だけよくても意味がないし、毎試合こういうサッカーをやらなければいけないと思っていた」と、のちに古林はそう胸中を語っている。菊池も「1勝の次が大事」と、週中に控える一戦をすぐに見据えた。
その「次」となるヤマザキナビスコカップ 予選リーグ第5節、BMWスタジアム平塚に乗り込むのは、リーグ首位の横浜FMだ。過日、湘南がリーグ戦初勝利を収めたなら、横浜FMは新潟にリーグ戦今季初の敗戦を喫した。新潟のハイプレスのなか背後をとるなど幾度か決定機を演出したものの、逆に終盤、新潟も素早くゴール前の勝負に持ち込み、岡本英也が鮮やかに決勝点を奪う。前半をスコアレスで折り返し、後半ポゼッションを高めていた横浜FMにあって、わずかに綻んだ一瞬の隙だった。
転じてヤマザキナビスコカップ予選リーグAグループに目を移すと、1試合少ない横浜FMは現在2位につけている。首位の磐田を勝点3差で追うだけに、結果が欲しい今節だ。
かたや湘南には、横浜FMとのリーグ開幕戦( /jsgoal_archive/game/2013/20130100010220130302.html )の記憶がよぎる。敵地に臨み、一度は逆転に成功したものの、再び逆転を許し4−2で敗れた試合だ。
いちばんの反省は、先制点をああいうかたちで与えてはいけないということだったと、GK阿部伸行は開幕戦を振り返る。中村俊輔のフリーキックが生んだ、横浜FMの先制ゴールの場面である。「自分たちの判断やプレーによって防げるところでやられてしまうとチームの勢いを殺いでしまう」と自省する。他方、前節の大分戦については、前後半の入り方に課題を見出しつつ、「追いつかれる試合もこれまであったなかで、70分を過ぎてからいま一度攻守にパワーを出すことはできたと思う」と語る。くだんの横浜FM戦も脳裏にあったろう、かの試合で同点に追いつかれ逆転を許したのは、70分を回ってからのことだった。
今節ピッチに立つメンバーはつねと変わらず競争の先にある。「キリノに代わって入った賢治然り、誰が出ても自分たちのサッカーを見せる姿勢は出すことができた」と、馬場を引き合いに阿部が語った湘南らしさを今節も笛が鳴るまで発揮し、大分戦の勝利を繋げたい。
以上
2013.04.23 Reported by 隈元大吾
J’s GOALニュース
一覧へ【ヤマザキナビスコカップ 湘南 vs 横浜FM】プレビュー:横浜FMを迎える「SKYシリーズ」。開幕戦以来の顔合わせ、湘南は雪辱なるか(13.04.24)













