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【ヤマザキナビスコカップ 川崎F vs 大宮】レポート:フレッシュな選手の活躍で川崎Fが大宮に勝利。敗れた大宮は予選リーグ敗退が決まる(13.05.16)

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最終ラインのメンバーに入れ替わりはあったが、大宮は強気なラインコントロールを意識していた。だからこそ、川崎Fの最終ラインからのロングフィードは有効だった。今季の大宮の好調さの主因は、前線から最終ラインまでをコンパクトにすることによる攻守の一体化にある。川崎Fが最終ラインから長いボールを蹴ることで大宮の守備陣形に揺さぶりをかけるという戦いは悪いものではなかった。
キャプテンを務め、大宮の中盤でバランスを取った金澤慎は「相手が前に前にロングボールを蹴ってきて、自分たちが前がかりになったところを戻らされるような形が多かった。自分たちで少しやり方を変えてもよかったのかなと思う」と述べ、川崎Fが織り交ぜるロングボールへの対応に問題があったとの認識を示している。

前半5分。今季初先発の福森晃斗が最前線のパトリックへと狙いを定める。その距離50mほど。ターゲットとなったパトリックは、直近の公式戦では4月10日のヤマザキナビスコカップ第4節の清水戦以来の先発出場だったが、強烈なシュートでこのプレーを終える。GK北野貴之がこのボールに反応し、川崎FにCKが与えられた。川崎Fにとって1本目となるCKを蹴ったのはケガからの復帰後、公式戦初先発となるレナトだった。
「練習をしっかりしている成果がグランドの中で出せていると思います」と話すレナトが、狙いすましたボールをパトリックに合わせる。これを頭で決めたパトリックは「レナトが良いボールを上げてくれました」と話し、アシストのレナトに感謝の言葉を述べた。前半6分のことだった。

前半の川崎Fは、適度にロングボールを織り交ぜながら大宮の最終ラインを押し下げ、大宮の前線からの守備の威力を削いでいった。その結果、川崎Fのボール支配率は高まる。この日がプロ初先発となった安柄俊は、2列目以降の選手が前を向くたびに前方のスペースを指さし、そのスペースへのパスを促しながら予備動作を繰り返した。しかしパスは思うように出て来なかった。
「ボールを引き出すところの、一瞬のタイミングの違いがありました。パスが来る時もありましたから、自分でいいタイミングを掴みたいと思います」と話す安に対し、前半44分に矢のようなパスを供給した田中裕介は「ビョンジュン(柄俊)は多少剥がれていないというか。タイミングは悪くないと思うんですが、ちょっと相手との距離感というか試合勘もあるでしょうし(それらがまだ良くなかった)」と解説。パスを引き出せていたパトリックの動きについては「パトリックのほうが裏に抜ける動きが大きかったので、後ろからみると出しやすいということはありますね」と述べている。

稲本潤一と山本真希とが組んだボランチコンビが川崎Fの中盤での分厚いボール支配率を下支えし、ここに両サイドの選手が加わった攻撃を作っていく。重層的なパスワークで大宮を翻弄するところまではいいのだが、その結果、攻撃に時間がかかってしまい、それによって帰陣した大宮の選手は増えていく。そうした分厚く相手選手が待ち構える相手のバイタルエリアでは、わずかなタイミングのズレがボールロストにつながるパスミスとなる。そういう意味で、安にとっては難しい前半だった。結局、安は手術した右膝に痛みが出たこともあり、後半開始から矢島卓郎と交代。ベンチへと退いた。

川崎Fは後半開始から6分が経過した51分に追加点を決める。交代出場の矢島からのパスを受け、レナトがドリブルで仕掛ける。対応する選手に体を入れられ、一度はボールを奪われたように見えたが、うまく持ち直してゴールを決めた。好調レナトがまた仕事をした。

この劣勢に対し、ベルデニック監督の采配は早かった。2失点目の3分後となる54分に一気に2選手を交代。戦況の挽回を図ると、ここから大宮が体勢を立て直す。右サイドの今井智基と、渡部大輔のコンビで川崎Fの左サイドを攻略し続ける一方、セットプレーでは上田康太のキックが川崎Fゴールを脅かした。83分には宮崎泰右を投入し、さらに攻撃のテコ入れを図る。
押し込まれる川崎Fはしかし、最後まで体を張った守備を続けた。この日、キャプテンとしてチームを牽引した田中裕介は、予選リーグ突破のため「とにかく今日は勝たないとね。内容よりも結果が大事だった」と述べ、強い気持ちでの戦いだったと振り返る。また実際に川崎Fの選手は、大宮のシュートを身を挺してブロック。まさに体を張った守備でゴールを死守し続けた。

結局試合は2−0で終了。他会場の結果、勝点を10に伸ばした川崎Fが予選リーグAグループで単独2位に浮上することとなった。これで5月22日に行われる最終節・湘南戦(@BMWス)に勝利すれば、自力での決勝トーナメント進出が決まる。一方、予選リーグ最終戦となった大宮は、この敗戦により敗退が決まっている。

以上

2013.05.16 Reported by 江藤高志
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