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2023年度 第2回Jリーグ理事会後会見発言録

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2023年2月27日(月) 11:30

2023年度 第2回Jリーグ理事会後会見発言録

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2023年度 第2回Jリーグ理事会後会見発言録
2023年度 第2回Jリーグ理事会後会見発言録

2023年2月22日

2023年度 第2回Jリーグ理事会後会見発言録

2023年2月22日(水)17:30~
JFAハウス4階会議室およびWebミーティングシステムにて実施
登壇:野々村 芳和チェアマン
陪席:青影 宜典 執行役員
窪田 慎二 執行役員
笹田 賢吾 執行役員
大城 亨太 クラブライセンスマネージャー

〔仲村広報部長より説明〕
本日開催いたしました第2回理事会後の会見を開催いたします。

《決議事項》
1.役員指名報酬委員会の発足について
https://aboutj.jleague.jp/corporate/release/26081/
Jリーグは1月に開催した理事会において、役員指名報酬委員会に基づき、以下の方々を委員とする2024年役員改選に向けた役員指名報酬委員会を発足いたしました。
なお、2月14日に行われた第1回役員指名報酬委員会にて、委員長が選出され、本日理事会にて報告されました。
■役員指名報酬委員会
●委員長
外部有識者理事 杉本 勇次(すぎもと ゆうじ)
ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパンLLC日本代表
●委員
実行委員 小泉 文明(こいずみ ふみあき)
株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シー代表取締役社長
株式会社メルカリ取締役会長
実行委員 佐久間 悟(さくま さとる)
株式会社ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブ代表取締役社長
外部有識者理事 馬場 渉(ばばわたる)
パナソニックホールディングス株式会社サステナビリティ担当
外部有識者理事 元榮 太一郎(もとえ たいちろう)
弁護士ドットコム株式会社代表取締役社長
弁護士法人Authense法律事務所代表弁護士CEO

なお、役員指名報酬委員会規定の委員の選出方法については第2条をご参照ください。
また第5条に役員指名報酬委員会の役割について記載しておりますのでこちらも併せてご確認ください。

2.Jリーグ百年構想クラブからの脱退について
https://www.jleague.jp/news/article/24674/
Jリーグは、ヴィアティン三重について、Jリーグ百年構想クラブから脱退することを承認しました。
脱退理由は、2022年12月の制度改定により、Jリーグ入会要件からJリーグ百年構想クラブであることが要件から外れたことにより、これまで必須であった百年構想クラブでなくともJ3ライセンスの取得に支障がない状況となったためです。
クラブは、これまでと変わらずJリーグ入会を目指し、ホームタウンの自治体やスポンサーからの支援、ファン・サポーターの声援を受け活動していきます。

■クラブ概要と脱退理由ヴィアティン三重(JFL)
・法人名:株式会社ヴィアティン三重ファミリークラブ
(代表/後藤 大介、所在地/三重県桑名市、設立2013年)
・百年構想クラブ認定:2020年2月
・脱退理由「Jリーグの理念に沿った活動を行いプロクラブとして順調に推移しており、J3ライセンスの取得にも支障がない状況となったため。」

3.軽微な規約違反に対する懲罰の運用見直しの件
Jリーグ規約の第135条を改定しています。

【Jリーグ規約第135条〔公表〕変更後】※太字部分を追記

Jリーグは、原則としてJリーグが決定した懲罰を公表する。ただし、JクラブまたはJクラブ関係者、被害者またはその他の関係者のプライバシー等の権利を侵害する恐れがあるなど特段の事情がある場合、またはけん責または100万円以下の罰金の懲罰の場合、公表を差し控えることができるものとする。
改定事項については、【またはけん責または100万円以下の罰金の懲罰の場合】という文言を記載しています。
Jリーグは原則としてJリーグが決定した懲罰を公表しています。
ただしJクラブまたはJクラブ関係者、被害者またはその他の関係者のプラーバシー等の権利を侵害する恐れがあるなど特段の事情がある場合、またはけん責または100万円以下の罰金の懲罰の場合公表を差し控えることができるものとするというように改定をしています。
こちらこれまでもユニフォーム間違いなど軽微な規約違反の際には、運用で注意喚起を行なっていたりと必ずしも公表をしていない案件もございました。情報の開示レベルや運用を変更するという改定ではなく、公表を差し控える場合があるということを明文化したという変更になります。

4.2023年度第1回社員総会招集の件
2023年度の第1回社員総会を来月開催いたしますので、こちらの召集につきましても本日決議を致しました。3月16日に社員総会を予定しています。

〔野々村チェアマンよりコメント〕
J1、J2リーグが先週末開幕し、約3年ぶりに、マスク着用ではありますが、全席で声を出して応援が可となり、すごく良い空気が戻ったと率直に感じました。
週末J1 1試合、J2 2試合を3つのスタジアムで観ましたが、どこもそれぞれの地域にあった良い空気はできていたと感じました。
マスク着用に関しては、2月10日付けで政府によるマスク着用の考え方の見直しがあり、イベントの開催制限も見直され、マスクの着用は個人の判断とするということが示されています。3月13日以降のスタジアムにおいては、マスクの着用を個人の判断とするということをJリーグとしても進めていく方針であるということをクラブとも共有しています。
5月8日以降に関しては、(コロナの分類が2類から5類へ移行した場合)ガイドライン自体を撤廃するということで今話を進めています。元の状態でサッカーを行っていくということになると思います。
以前もお伝えしましたが、3月12日まではダメで13日からは良い、5月7日まではダメで8日からは良いなどという簡単なものではないということは世の中を見ていても思います。サッカーの現場においても、徐々に色々なことがおきていくということをクラブもリーグも一緒になってうまく解決していけるような期間になれば良いなと思っています。
開幕の話をしましたが、去年との違いはもう一つありました。リーグとして無料の地上波でどれだけ多くの露出をしていくかということ、有料放送と無料放送のバランスを整えながらより多くの方に知ってもらうかということを考えていますが、開幕ゲームに関してはJ1とJ2で20試合あったうち、15試合を各地域において地上波で放送することができました。東京にいるとあまりサッカーをテレビで見られない環境かもしれませんが、開幕節は20試合のうちの15試合が地元のチームをテレビで応援する環境ができました。
視聴率で言うと、セレッソ大阪vs.アルビレックス新潟の新潟県での視聴率が14.7%でした。
その他も視聴率10%を超えたホームの地域は、ヴァンフォーレ甲府vs.モンテディオ山形の山形県、清水エスパルスvs.水戸ホーリーホックの静岡県、V・ファーレン長崎vs.ジェフユナイテッド千葉の長崎県でした。
レノファ山口FCvs.大宮アルディージャも山口県は9%を超えていたり、徳島ヴォルティスvs.大分トリニータは大分県での視聴率が13.5%でした。世帯視聴率であっても10%を超えるということは、それなりにクラブがその地域で良い感じで成功への道を進んでいるのかなと感じています。
もちろん全試合を地上波で放送することは、契約の関係等もあり難しいのですが、有料放送と無料放送とのバランスをうまくとりながら、多くの人にそれぞれの地域のJリーグをどう届けていくかは引き続きやっていきたいと思っています。

〔質疑応答〕
Q:3月13日以降のマスクの件ですが、今まで携行だったものを、携行してもしなくても、付けても付けなくても声出しができるという認識でよろしいでしょうか。

A:窪田執行役員
その通りですが、マスク着用が必要なケースがもしかしたらあるかもしれないので、携行に関しては引き続きお願いする可能性もあります。

Q:マスクの着用が必要なケースとは?

A:窪田執行役員
例えば、行き帰りの交通機関等でマスクの着用が必要と政府の方針で示されているケースもありますので、そういったことも含めて、マスクの携行のお願いを奨励することはあると思います。

Q:少なくともスタジアムの中ではマスクなしで声出しをする判断は個人でして良い?

A:窪田執行役員
その通りです。

Q:13日というタイミングについてと、どういったプロセスで決まったのでしょうか。

A:野々村チェアマン
政府の方針が3月13日以降と出ていますので、サッカーの現場もその方針に則っています。先ほども申し上げましたが、12日まではダメだけど、13日は良いというのは論理的ではなく、よく分からないこともあります。(今後)いろいろなことが起こると思うので、徐々に、そしてなるべく早く、そのような方針でやっていくことをJリーグの現場のみんなで認識しながら、いくつかの問題が起きたとしてもどう対応すれば良いのかをお互いに情報交換することもすごく重要なことだと思っています。政府の方針に則って決め、5月8日からはガイドラインもなくすことを決め、早めに意識づけのためにも伝えることが重要だと思います。

A:窪田執行役員
補足しますと、ガイドラインの変更に関しましてはJリーグ、チェアマンをはじめとする経営会議での意思決定でガイドラインの改定ができることとなっていますので、都度改定は行っています。3月13日以降の正式なガイドラインの変更は3月の初旬を予定しています。

A:野々村チェアマン
現在のコロナのガイドラインを3月初旬に改定し、3月13日からはマスクの着用は個人の判断となります。その後、5月8日にはガイドライン自体をなくということです。

A:窪田執行役員
もう一点補足いたしますと、2月10日に政府から事務連絡が出て、公表もされていますが、大規模イベントに関する記載には、これまではマスクの着用を求める記載がありましたが、そこがすべて削除されています。それに基づき、3月13日からと決定しています。

補足:仲村広報部長
イベントの開催制限ではございませんが、今、画面で投影されておりますものが、2月10日付で政府から出されました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00001.html
3月13日からはマスクの着用が個人の判断が基本となります。イベント開催についてもこれが適用されますという事務連絡が出されている状況です。

Q:なるべく早くその方針でやっていくということですが、3月12日までにもクラブによっては相談しながらマスク着用を個人の判断にしていくという形でテストをすることはありますか。

A:野々村チェアマン
テストはしません。もちろんそのように進めていくのはどうかと考えたこともあります。今まではマスクを外している人がいたら、厳重にチェックして何とか運営、サッカーを守ろうとしていましたが、出口も含めて、今はもうそのタイミングではありません。現場としては、臨機応変に対応できるようにしようということです。13日になればそのような状況になるわけですし、5月8日になったら元の世界に戻りますので、心の準備は運営サイドにも必要です。なので、意思統一も含めて、いろいろなことに目くじらをたてることは、そろそろなくなっていく世界観を作っていくことの方がサッカーの現場にとっては必要だと思っています。

Q:サポーター間で目くじらを立てないようにといった発信が必要なのでは。

A:野々村チェアマン
日本の政府が3月13日から(マスク着用しなくても)良いと発信しています。ただ、12日までは全くダメだというのはロジカルではない。ある種、その先の方向に向かっていると思っています。私は開幕戦をある程度見て、マスクをしていない方もいらっしゃるし、まだまだ自分の判断でマスクを着用している方もいるのが現在の状況だと思いました。その状況がもしかしたら1週ごとに元の世界に近づいていくかもしれない、マスクを外してくる方が多くなっていくかもしれない。それはある種自然なことだと思います。あと2週間、ルールがあって取り締まるということまでする必要はない状況だということをサッカーの現場ではうまく伝えていければと思います。

Q:どちらかというと、現時点で移行期間という考え方ですか?

A:野々村チェアマン
それは世の中の方の考え方もそうじゃないでしょうか?私はそう思っていますし、世の中の考え方が少しずつそうなっていく中で、12日まではダメで、13日から良いというのも難しいと思います。私たちも含め、少しずつでも前に進めていくことをやりたい人たちを認めていく心の準備を普段の生活の中でしていかなければいけないという期間だと捉えると、思っていただければと思います。ここは明確には申し上げられない部分もあるので、重箱の隅をつつくようなことではなく、どうやったら社会全体がうまく前に進んでいけるかを一緒にやっていければ良いと思っています。

A:窪田執行役員
補足させていただきますと3月13日からはこういう状態になりますということを、これからはより多くアナウンスをしていくという期間になると思います。

Q:5月8日に5類になり、ガイドラインが撤廃されるという話ですが、その後、体調不良者、発熱者が出た場合でも、検査は撤廃されるのでしょうか。

A:窪田執行役員
現在もクラブにお任せしており、体調不良者がいたらドクターの判断のもとに検査をすることを推奨しています。8日以降はその推奨もなくなると思っています。

A:野々村チェアマン
当然ながら、熱があったりコンディションが悪かったりすれば、チェックして病院に行くなり、休みます。コロナ前と同じような状況です。

Q:開幕節、収容人数に制限がなく、声出し応援が可能になりました。野々村チェアマンも視察されたと思いますが、J1で開幕戦即完売があった一方で1万人入らない試合があったりしました。コロナ前と入場者を比較という観点でも戻ってきているのか、フル収容で声出し応援ができることによって、効果が出ているといった手応え、今後の課題等教えてください。

A:野々村チェアマン
概ねポジティブだと思っています。開幕ゲームでJ1は収容人数が大きなスタジアムがそれほどなかったという状況がありましたが、昨年平均より124%、同じ開幕戦では昨年から157%増えていますので、前向きに捉えています。また、スタジアムの観客の方たちの明るい感じが昨年とは違うと感じるところはありました。J2の平均は昨年よりも多いですし、1万人を超えているスタジアムが4会場ありましたので、コロナ前に戻る手応えはあります。各クラブともそう感じているのではないでしょうか。もちろん、雨天の試合もいくつかあったように、個々でいろいろ異なった条件があったり、地域によって違うところはあったと思いますが、全体感としては前向きだと思います。

補足:仲村広報部長
数字を補足させていたします。J1開幕節は平均1万7,757人、昨年全体の平均が1万4,328人でしたので、比較すると124%増。昨年の第1節も平均1万1,312人でしたので、それよりも157%増、昨年の全体、開幕戦と比較してもアップしている状況です。また、J2につきましては平均が8,336人でした。2019年比全体で見ましても、116%増となっています。また先ほどチェアマンが申し上げたように、J2は11試合中、1万人以上の試合が4試合あり、結構な人数が入っている状況でした。

Q:先ほどのマスク着用に関連した話ですが、クラブと方針を共有したということですが、特にクラブ側から方針に対して不安といった声はありましたか?

A:窪田執行役員
大きな問題視するような声はありませんでした。ただ各自治体、地域の考えでばらつきがありそうだということは理解していますので、そこはしっかりと自治体と協議をしながら進めていくといった話をしています。

A:野々村チェアマン
繰り返しになりますが、現状のルールの中では自治体の判断が大事になってくるので、そこの温度差がそれぞれの自治体で違う可能性があるということです。

Q:本日、開幕節のサンフレッチェ広島vs.コンサドーレ札幌の試合に関して、JFAから審判の判定ミスがあった(ゴールインにすべきだった)という話がありました。今日の理事会でその件について話があったのか、またチェアマンはどう受け止めたのか教えてください。

A:野々村チェアマン
理事会では理事の皆様に報告しました。私は審判から直接話を聞いていないので、何とも言えませんが、Jリーグとしてできることは何かということは、当然、今の自分の立場としては考えなければいけません。Jリーグとしては今のサッカー界の進歩の中で、テクノロジーをどこまで提供して、サポートができるかだと思います。例えば今回の件を解決するためにはゴールラインテクノロジーを導入するのが一つの方法だと思いますが、ざっくりですが導入するのに機材等を含めただけでも10億円ぐらいかかります。かつ、日本のJ1のスタジアムでゴールラインテクノロジーを導入することができるスタジアムがすべてではありません。できないスタジアムもあります。例えばスタジアムの高さや、ゴールラインのところにカメラを置くスペースがない状況もあります。お金を用意するのも大変ですが、テクノロジーを導入しようとしても、サッカー環境がそういう状況です。
一方で、J1だけで良いのかということにもなります。J2にVARを入れようとしても、億以上かかります。でも、我々は少しでも審判をサポートするようなものをどう提供できるかについて、地道なことはやっていて、今季のJ3からコミュニケーションシステムを導入します。これまでJ3はなかったのですが、1,500万~2,000万円ぐらいかかる費用をJリーグが負担します。現状、もっとお金をかければできなくもないですが、そこまでできるかというと、現実問題としては難しいというところがあります。

Q:マスク着用について自治体によって温度差があるとのことで、クラブは自治体との協議をすることになるとのことですが、そうするとクラブによって、その土地の感染状況いかんによっては、マスク着用をお願いするというケースがあるということでしょうか。

A:野々村チェアマン
3月13日以降については、それはないです。国が示している方針がありますので。3月13日までの間に、今までと全く同じような体制で臨まないと絶対だめだという地域ももしかしたらあるかもしれませんが、3月13日以降こうなるということを前提に残りの10日間、2週間余りをすごしていくことを許容するところあるかもしれません。そうした差が自治体によってあるかもしれない、ということです。

Q:理事会とは直接関係ありませんが、先週2月14日に行われたJリーグキックオフカンファレンスの取材に伺いましたが、チェアマンのスピーチ、メッセージが無かったのが非常に残念に思いました。今年は言うまでもなくJリーグ30周年という節目の年ですし、野々村チェアマンが就任後初めてのキックオフカンファレンスでしたので、何かしら決意表明みたいなものがあるのだろうと思って伺って、それが無くて少し肩透かしに感じたのですが、理由があったのであれば教えてください。

A:野々村チェアマン
誰に対して発信し、どこに露出するかということをプロモーション担当メンバーが考えていたと思います。明確に私に対してそういう説明があったわけではないですが、私としては1月25日に行われたJリーグ30周年のプニングイベントが今シーズンのJリーグの開幕を告げるイベントで、キックオフカンファレンスはやはり、これから頑張っていく選手たちをどれだけ多くのメディアの皆様に伝えていけるか、ということだったと理解しています。もし、楽しみにしていてくださっていたのであれば申し訳ないと思いますが、30周年のオープニングイベントで決意表明をしたつもりでした。

Q:オープニングイベントが決意表明の場であって、キックオフカンファレンスは切り分けたという理解だったのでしょうか。

A:野々村チェアマン
そういうことだと思います。

補足:仲村広報部長
1月25日のJリーグ開幕30周年オープニングイベントにて、Jリーグの成長戦略や30周年にかける思いをチェアマンから語らせていただきました。そこでリーグに期待感を持っていただくことを目的にオープニングイベントを開催いたしました。
一方で、キックオフカンファレンスはリーグ戦開幕前の認知度の向上を目的としていましたので、選手を中心とした露出最大化を目的に開催いたしました。

Q:「軽微な規約違反に対する懲罰の運用見直しの件」関して、以前の文章を確認していないのですが、100万円以下の罰金となるとそれなりに重いものになると思いますが、これが非公表となると透明性の担保が損なわれるのではないか、(透明性を保つということに)逆行しているのではないかと思うのですが、どのような理由でこのような判断になったのでしょうか。

A:仲村広報部長
【Jリーグ規約第135条〔公表〕変更前】
Jリーグは、原則としてJリーグが決定した懲罰を公表する。ただし、JクラブまたはJクラブ関係者、被害者またはその他の関係者のプライバシー等の権利を侵害する恐れがあるなど特段の事情がある場合、公表を差し控えることができるものとする。

【Jリーグ規約第135条〔公表〕変更後】※太字部分
Jリーグは、原則としてJリーグが決定した懲罰を公表する。ただし、JクラブまたはJクラブ関係者、被害者またはその他の関係者のプライバシー等の権利を侵害する恐れがあるなど特段の事情がある場合、またはけん責または100万円以下の罰金の懲罰の場合、公表を差し控えることができるものとする。

必ずしも100万円以下の懲罰の公表を差し控えるのではなく、「差し控える場合がある」ということです。
けん責または100万円以下という基準にした理由は、「Jリーグ規約138条〔チェアマンによる懲罰〕第2項」の但し書き「ただし、第133条第2号に定める違反行為に対し、けん責または100万円以下の罰金を科す場合については、裁定委員会の諮問を経ることなく懲罰を決定することができる。」に基づいて、裁定委員会の諮問経ずに懲罰を決定できる案件と整合させる意味合いでこのような基準を設けました。

Q:例えば、審判員の取り囲みに対する罰金は50万円以下だと思いますが、こうしたことが公表されていたものが公表されなくなるということではないのでしょうか。

A:仲村広報部長
基本的には、これまでの透明性は担保しつつ、公表の水準は落とさないものと考えています。

Q:今まで公表されていて公表されなくなるものはどのようなものがあるのでしょうか。それなりの罰金が科されるような懲罰で、今後公表を差し控えようというものはどのようなものがあるのでしょうか。

A:窪田執行役員
おそらく、罰金のケースで公表しないということは無いのではないかと思います。これまでと何が変わるかというと、例えば違う人のユニフォームのパンツをはいてしまったということに関して、これまでは注意にとどめていました。ただ、厳密にいうと規約では違うユニフォームを着た場合は規約違反にあたりますので、それはきちんと規約違反ということでけん責なりの処分を科さなくてはいけないという議論がありました。そうした時に、そこまで公表していなかったものについて公表するか否か、という議論があり、この文言を入れさせていただいた経緯があります。

Q:先週発表されたJリーグの海外放映の方針に関して、国際のYouTubeチャンネルでJ1の試合を配信することとなりましたが、決断までの経緯と、今後チェアマンとして期待すること。具体的に海外のファンに向けてどのようなことを期待しているか教えてください。

A:野々村チェアマン
昨シーズンと同じくらいの国と地域と、金額の大小はありますが、同じように契約することができています。
近年、タイなど特に東南アジアでのJリーグの放映権料は価値を認められるようになってきているので、引き続きより多くの人に見ていただく取り組みをしていかなくてはなりません。サッカーのクオリティーだけで放映権料が上がっていくとも思えませんので、それぞれの地域に対してどんな取り組みをしていくかがとても重要だと思っています。タイ、ベトナム、インドネシアといった地域で引き続きしっかりとプロモーションをしていきながら、周りの地域にも派生するようなタイミングを次のワールドカップサイクルを意識して、4年、8年、12年後の動向を見ながら進めていきたいと思っています。

Q:電通のことに関して、Jリーグは2026年までマーケティングの契約を結んでいるので入札がどうとかいうことではないのですが、国際大会でも電通を入札の対象から外すということが色々な大会で起きています。こうした中、このことに関するインテグリティ(誠実さ)というのをどのように考えているでしょうか。

A:野々村チェアマン
現在オリンピック関連で報じられているようなこととJリーグを取り巻く環境がまったく同じだとは思いませんが、いかにコンプライアンスを守りながら進めていくかは当然重要なことです。ある一定の会社がダメだということではなく、Jリーグが成長するにあたって、どことどういう仲間になっていくのが一番良いのか、コンプライアンスの前のもっと当たり前のことを徹底してやっていけば良いと思っています。もちろん意識は強く持ちますが、このリーグにとって何が必要で、誰と手を組むのが一番良いのか、どういう仲間が必要かというところを判断軸にするのが良いと思っています。
我々だけが得するということではなく、お互いに良いところが無いといけませんので、同じビジョンが描けるような仲間を作っていく。きれいごとに聞こえるかもしれませんが、そのきれいごとが一番大事なのかなと思っています。

Q:きれいごとに聞こえましたし、仲間として選ぶのにふさわしいという前提だと思うのですが、どこの組織期委員会もどこの会社もそのようにやってこのような状況になっていますので、例えばチェック機能を設けるなどもう一度再点検をする必要があるのではないでしょうか。

A:野々村チェアマン
Jリーグであれば内部監査室があり、監事が理事会にもいます。今までは理事会にしか監事はいませんでしたが、今シーズンから中にも内部監査役としての常勤監事を入れて、コンプライアンス室もあり、外から入ってきた自分にとってはやりすぎではないかと思ったくらいの意識でやっています。100%安心かというとそうではないかもしれませんが、チェック機能という面では、この組織はやれていると思います。
どうすれば100点かというのは、答えはないと思います。その意識は高く持ちながら、チェックができるような仕組みを常に考えながらつくっていくことが一番大事なのかなと思っています。

 

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