J2第38節、京都が3週間ぶりに西京極に帰ってくる。
京都は10日に天皇杯3回戦で磐田と対戦。息詰まる熱戦を120分戦い抜き、PK戦へ突入。惜しくも3回戦の壁は越えられなかった。「勝ち切りたかったが楽しかった。来季はJ1でやりたいという思いが強くなった」(工藤浩平)、「カウンターからチャンスも作れたと思う。自分自身としては課題が浮き彫りになった。今後生かせる反省材料になるけど、これをどう生かすかは自分次第」(駒井善成)と、選手それぞれが何かを感じた試合となった。今季残り6試合にもつながる試合となったのでは、と大木武監督に話を振ると、指揮官は「6試合という刹那的な考え方ではなくて、これからも彼らのサッカー、京都のサッカーは続く訳で、自分が上手くなる、自分が強くなる、チームが強くなる。そこにつながっていく様にしないといけない」とした。
磐田との試合、見どころは多々あった。まず何よりも、昨年と違い、勝負に対し自信を持っていた様に観えたこと。自分の力を「試す」のではなく、「ここを勝って次に進む」という強い気持ちを、選手、そしてサポーターからも感じとれた。これは大きいだろう。
後半、前線からのプレッシャーのかけ方も得心した。GKへプレスをかける時に、どちらのサイドに追い込むかが素早く、明確になっていたので連動性も上がった様に観えた。
京都の守備はボールサイドに圧力をかける守備だ。その為には「ボールに対してアクションを起こし」「ボールサイドを明確にして」「サイドを変えさせない」ことが肝になる。ボールに関係ない相手選手を捨ててボールサイドに圧力をかけることもする。逆に相手は京都が捨てたところを拾って反撃にかかる。対京都の攻略に「サイドチェンジ」と出てくるのはこのためだ。
だから、前線が速くサイドを明確化した磐田戦での後半の守備は高く評価したい。そこでボールを奪えるかどうかは個々のレベルアップの問題だ。また、チームとして、次の展開を読んで、もっと狙う意識を高めることも必要だろう。つまりは、京都はまだまだ強くなるのびしろがある、ということである。
第38節、今節の対戦相手は富山。前節は鳥取と対戦し勝利。勝点を32に伸ばし20位に順位を上げた。だが、最下位の町田とは勝点差4のため、何としても勝点を伸ばしていかなければならない状況だ。
大木監督は富山戦に向け「決着をつけなければいけない」と意気込んだ。指揮を執ってから3引分。富山を率いる安間貴義監督は、甲府時代の戦友であるだけに、この勝負に対するこだわり、と同時に楽しみという部分が入り混じるのだろう。
前回の対戦では、ミスから失点し、PKで追いついた。その後は押し込む展開が続いたが、崩し切れなかった。まずは、マークをはがされない粘り強い守備が特徴だ。攻撃では、京都に在籍していた黒部光昭をトップに、朝日大輔、苔口卓也のシャドーが並ぶ。カウンター、そして、一度攻め込んでからのセカンドアタックも力強く、また、ソ・ヨンドクはシュートの意識が高く注意が必要だろう。大木監督も「簡単にはいかない」と相手チームを警戒する。
前回対戦の後半、富山はカウンターからGK水谷との1対1の決定的場面を作ったが、京都も駒井善成が相手の背中を獲る動き出しで決定機を作った。これは、富山戦で唯一マークを剥がした決定機と言っていいだろう。駒井は「一瞬の動きでマークを外したり、視線を外してとか、やり方は色々ある。相手はボールホルダーを見なければいけないので、相手の背中に入っていれば、こっちは見れない。周りに上手い選手がいっぱいいて、僕の動きを観てくれる様になっているので、(マークを剥がす動きも)出せる様になってきている」と自信をのぞかせた。また、その時にパスを出した内藤洋平も「ボールをキープした時に(駒井の)動きが良く観えた。感覚的に裏を獲れると思った。周りの選手が動いてくれれば、タイミングが合えばああいうシーンも出せると思う」と話す。
駒井は、第35節の水戸戦で、3点目をアシストした時にも相手のマークを剥がして、中村充孝からパスを呼び込んでいる。富山の守備は、J2はおろかJ1合わせて見渡しても屈指の粘り強さを持つ。そこで、確信的にマークを剥がすプレーが出せれば大きな可能性となりそうだ。
相手を攻め込んで、攻め込んでゴールを奪う。天皇杯を経て、また成長する京都の戦いぶりに期待したい。
以上
2012.10.13 Reported by 武田賢宗
J’s GOALニュース
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