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【Jユースカップ決勝プレビュー】広島-市原、3年生にとっての「最後の戦い」(03.12.28)

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2003年12月28日(日)Jユースカップ決勝
長居スタジアム

サンフレッチェ広島FCユース(13:00KICKOFF)ジェフユナイテッド市原ユース


いよいよ目前に迫った第11回Jユースカップ決勝戦。攻めの広島、守りの市原という構図が予想されている。

 「攻めの広島」などと簡単に言ってしまったが、広島は簡単なチームではもちろんない。井上監督の言葉を借りれば、「とにかく強いなという…」チームであり、「組織はしっかりしていて、前線は個人技のある選手が揃っている」チームで、当然ながら「厳しい戦いになる」ことが予想される。

 市原のFW菊池も「Jリーグ(ユース)の中で一番強い」と断じ、GK塚原は「個々の力がとにかく強い」と警戒を強める。しかし、市原の選手達に弱気は見られない。DF秋葉は「前へ前へと出てくるチームなので、引いてしまうセレッソよりも却ってやりやすいかもしれない」とした上で、「スペースをなくしていけば相手も焦る。そうなれば、得意のカウンターも生きてくると思う」と力強く語ってくれた。

 今年の市原は春先から新監督として井上卓也氏を迎えたが、率直に言って外から観ていても混迷が見えるチーム状態であった。1年生の時、2年生の時、3年生の時でそれぞれ仰ぐ監督が異なっているという環境で市原ユースの3年間を過ごした秋葉信秀は「色々やり方も変わったし、3バックなのか4バックなのかも決まらなかった」中で、「正直どうなるのかなあと思っていた」という。そんな迷いを抱えていたのは秋葉だけではなかったのだろう。チーム成績にも如実に反映された。大いなる野望を抱いて臨んだプリンスリーグで低迷し、クラブユース選手権でも関東大会・全国大会と思うような結果が付いて来なかった。「あくまでもそれが最大の目的」であるトップ昇格選手の輩出という下部組織としての役割も果たせず。しかし、「だからこそ、この大会へ賭ける意気込みは強かった」(井上監督:市原)という。今大会も予選リーグの鹿島戦で敗れた時にチームは崩れかかったというが、「3年生を中心にまとまっていた」(秋葉信秀)というチームはここに来て精神的な逞しさを見せる。そこから持ち直したチームは1位で予選リーグを突破。愛媛FC、川崎フロンターレ、清水エスパルスを連破して、遂には決勝の舞台へと降り立つことになったわけである。

 チームの基本システムは3−6−1とも3−4−3とも取れる布陣。基本的に菊池がFWとして前線へ張り、その脇に元U−16代表で地元大阪出身の川淵と1年生・伊藤大介を配している。時間帯によっては川淵が前線で菊池と並ぶので、2トップという解釈もできるだろう。本来は鈴木良和という得点ランク上位に付ける選手もいるのだが、彼は一回戦で負傷して出場が絶望的。しかし、準々決勝・準決勝と伊藤、菊池がその穴を埋める仕事振りを見せていて、大きな問題にはならなそうだ。逆に、問題というか、課題になりそうなのが最終ライン。その守り方だ。3トップの布陣を敷く広島に対して、マンツーマンをベースにして守る市原の3バックは噛み合いそうにない。秋葉は「自分が余る形になるのは間違いないと思う」と語っており、恐らく3人のストッパー+秋葉という形になるか。ただ、これも全く用意していない布陣というわけではなく、川崎戦でも相手が1トップという可能性があると見て、事前に最終ラインを4枚にする形も想定していたというから、これもまた大きな問題にはならないかもしれない。

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 しかし、それを大きな問題にしてしまいたいのが広島側の論理である。広島は「相手をリアクションにしてしまうサッカー」(森山監督)を理想とするが、市原のサッカーは最初からリアクションの意識が強い。決してやりやすい相手ではない。セレッソ戦では際立った個人技を持つ選手達が、逆に前線でそれぞれ孤立化してしまうシーンも見られた。決勝でそういう展開に陥るのは避けたいところであるし、前出の秋葉が言ったように「スペースをなくしてしまって焦る」ことも避けたい。ただ、このチーム、焦りしかなくなりそうな状況でも得点を奪ってきてしまう逞しさがある。市原がもっとも警戒すべきは広島の個人技などではなく、そのひたむきな姿勢と最後まで試合を捨てない闘争心の方なのかもしれない。練習場に降り積もった大雪の影響で実戦的な練習ができず、「試合に出ている選手もそうだが、サブの選手はコンディションが大きく落ちている」(森山監督)という中で、決勝までにどのくらいコンディションを回復できるかも大きな鍵となりそうだ。

 市原の秋葉は「悔いの残らないよう、全員でやれたらいい」と語った。他方、「サッカーは魂だ」と語るのは広島の森山監督。Jユースカップ決勝戦は、泣いても笑っても3年生にとって「最後の戦い」となる。悔いの残らないような魂のこもった最高の試合を期待したい。

2003.12.28 Reported by 川端暁彦

以上

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