累積警告で準決勝・清水エスパルス戦を欠場した服部年宏が復帰。ジュビロ磐田は現状の最強メンバーで天皇杯決勝に挑む。悲願のタイトル獲得に向け「カギ」となるのは、バロン、大久保嘉人、森島寛晃というセレッソ大阪攻撃陣を封じること。「ウチのダブルボランチと3バックで3人をケアすれば問題ない」服部は自信を見せた。
Jリーグ発足後、初の天皇杯決勝進出を果たしたジュビロ磐田。2004年元旦決戦を2日後に控え、選手たちは磐田・大久保グランドで朝10時からトレーニングにのぞんだ。
年末休み、しかも快晴、気温14〜15度と、過ごしやすい陽気に恵まれたこともあって、この日は大勢のサポーターが訪れた。そんな中、練習がスタート。菅野淳コーチの大きな掛け声が響く中、選手たちは30分かけて入念にウォーミングアップを実施した。その後、10m×10mのグリッドを使った3対2を消化した。
続いて、11対11のゲーム(20分間)へ移行。スタメン組に入ったのは、GK佐藤洋平、DF田中誠(中)、鈴木秀人(右)、山西尊裕(左)、ボランチ・服部、河村崇大、右サイド・西紀元寛、左サイド・成岡翔、トップ下・名波浩、2トップ・グラウ、前田遼一という顔ぶれ。清水戦でいい働きを見せたボランチ・菊地直哉、スーパーサブの中山雅史らは、サブ組に入ってプレーした。
レギュラー組はいつも通り長短のパスを使ってゲームを組み立て、ゴールを狙う形を何度か繰り返した。時には成岡と西がポジションチェンジをしたり、成岡が中に切れ込んでいくプレーもあった。「お互いがやりやすいようにやればいい」と西は話していた。
服部が入った守備陣は安定感を増していた。セレッソの主な攻撃パターンは、両アウトサイドから速めのクロスを入れ、高さのあるバロンに当て、そのこぼれ球を森島、あるいは大久保が拾ってフィニッシュという形。それを封じるためにも、ダブルボランチと3バックのコンビネーションは欠かせない。
服部は「5人で3人を見るイメージで戦う」と戦術の一端を明らかにした。鈴木や田中らディフェンス陣も「大久保はスピードがあるから、くっつきすぎるとやられてしまう。間合いを考えながら守りたい」と若きストライカーを封じる構えだ。
11対11の後、選手たちはPK練習を実施。ところが、エース・名波と鈴木、西がいきなりPKを失敗。「あれはあくまで練習だから」と西は言うものの、やや不安の残るシーンだった。さらに、中央から両サイドへボールを展開し、クロスを入れ、中央のFW陣が前線へ飛び出すという練習を繰り返した。
最後はシュート練習。これは成岡、前田ら若手のみが参加。中央でボールを受け、反転してゴールを狙うというプレーに何度か取り組んだ。その間、名波や中山らベテランはじっくりとストレッチ、腹筋、背筋などを消化。全てのメニューは12時前に終了した。
Jリーグでは数多くのタイトルを手にしてきたジュビロだが、天皇杯のタイトルだけは獲っていない。Jリーグ10年目を迎える田中にしても「決勝戦を戦うのは初めての経験」という。服部は「新鮮な気持ちで試合ができる」と歓迎していたが、元旦に国立でプレーするのは難しさもあるという。十数年前、ヤマハの一員として決勝を戦ったことのある柳下正明監督は「昼間の試合は太陽が眩しく、雰囲気的にもいつもと違う。やりにくさがあった」と打ち明ける。
そんなハンディキャップを克服し、天皇杯という新たなタイトルをモノにできるのか。本番までの2日間を大事にしたいものだ。
2003.12.30 Reported by 元川悦子
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