J1昇格初年度の昨シーズンを年間14位という成績で終えた大分は、J1残留という大きな目標を達成すべく大幅なチーム改造に着手した。その第一歩が監督の交代だとすれば、第二段階となるのは選手の能力の把握。そして、監督のもつ戦術のチームへの浸透ということになるだろう。
そうしたチームの熟成過程において大分は、4日前の19日に鳥栖と45分3本の練習試合を行いレギュラークラスの45分×2を1−2で。サブメンバーで臨んだ3本目も0−3と落としてしまった。さすがに昨年J2で年間3勝のチームに対する敗戦でもあり、不安の声が高まった。
しかしその一方で、この結果に対して主力選手たちは「監督の言っている事は理解できるし、よりよいサッカーをやろうと思ったら必要なことだと思う。ただ、自分たちが理解していることと監督が伝えようとしていることの間にギャップがある」という感想を漏らしていた。そういう背景もあって、この蔚山現代(ウルサンヒョンデ:韓国)との練習試合は選手たちにどの程度戦術が浸透しているのかを推し量る重要な意味があった。
Kリーグで昨年2位の実力を持つ蔚山現代は、3−5−2の布陣を敷いてきた。対する大分も、3−5−2で試合が始まった。
GK:高嵜
DF:三木、サンドロ、三上
MF:倉本、瀬戸、永井、ビチュヘ、原田
FW:吉田、マグノ
大分はサンドロが統率するディフェンスラインが非常に高い位置でラインをコントロール。チャンスと見るや、一気にハーフライン付近まで押し上げる積極的な守備を展開する。しかし攻撃時には前線の身長不足が露呈し、なかなかうまい形でボールが収まらない。となればFWが左右のスペースに開いてボールを引き出し、中央へとラストボールを入れる形にならざるを得ない。しかしそのタイミングで中央に飛び込む役割を担っていたのがチームへの合流後間もない永井ということで、コンビネーションと上背との二つの部分でハンディを抱えてしまった。
ただ、ウィングバックの原田、倉本に対してはサイドでボールを持てば積極的に縦に走りこむように指示。快晴の試合会場に「GO!」というベルガー監督の声が響いた。
途中15分にラフプレーが続いて両チームの選手がにらみ合う険悪な雰囲気になったが、20分には吉田孝行がケズられてベルガー監督も激怒。
地元大分との契約後、初めての試合となった永井は、攻守にわたって走り回り監督に能力をアピール。しかし、時折見せるパスミスが今後の課題になりそう。
後半に入ると蔚山の運動量が落ち気味になり中盤でのプレスが甘くなる。そうした状況になるとビチュヘのパスセンスが生きてくる。
67分に原田から根本。倉本から山崎へと両ウィングバックが交代。その直後の74分には、ビチュヘから敵陣の左右の奥にできたスペースへ見事なロングパスを披露。中盤でためを作りながら、ショートパスを織り交ぜて攻撃の起点となっていた。
その働きが注目された永井は吉田とともに75分にピッチを去り、代わって小森田と木島が登場。温厚な小森田が、投入直後の76分に判定をめぐって激しくやりとりするなど、今年にかける意気込みが伝わってきた。
試合のほうは、試合終了間際の90分に、小森田→木島とつないで左足のクロス。きれいな軌道を描いたクロスボールはファーサイドに詰めていた山崎にわたると、これを落ち着いてゴールに蹴り込んで大分が先制。そのままリードを保って試合を終えている。
なお控え選手主体の3本目は、45分間の試合時間でおこなわれ、36分に自ら得たPKを木島が蹴り込み、こちらも1−0で勝利している。
試合後にベルガー監督はU23日本代表としてUAEに遠征中の高松の不在について聞かれると「私たちにはたくさんのオプションがある。彼がいないことを前提にチームを作っている」と答え、システムについては「今日はよかった。次も3−5−2を試してみてよければ、これで行きたい」と述べている。
2004.2.23 Reported by 江藤高志
以上
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