8月14日（土）J1-2nd 第1節 C大阪 vs F東京（19:00KICK OFF/長居）
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　まさかの最下位、3回もの監督交代…信じがたいできごとが続いた1stステージのC大阪。嫌なムードを払拭できるのかどうか、2ndステージ開幕戦は他チーム以上に大きな意味を持っている。

　1stステージ最終戦、柏に大敗して最下位に転落したC大阪は、早くから打ち出していた「アルベルト監督続投」を撤回。急きょ小林伸二監督の就任を決定した。オリンピック代表の大久保嘉人を筆頭に、森島寛晃、西澤明訓と攻撃のタレントが揃い、守備陣にも実績ある選手を擁しており、戦力的には他チームにひけをとらない。小林監督は、「攻撃も守備もグループでできるようにしたい」との基本方針を掲げ、オフ明けから精力的にチームを指揮した。2ndステージの目標は、「8勝以上を挙げて5位以内に入る」。1stステージの勝点10に24点を上積みし、何とか入れ替え戦を回避したいとしている。

　7月中旬には、岡山県美作でトレーニングキャンプを実施。田坂和昭コーチとアンジェロフィジカルコーチを迎え、気持ちも新たにチームづくりが行われた。「チームの雰囲気はとてもいい。心機一転してがんばりたい」（森島）、「チームの方向性が見えて、みんながひとつになろうとしているのを感じる」（柳本啓成）と、選手たちの表情は極めて明るかった。とはいえ、戦術面についてはほとんどゼロからのスタート。この1カ月でどれだけ監督の考えが浸透したかがポイントになる。

「クロスへの対応、リスタートの対する守備、ボールの奪いどころなど、少しずついい形が出てきている。攻撃も個人ではなく、グループでする意識が身についてきたようだ」（小林監督）と、手ごたえを強調している。まだまだ発展途上の感は否めないが、前に向かって進んでいるのは間違いないようだ。また、2ndステージに向けて、3選手が新たに加わった。MFマリオは、豊富な運動量が特長のボランチ。コンビネーションさえスムーズになれば、スタメン起用もありそうだ。もうひとりの新外国籍選手はFWミキ。上背があり、ポストプレーを得意とする選手だが、コンディションが整っていないため開幕戦はベンチスタートが濃厚だ。JFLのホンダから移籍してきたFW古橋達弥は、先発出場しそう。西澤と2トップを組むことになるが、持ち前の決定力の高さをJ1でも発揮できるか、注目される。

一方のF東京は1stステージ6位に終わり、2ndステージではずばり「優勝」を目標に掲げた。オリンピック代表に茂庭、石川、今野、特別指定強化選手の徳永を含めると合計4選手を送り込んでいることは不利に見えるが、若手選手が着実に成長。リーグ休止期間には、スペイン遠征を行って自信を深めてもいる。先日のローマとの親善試合でも互角以上に戦うなど、成果ははっきり表れている。オリンピック組不在で結果を残すことができれば、勢いはさらに増し2ndステージでは大躍進も期待できる。

何とか勝利を挙げてチームを軌道に乗せたいC大阪。主力を欠くものの開幕戦には圧倒的な強さを見せるF東京。果たして笑うのはどちらのチームになるだろうか。

以上

2004.08.12 Reported by 横井素子