今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【アテネ五輪U-23代表 日本vsイタリア】プレビュー:負けられない日本、悔しさをバネにイタリアに挑む(04.08.15)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
8月15日(水)20:30(日本時間15日26:30)キックオフ/ボロス パンテサリコ競技場
アテネ五輪 グループリーグ・Bグループ第2戦
日本 vs イタリア
-- アテネ五輪特集コーナーはこちら --
---------

のどかな港町・ヴォロス。この街に日本のサポーターが続々と終結している。前日アテネで行われた女子代表のナイジェリア戦でも、男子代表の名前が入ったレプリカを着たサポーターが多く見られたが、彼らのほとんどは、試合後、男子の試合のためにヴォロスに移動する。選手以上にサポーターもハードスケジュールである。

初戦のパラグアイ戦。選手の最大の敵はオリンピックという国際大会のプレッシャーだった。失点はその多くが自らのミスから失ったもの。「世界大会の怖さを感じた」という那須選手の言葉がすべてを物語る。このためもあってか、翌日は先発メンバーと松井選手はオフとなり、ホテル近くの港を散策して気分転換を図ることとなった。しかし、那須選手は先発にも関わらず練習に参加した。しかも、驚いたことに、髪を短く刈り上げていたのだ。頭は、試合後、自分で刈ったという。「チームに迷惑をかけてしまった。でも、この逆境を乗り越えれば強くなれる」と、試合後に自分を鼓舞するかのように語っていただけに、髪を切ることで気持ちの切り替えを図りたかったのだろう。

明日、このヴォロスで行われるイタリア戦。日本代表は負ければグループリーグ敗退が決まる、まさに決戦。パラグアイ戦では小野選手をトップ下に起用したが、思うようには機能しなかった。後半ボランチに下げてから、得意のスルーパスで好機を演出しただけに、イタリア戦でもこの位置でのスタメンが予想される。DFは変わらず那須・闘莉王・茂庭の3バック、両サイドに徳永・森崎、小野と組むボランチには、小野の攻撃力を生かすためにも今野。攻撃陣は、松井のトップ下で高松・大久保の2トップか、田中達をトップ下にした変形の3トップが有力。

一方のイタリアは、第1戦でガーナに前半0-2とリードされ、かろうじての引き分けに持ち込んだ。決勝トーナメント進出をかけて、日本戦は積極的に攻めてくるだろう。攻撃の中心はオーバーエイジで参加しているピルロ。ボランチの位置にいるが、両サイドに出す正確なパスでチームを操っている。彼のパスを受けた両サイドが中に折り返したボールを、昨季のセリエAで23得点したセンターFWジラルディーノが決めるのが必勝パターンだ。パラグアイ戦でも相手のサイド突破から失点した日本だけに、パスの配給元となるピルロと両サイドはしっかりケアしたい。ヨーロッパの五輪予選でもあるU-21欧州選手権で優勝し、「若き才能の宝庫」と評され、アテネ五輪でも金メダルを期待されているというイタリアだが、日本にも勝機はある。ガーナ戦の前半に2失点したように、このチームには「カテナチオ」と呼ばれるフル代表ほどの堅い守備力はなさそう。オーバーエイジ枠をどこに使うか、最後まで諸説が取りざたされてGKペリッツォオーリ、DFフェラーリを加えたが、急造の守備陣なのは確か。日本が小野や松井のテクニックを生かしたコンビネーションを使ったり、田中達や大久保で速い攻撃を仕掛ければ穴も見えてくるだろう。

「どんな相手でも、自分たちのサッカーは通用する」(那須選手)。この言葉をもう一度イタリア戦後に聞きたい。

以上

2004.08.14 Reported by 柴田愛子
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着