【アテネ29日時事】28日に終了したサッカーは、男子はアルゼンチンが初優勝。女子は米国が2大会ぶりの金メダルで復活した。
男子ではアルゼンチンの強さが際立った。6試合で17得点無失点。最近の世界レベルの大会では波乱が多いが、評判通りの強さを見せ付けた。アルゼンチンは7月の南米選手権から五輪チームで出場、早い時点からオーバーエージ(24歳以上)選手との融合を図った。準優勝のパラグアイも同様のステップを踏んでおり、チームづくりの周到さでも群を抜いていた。
76年ぶりの決勝での南米対決が実現した一方、4チームが出場した欧州勢は3位のイタリアを除いては1次リーグで敗退。五輪に対する温度差を改めて示した。
日本は8強入りこそ逃したものの、最終的には1次リーグで対戦し、それぞれ1点差で敗れたパラグアイ、イタリアが2位と3位。組み合わせの不運も感じるが、高いレベルでの経験をどれだけ今後に生かせるかだろう。原則23歳以下となった4大会では最多の8ゴールで得点王に輝いたテベス(アルゼンチン)、ジラルディノ(イタリア)は、近い将来世界のトップクラスに入る期待を抱かせた。
女子は、全体の底上げが感じられた。初の8強入りを果たした日本が強豪スウェーデンを破り、優勝した米国とも接戦を演じたほか、銀メダルのブラジルやナイジェリアの躍進も目立った。3チームとも男子監督で、指導や戦術がより男子に近づいたのが強化の背景にある。こういった流れはさらに進むはずだ。
米国は底力を見せた優勝だったが、引退するハムら長年にわたる主力が峠を越え、今後は世代交代がカギになる。次回北京大会では出場チームが2つ増え、12になる見込みだ。(了)
[時事通信社]
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