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【第83回全国高校サッカー選手権大会】ベスト4進出高校紹介〜鹿児島実業高校(鹿児島)編(05.01.07)

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鹿児島実業高校編

《あと2つ》
鹿児島実業高校
[ 2回戦 ] 鹿児島実業 3 − 0 修徳(東京B)
得点者:山下(24分、26分、74分)
[ 3回戦 ] 鹿児島実業 1 − 0 北海(北海道) 
得点者:岩下(49分)
[ 準々決勝 ] 鹿児島実業 2 − 1 多々良学園(山口) 試合レポート
得点者:楢崎(6分:多々良)、山下(41分:鹿実)、赤尾(75分:鹿実)
昨年、鹿児島実業がベスト4に進出した時、松澤隆史総監督は「楽しい」と話していたという。では、今年は・・・。攻守に軸となる選手を育て上げ、バランスの取れたチームは、今大会、最も優勝に近いと言われている。

シード校でもある鹿児島実業は2回戦から登場。初戦の修徳(東京B)戦、調子を落としていたエースFW山下真太郎(3年)のハットトリックで快勝スタートを切った。不調のエースが3得点を挙げ、勢いに乗ったチームは3回戦で北海(北海道)と対戦。前半30分に退場者を出し、数的不利に立つ苦しい試合となった。が、この試合で光ったのは、今大会屈指のセンターバック、主将の岩下敬輔(3年)。後半9分に、ゴールまで40m付近の位置でFKを得ると、まだ北海守備陣が整っていない状態を横目でちらりと見るや否や、右足を振りぬき柔らかいボールがゴールに吸い込まれた。冷静に状況を判断し、チャンスを確実にゴールに結びつけ1-0と接戦を制した。「きつい試合だったが、次につなげたい」と殊勲の岩下。松澤総監督は厳しく「(厳しいゲームを)乗り越えたことは過去」と言い切った。

そして挑んだ準々決勝は「粘り強く、パワフル」と松澤総監督も警戒する多々良学園(山口)が相手。今年だけでも3、4回ほど戦っている多々良学園に対し、真っ向勝負で勝ちにいった。後半まで0-1とリードされるも、後半開始早々エース山下がこぼれ球を技ありのループシュートで追いつくと、運動量に勝る鹿児島実業が押し気味に試合を進め、残り5分となったところで、出場停止のDF重富朝登(3年)に変わり大会初出場となった赤松公(2年)が決勝ゴール。伝統でもある豊富な運動量で中盤を圧倒すると、エースがきっちり決め、粘り強い守備も崩れない強さを見せ、勝ち上がってきた。選手層の厚さも群を抜き、念願の単独優勝まであと『2つ』と迫った。
《注目選手紹介》
■山下真太郎選手(3年:FW)、岩下敬輔(3年:DF)
何と言ってもエース山下と大黒柱岩下に注目。鹿児島実業の攻守の要ともいえる2人の活躍が今後を左右するといってもいいだろう。山下は高さ、強さ、しなやかさを持つ左利きのストライカー。初戦でハットトリック後は準々決勝でも同点ゴールを挙げ大会4得点。得点王も見え始めたが本人は「チームが優勝すれば、得点王をとった気分にもなれるから、チームが勝つことを狙います」と笑顔を見せた。
山下真太郎(鹿実)
岩下敬輔(鹿実)
この年代では一歩リードしていると高い評価を受けるセンターバック岩下は、巧にラインをコントロールしながら3試合で1失点と堅守を支えている。守備が安定しているからこそ、自由に攻撃ができる。その土台を作っているのが岩下なのだ。「相手のいいところを消して、自分たちのいいところを出していきたい。しっかり守って勝ちたい」と意気込みは熱い。そして、2人は共通して戦術眼に優れている。流れを読み、正確な判断ができるからこそ、ループシュートも、FKもゴールに収まるのだ。サッカーを離れたら、ゆっくりとした自分のペースを持つ普通の高校生。大会中は公共機関を使って練習場に通いながら、あくまで普通に、虎視眈々と全国制覇を狙う。
以上
2005.1.7 Reported by 青柳舞子
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