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【J2:第14節 甲府 vs 徳島 レポート】甲府が大勝、徳島は屈辱の敗戦。しかし、まだまだ慢心と失望には出る幕はない(05.05.28)

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5月28日(土) 2005 J2リーグ戦 第14節
甲府 5 - 0 徳島 (14:05/小瀬/5,048人)
得点者:'11 長谷川太郎(甲府)、'37 藤田健(甲府)、'51 バレー(甲府)、'65 バレー(甲府)、'73 バレー(甲府)
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徳島・天水連の阿波踊りが試合前のスタジアムを盛り上げた第14節の甲府対徳島戦。第1クールは引き分けに終わった対戦だが、今日の試合では前半から甲府が流れを掴んだ。
立ち上がりの徳島はサイド攻撃から積極的に裏を狙っていったが、前線から甲府FWのバレーと長谷川がパスの出所にプレッシャーをかけるので、多くは苦し紛れのパスになり、甲府ディフェンスの網にかかってシュートチャンスを作れない。11分にフィニッシュ前の段階でボールを奪われると、長谷川に先制点を決められてしまう。その後は落ち着いた時間帯を挟み37分に藤田が右サイドからドリブルで切り込み、バレーと長谷川を囮にするようにして自らゴールを決める。甲府の2点目が入るまでは、お互い相手のディフェンスが戻っていると、決定的なシュートシーンまで持っていくことが出来なかった。甲府もバレーをターゲットにクロスを入れるものの、精度の問題か、ほとんどはディフェンスにはね返されてしまった。その流れを断ち切ったという意味で、藤田のゴールは大きな意味があった。
徳島も26分にペナルティエリアのすぐ外からFKのチャンスがあったが、ポストに嫌われた。35分には、羽地が素早いターンからミドルシュートを放ったが、これも決まらなかった。これらの数少ないチャンスにシュートが決まっていれば、流れが変わって藤田のゴールは生まれなかったかもしれない。

後半、冨士に変えて片岡を投入してきた徳島。しかし、流れは甲府に傾いたまま変わらない。6分にはバレー→長谷川→バレーと頭で繋がれて、最後はバレーに右足で決められて3−0。甲府の大木監督は、「2−0でリードした後半の立ち上がり10分までに点が入ると、4点目が入ることが多い」と以前話していたが、その経験値で4点目が入る条件は整った。
攻撃的に行くしかなくなった徳島は、56分にFWの小林を投入するが、前半同様にトップ下の伊藤を機能させることが出来ずに甲府の流れは止められない。そうするうちに65分に水越がバレーに素晴らしいクロスを合わせて遂に4点目を決める。大木監督の経験値通りの展開になる。
甲府は、リズムが悪くなりかけるとバレーのワントップに変えて、無失点で戦いきるための奥の手を見せる。そして、4−0になってプレーがラフになってきた徳島に、甲府の選手は合わせることなく、73分にはバレーがハットトリックとなる5点目を決める。こうなると徳島は自分たちの魅力を何も発揮できなくなってしまう。
甲府は、交代出場した横山や奈須がドリブルやロングスローなど個々の魅力を発揮。選手層の厚さを見せつけた。その後、バレーは2回決定的なシュートを外してしまうが、ハットトリックを含む5得点で十分だった。バレー個人とチームの得点ランキング単独1位を決めて甲府が快勝した。

記者会見で田中監督が「完敗です。言うことはありません。結果通りです」と話したように、徳島にとっては屈辱のゲームとなった。しかし、前半のFKやミドルシュートが決まっていれば、展開は分からなかった。甲府と徳島のチーム力は、点差ほど大きくはないだろう。ただ、少しの差がこれだけの得点差になってしまうところに、お互い危うさを感じることだろう。この少しの差を修正できなければズルズルと順位を下げてしまうことになる。J2の2位争いは最後まで少しの差を巡る争いが続くことになり、脱落するチームと喰らいついてゆくチームの差が徐々に明らかになっていく。喰らいつきつつある甲府と、脱落しつつある徳島。しかし、まだ第2クールが始まったばかりだ。慢心と失望が出来る幕ではない。今必要なのは希望を持って戦い続けることだ。

以上

2005.05.28 Reported by 松尾潤
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